下肢のアライメントをそろえて股関節トレーニング | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

春が来た!
 
午前中は股関節トレーニングで全身の調整に励んだ。メニューは牧神の蹄で足から骨格を整えながら、股割りで足から股関節、全身を調整する。股割りは、足、下腿、大腿、骨盤のアライメントを揃え、体幹をキープし、重心を移動させる。全身のポジション力が身につけば、手、前腕、上腕、肩甲骨のアライメントを揃え、さらに頭を体幹に乗せたい。
 
下肢のアライメントで気を付けたいことは、大腿と下腿に捻じれをつくらないこと。捻じれをつくってしまう場合は、大腿と骨盤のセッティングがあまい。あるいは、足首に捻じれをつくっている場合があるので気を付けたい。コツがわかってくると、骨格のアライメントを揃えたときに筋肉の位置が整うようすを身体でわかるようになる。しかし、コツがつかめてない場合はわかる人に修正してもらうとよい。ついつい、自分がやりやすいように股割りをしていると、捻じれをつくっていることに気づかない。これはトレーニングの効率が悪いので骨格のポジショニングを確実にしたい。
 

 
股関節トレーニングで全身を調整した後は、山へ足慣らし、筋肉慣らしに赴く。春晴れで雲一つなく、なんと気持ちが良い日だ。動きはじめたばかりの筋肉に慣れさせるよう丁寧に足を置いて接地する。気温が上がり、久しぶりに大汗をかいた。山道で十分身体が慣れたら、沢へ下り下る。今度は手足を使い最適なルートを選んで岩を降りる。沢の水の流れに感化され、身体の体液が全身にめぐっている感覚が気持ち良い。
 
 
下りは衝撃をやわらげるような接地に気を付けたい。これは私が沢を下るときの目的なのだが、足首、膝、股関節をやわらかく使っての接地ができるように心がけている。下りで接地するときにブレーキをかけていると膝に負担がかかりやすい。今回は、陽気がよいせいか、あるいは股関節トレーニングの効果なのか、軽快に衝撃をやわらげる接地ができた。
 
春になり、生物の活動が活発になった。3頭のニホンジカが山を駆け回る。ニホントカゲが冬眠からさめる。蜂が私の手にとまった。春の小川は、生まれたばかりの小魚が元気に泳いでいる。ニホンアカガエルの卵は、ほとんどがオタマジャクシにかえったようだ。春は生命力に満ちている。
 
 
 
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