健康なスポーツ選手でも疲労骨折するわけ深部感覚の予防 | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

手足の骨の位置や曲がりぐあいというのは、体の中の無意識な感覚の流れによって調整されます。この感覚は深部感覚といいます。おそらく、四肢を麻痺した事のある人たちは深部感覚の存在に気づいているのではないでしょうか。感覚が消失した部位は、ただの肉の塊でしかない、感覚が消失する前は、この肉の塊の中に深部感覚が存在していたからです。この感覚は失ってみて、はじめて、その存在に気づく、無意識の感覚です。ですから、健康なスポーツ選手には気づきようがないのです。人の体は、猫背で姿勢を崩していても、体の調子が悪くても、現状の体を深部感覚が調整しています。ランニングをしていて深部感覚に気づくことはありませんが、脛の負担のかかり具合、違和感、痛みなどの感覚によって、深部感覚の調整が上手く出来ていないことを知ることができます。しかし、脛の負担のかかり具合、違和感、痛みなどの感覚が何を意味しているのかを知ることができるスポーツ選手は稀だと思います。結局、その意味が分からない選手は、脛の一点に剪断力が集中したまま、ランニングを繰り返して足を故障してしまうのです。そして、深部感覚は低下し、鈍くなることで、体を思うように扱えなくなっていくのです。

 
 
さて、深部感覚の低下は老化、あるいは衰えともいえます。が、予防することはできます。名古屋栄中日文化センター「女性のための骨盤おこし」講座は、よし子が10年以上講師をしています。こちらの講座では、深部感覚の低下を予防するための工夫をしています。
 
 
これは、牧神の蹄の簡易版:足指セルスポンジを使って足の感覚トレーニングをおこなっています。健康維持のために、足裏を指圧したり、足指をほぐしたり、と参加者の方たちは気を付けてきたそうですが、それでは深部感覚の低下を防ぐのは難しかったようです。運動と感覚を理解して、正しい手順で体づくりをしていくことが大切です。