足のアーチ構造(土踏まず)を保持することが大切だ。足のアーチ構造が崩れている状態は、外反母趾や偏平足などのように内側(舟状骨)が落ちている。このような状態は、衝撃をやわらげることができず、ダメージを蓄積することになり、痛みや変形などトラブルの原因になる。
足のアーチ構造を形成するには、足底の筋肉だけでなく、下腿の筋肉の協力が必要になる。下腿の筋肉である、前脛骨筋、後脛骨筋、長腓骨筋が、足底で舟状骨、楔状骨、第一中足骨に付着している。これで足のアーチ構造を保持している。
足のアーチ構造を調節するのには、5個の末節骨を指標にできるようにする。牧神の蹄を4個並べて、足の指先(末節骨)が蹄の縁の裏を確実に捉えることができるようにする。下腿の筋肉は、足関節の底屈、背屈運動を正確におこなえるようにし、筋肉を万全にする。
下腿の筋肉では、後脛骨筋へのアプローチに苦戦している人が多い。後脛骨筋は、下腿後面、脛骨と腓骨から起こり、内果を通って、足底の舟状骨と3個の楔状骨に付着する。作用は、足関節の底屈、内反。
後脛骨筋は、足関節の底屈運動で確実に甲が出るようにする。足関節底屈運動は、表層の下腿三頭筋の作用のみで滞りがちだ。その場合、距骨と下腿骨の運動軸が通っていないことが考えられる。正しい足関節の底屈運動を身に付けることが大切だ。