身体の左右差について、肩の高さ、骨盤の開き具合、関節可動域、脚の長さなど、気にしている人は少なくない。人の手足の使い方には、右利きと左利きがあり、その上で作業動作、スポーツ動作、日常動作などで、自身が力を発揮しやすい使い方をする。
おそらく、健康に見える人でもほとんどの人に左右差があると思うので、日常生活に支障がなければ、あまり気にしない方がよいと思う。しかし、身体に不調がある場合や怪我が治りにくい場合などは、左右差が影響している確率が高いので適切な処置、治療が必要だ。
スポーツ競技によっては、極端に身体の左右差が大きい選手も少なくない。私も柔道の選手時代は、右利き、右組み、右半身の怪我がほとんどで、右股関節が硬かった。現役を引退してからは、猫背、ストレートネック、複数の怪我の後遺症で慢性痛が日常的だった。日常生活が快適に遅れるようになるまでには、ずいぶん時間がかかったが、当時ではわからなかった自分の身体の左右差や捻じれに驚かされたものだった。
長年にわたり身体に染みついた左右差は、その時の怪我の痛みがおさまったとしても、再発に影響し、慢性痛となる確率が高い。私の場合は、ギックリ腰を繰り返し、頭痛、肩痛、股関節痛など身体中を慢性痛が移動しあちこち常に痛みを伴っていた。これは、身体の左右差が影響し、身体の動きを維持するための感覚、深部感覚が鈍くなってしまったことで、筋肉、関節、神経などが上手く連携して働くことができず、運動と感覚の循環が崩れ、それが負担となり再発すると考えられる。左右差をすべてなくす必要はないと思うが、上手く働かない筋肉、関節、神経などは改善し、深部感覚を良好に保ちたい。
スポーツ選手の場合は、力を発揮できる状態にするため腹圧を整えておくことが大切だ。
股割り動作は、身体の左右差を自覚することができる。私の場合は、左に比べ右股関節の外旋が苦手だ。苦手な関節運動を上手くおこなえるようにするためには、骨格位置を保持し、関節運動の正しい方向に動かせるように、筋肉の起始停止部を整えなければならない。このときに、骨格位置を保持するため重要なカギとなるのが腹圧だ。逆に腹圧が抜けた状態では、苦手な関節運動が苦手なまま。腹圧と股関節の関係がわかるということは、深部感覚が良好な状態だといえる。そして、就寝するときは腹圧を整え身体を休めることがベスト。

