コネ入社ほど意外と仕事ができたりしないだろうか? ~コネの経済学②~ | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

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ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします

先日、「コネの経済学」として「コネは既得権益であってはならないものか? 」という記事を書いた。

その中でコネは労働市場に存在する情報の非対称性を埋めるために有効であり、道徳的によろしくない面もあるが、それは必要悪であると書いた。

当然ながら、コネには他にも役割があると思っている。

監視コスト を軽減する

前回の記事でもちらっとかいたが、コネ入社の社員というのは冷たい目で見られたりさめた目で見られることが多い。実際には、コネであることを(親や紹介者の権力)利用して横暴に振舞う人もいる一方で、僕の知る限りはたいていの人は「あいつはコネだから」といわれないように逆に頑張ったりすることのほうが多いような気がする。

経営者は常に労働者が真面目に仕事をしているかを監視しなければならない。コネ入社の人間は(僕の経験に基づくと)たいていの場合は自分の能力を証明することにむしろ熱心な場合が多いような気がするし、また、紹介者に迷惑をかけないように逆に懸命に働かざるを得ない場合も多い。

ま、なかには親の権力を傘に着て、ぜんぜん真面目に仕事しないのもいたが・・・。笑

すなわち、信頼のおける紹介者からの紹介で人を雇うこと(もしくは取引を始めた場合)は監視に関わるコストを軽減する効果を持つという面もあるのではないだろうか?

サーチコスト の削減

現代にはこれはあまり当てはまらないかもしれない。しかし、労働市場が余り存在しなかった過去においては求人を行うというのはとんでもなくコストのかかる作業であったに違いない。だから、誰かのコネクションで人を採用するのは当然、新しい人を探すコストを大幅に削減してくれたことは言うまでもない。

おそらく、現代でもきわめて専門性の高い分野やよりプロフェッショナルに近い分野だが、プロスポーツ選手や金融関係の業界のようにある程度人材市場ができ上がってない職種の場合にはこれはいまだに存在するだろう。

こう考えると、コネによって非効率や不道徳が生じているのも事実だが、やはりなぜコネが存在するのか?というのが合理的にも説明されるような気がする。


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