3月の構造動作トレーニング・東京教室は、新たなテーマで講座を進めました。東京教室は、17年目になります。これまでにも、世話役の動作術・中島章夫先生と相談して、参加者の皆さまへ、より良いものを届けたいと、講座内容をその都度更新してきました。今回は、私にとっても、手応えがある講座内容になりました。
まず、1コマ目は骨格位置のトレーニングにしました。構造動作トレーニングは、体の構造と仕組みの成りに、動作をおこなえる体づくりを目的にしています。動作をおこなうさい、その動きに関連するすべての筋肉が出力できる状態にしたいのです。出力できない状態の筋肉を出力できる状態にするためには、筋肉の起始停止部をそろえることが、必要不可欠です。筋肉の起始停止部は骨格にあります。骨格位置を定めることは、構造動作トレーニングのはじまりなのです。骨格位置は、様々な形状の各骨が力学的に最も強度を発揮する位置に定めます。その方法を、固有感覚のペアワークでおこないました。
2コマ目は、筋肉を出力できる状態にする筋力トレーニングです。筋トレの目的は筋肥大が一般的です。その他にも、筋持久力の維持・向上や筋肉を出力できる状態にする目的でおこなう筋トレがあります。構造動作トレーニングでは、筋肉を出力できる状態にする筋力トレーニングを行います。どの筋肉を出力できる状態にしたいのか、というと、腸腰筋です。どうして、腸腰筋を出力できる状態にしたいのか、というと、腸腰筋は体幹と下肢をつなぐ重要な筋肉だからです。体の構造と仕組みの成りに動作をおこなえる体の状態というのは、股関節が円滑に動く状態にあります。この股関節が体幹と下肢をつなぐ関節です。腸腰筋は、股関節の屈曲と外旋の動きを担っていますので、走る、歩く、など様々な動作の要になる筋肉なのです。
三コマ目は、股割りです。股割りは、股関節の動きの質を高める動作のトレーニングです。基本的な動きは、股関節の外転、外旋、屈曲です。これだけのシンプルな股関節の動きですが、動作の質を求めるとなると、それは深く、ヒトの体の動きの本質へと向かうような感覚があります。私は、動きの質を高める quality of motion の中には、固有感覚を覚醒させることが必要だと考えています。固有感覚は、無意識下の動きを調節する感覚です。股割りは、シンプルな動作で固有感覚を覚醒させるのに優れたトレーニング方法です。私は、股割り動作の中で、何千、何万回、繰り返し、自分の体の隅々まで、その動きを観てきました。固有感覚は、体の中の無意識の感覚の流れですから、当然、感じ得ることはできません。しかしながら、私は、それを感じ得る手段に気づきました。それは、動作の精度が高まったとき、確実に固有感覚が無意識下にあるということです。
四コマ目は、構造動作トレーニング入門です。体の構造と仕組みの成りに、動作をおこなえる体づくりには、骨格の土台である足指、足の精度を高めることが大切です。足元の土台を盤石な状態にすることで、骨格位置を定めることができます。骨格位置が定まることで、筋肉の起始停止部がそろい、筋肉が出力できる状態への準備ができるのです。そして、動作をおこなうには、重心移動を円滑にしていかなければなりません。重心は骨格位置によって決定されますから、骨格位置、関節運動、筋肉の出力が動作には必要なのです。構造動作トレーニング入門では、足元の土台作り、基本的な股関節の動作、基本的な胸鎖関節の動作、骨格位置の固有感覚ペアワークをおこないました。
全4講座は、四コマ通しで参加される方がありますので、固有感覚ペアワークではじまり、固有感覚ペアワークでおわる、四コマ通しで参加される方に効果的なトレーニング内容になりました。もちろん、骨格位置、筋トレ、股割り、構造動作トレーニング入門、1コマの参加でもOKです。
腸腰筋を出力できる状態にするのは、簡単ではありません。一般的にも、腸腰筋のトレーニングは難しいトレーニングだといわれています。私も以前は、腸腰筋が出力できない状態でしたので、出力できる状態にするまでに時間がかかりました。さらなる腸腰筋の動きの質を高めるべく、実践研究を続けてきて、20年以上、腸腰筋を出力できる状態にする要素がわかってきした。また、腸腰筋を出力できる状態から、さらなる動きの質を高める要素も、徐々にではありますが、わかってきました。以前は、できなかったことが、できるようになる、わからなかったことが、わかるようになる、嬉しく、楽しく、やりがいを感じている今日この頃です。













