"commit" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"commit"を取り上げたいと思います。

 

英語の"commit"という単語を聞いてまずどのような意味が思い浮かぶしょうか?もし悪いイメージのことが頭に思い浮かんだなら頻度的に高い意味を覚えていることになるかと思います。

 

『ロングマンExams英英辞典』では"commit"の1~3までは以下のように良くない意味のものが揃っています。

 

1 CRIME

2 commit suicide

3 commit adultery

 

典型的には"commit"は1のように犯罪に使われますね。そして2や3のようなものにも使われます。ロングマンの使用頻度ではこのようになっていることをまずおさておきましょう。

 

そして今回詳しく見るのは同じくロングマンでは4番目にあるものです。以下の説明を見てみましょう。

 

SAY YOU WILL DO STH

 

to say that someone will definitely do something or must do something

 

commit sb to doing sth

ex) The treaty commits nations to banning all tabacco advertising.

 

commit yourself to (doing) sth

ex) The banks have committed themselves to boosting profits by slashing costs.

 

The government had already committed itself to a wide range of reforms.

 

ここでは主な意味として"SAY YOU WILL DO STH"がまずあげられています。つまり何かしますということを言うということです。これから何かするということだったり、何かしなければならないということを言う感じです。

 

そして形としては2つ上げておきました。

1つ目は"commit sb to doing sth"というものです。ここでは

"to"以下は不定詞ではなく"~ing"形になっている点が少し注意ですね。例文では条約こう言ってますよ~というものが示されています。具体的には国々がタバコの広告を全面禁止すると続いています。

 

2つ目は"commit yourself to (doing) sth"という形になります。ここでは再帰代名詞が"commit"のすぐ後に来ます。そして同じく"~ing"形だったり、そのままものが続くパターンになります。この形の1つ目の例文では主語が複数の"The banks"ということで再帰代名詞は"themselves"となっています。そして自らに"commit"する、つまり何かをしますよ~と言う感じですね。具体的に何をするかは"to"以下につながります。"slash"という単語はあまり見かけないかもしれませんが、ここでは「削減する」くらいの意味になります。

 

また最後の例でも同様のパターンになっています。

 

日本語では「自分自身をコミットする」という言い方はしないので、"commit yourself ~"という再帰代名詞を使ったこの表現はある意味英語らしい表現かと思います。