"white elephant" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は動物を使った表現を見てみたいと思います。

"white elephant"です。

直訳すると「白い象」。
このような意味もありますが、別の意味があります。

いつもどおりロングマン英英辞典(LDCE)を見てみましょう。

something that is completely useless, although it may have cost a lot of money

大体の意味は、「完全に役立たないもので、コストが多くかかるもの」です。

日本語訳では、「無用の長物」「持て余しもの」とあります。

でもなぜこのような意味になったのでしょうか?

由来は、タイの王が失脚させたい臣下に飼うのに多くお金がかかる白い象を贈ったことからだそうです。

白い象は珍しいもので、崇拝される神聖なものですが、上のことから悪い意味で使われるようになっています。

もともと白い象自体には良い悪いはなくて、人間がかってにそのようなイメージを作っているのです。そしてそれがことばにあらわれているのです。


"white elephant"に、タイの王が関係しているとは意外でした。