一年以上続く足の甲の痛みから肩こりや尿漏れなどの不定愁訴へ | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

名古屋栄中日文化センターの「趾(あしゆび)トレーニング」講座のチラシをみて来院された方がいました。当日は予定があり参加できないので、直接伺いました、とのことです。医療機関に通っていても、一年以上、足の甲の痛みが、変わらないそうです。歩くときに体重がかかると痛い、足の甲を触ると痛い、少し赤みがあって熱感があります。一年以上も治らない原因としては親指が変形して外反母趾になっていることで治療を難しくしているのだと思いました。それから、姿勢は猫背で不良姿勢であること。そのため歩き方がぎこちなく、足にかかる体重を緩和できていませんでした。他にも気になることを聞いてみると、スタイルの崩れ、胃腸の下垂、尿漏れ、痔、肩こり、首痛など不定主訴で元気がない感じでした。

 

 

まずは、徒手検査で、足だけではなく、体の各関節の可動域や筋肉の働き具合を確認します。そして、それを踏まえ施術で、脚、腕、背骨の軸をそろえます。この時点で、不良姿勢が少し改善しますので、足の体重のかかり方が軽減し、足の甲の痛みがやわらぎます。このように足の甲の痛みに関わる要素をある程度なくした状態で、改めて足の治療にかかります。長い間、痛みをかばっていると、足にあるたくさんの関節が動かない状態になっています。この状態も治らない原因になっています。リハビリはその足の状態に必要なことをおこない回復を目指します。完治させるためには、仕事中気を付ける姿勢のこと、回復に必要な運動療法、牧神の蹄を使った足指の感覚回復トレーニングなど、自宅でおこなうことを確実にこなすことが必要です。一週間後の2回目の来院では、足の甲の痛みは、ほぼ気にならない状態になっていて、肩こりや頚痛なども楽になったそうです。足の甲の痛みが気にならなくなって、スタイルの崩れや胃腸の下垂が気になるようになり、これらを改善する方向で体を調整していくことになりました。1つの不具合が複数の問題と関係していることが多いです。しっかりと、見極めていくことが大切です。

 

足首と足指はセットでトレーニング