徒手療法に関節モビリゼーションという技術がある。mobilizationは、可動化、動員、流通の意味。医学的な意味は、関節を緩和させる操作。スポーツをしているときにした故障が原因で関節が固まってしまった場合、長年の不良姿勢が原因で関節可動域が狭くなった場合などに関節モビリゼーションが有効だ。
関節モビリゼーションをおこなう際に大切なことは正しい関節運動の軌道を入力すること。関節が固まっている場合や関節可動域が狭くなっている場合は、関節の運動方向がズレている、あるいは関節の運動方向がわからなくなっているので、正しい運動方向に誘導し動かさなければ効果が期待できない。
例えば、足関節モビリゼーションで底背屈をおこなう際は、距腿関節の運動方向のズレを修正する。正しい関節運動の方向で動かすことができれば関節が固まることがない。また、関節可動域が狭くなることもない。足関節の底屈をする際に鎌足になる場合は関節の運動方向がズレている。そして、関節は各関節と連動して動くことを忘れていけない。足関節の底屈は、距腿関節、横足根関節、踵立方関節、足根中足関節、足の指節間関節の関節運動の方向のズレを修正して正しい運動方向を入力をする。
術者は足、各部位のホールドの仕方、関節の動かし方の技術を高めなければならない。そして受け手が術者任せになりがちなので、互いの理解がなければ効果が得られない。難しい技術だが来院される方たちとともに高めていきたい!
▲日本人体解剖学 金子丑之助著

