ハイヒールを履くための足指トレーニング | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

今日の足指トレーニングは参加者さんが12センチのピンヒールを持参されたので、「ハイヒールを履くための足づくり」関節モビリゼーションをおこなった。

 

ハイヒールを履くときの注意点は足指がしっかり接地すること。しかし、踵が上がる分足底の形状に足を合わせるのが難しく、足指の捉えが手薄になってしまう。この高さのヒールを履いて踊るそうだ、足指の捉えが手薄な分、加重ポイントが母趾球の辺りに集中するようすがよくわかる。ハイヒールばかりでなくトウシューズを履かれる方でも、足の親指に加重をかけすぎて外反母趾になる方が多い。足の指先、つまさきを正しく使ってシューズを履きこなせる足づくりが大切だ。

 

 
足の関節モビリゼーションは、リスフラン関節とショパール関節(横足根関節)にアプローチした。リスフラン関節は特に舟状骨と第1楔状骨の関節の動きを丹念に探った。ショパール関節は距舟関節と踵立方関節をアプローチするが、関節面が複雑になっているので手でホールドするポイントを変えながら細かく関節の動きを探る。参加者さんにとっては難しいアプローチなので見よう見まねで構わない。まずは、骨や関節の位置を手で触って確認し実感する。そして、足の構造と仕組みを実感していくことで、自分ができていること、できてないことに気づくことができる。自分ができていないこととは、動かせていない関節や筋肉などだ。これらにターゲットを絞れるようになることによってトレーニングを効率よくおこなうことができる。
 
 
ハイヒールを履くときは、足の指、足根骨、脛骨の並びを整える。そして、つま先立ちで身体の軸を整える。この日、はじめて12センチのピンヒールを履いた女性は、普段と違う視線の高さに気持ちが高揚していた。ハイヒールを履きこなせたらかっこいいのだと思う。足のトラブルはシューズのせいばかりではない、シューズを履きこなせる足が重要です。
 
 
 
 
絶賛発売中! 【新刊情報】中村考宏 著『指先から身体を整える: 機能回復のための所有感覚メソッド』筋力も体力も関係ない。「末端」の感覚を高めれば身体は甦る。身体各部の骨格ポジションを整え、全身がつながりを取り戻すことで回復力の高い身体を手に入れる方法。