"ago"と"before" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"ago"と"before"を取り上げたいと思います。

どちらも「~前に」という訳を覚えていると思いますが、どう違うのでしょうか。


今回は違いを知るのにいい例文があったので、前に一回取り上げた『アドバンスフェイバリット英和辞典』から例文をあげたいと思います。

Two years ago I sold the house that I had bought three years before.

大体の意味は、「私は二年前に家を売ったが、それは三年前に購入したものだった」となります。

この例文には"ago"と"before"の両方が出ていますが、入れ替えはできません。

例文で売ったのと買ったのではどちらが先でしょうか?すぐに分かるように、買ってから売ったという順番です。ということは、"ago"は今から見ての過去で、"before"はある過去の更に過去を表しています。

まとめると、

ago:現在から見て~前
before:過去のある時から見て~前

となります。

よく辞書を見ると"ago"は「(今から)~前」、"before"は「~より前に」とあり、その違いが書かれています。でも字面だけでは分かりにくいものです。やはり例文で使われ方を見なければならないでしょう。


今回の"ago"と"before"でも、英語が二つを分けていることが分かります。日本語の「~前に」では分け切らない世界なので、覚えておきましょう。