特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習 | Engineer’s Laboratory

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新たな資格を取得しました。

 

それが特定化学物質及び四アルキル鉛作業主任者という技能講習です。

 

何故この講習を受講したかと言えば、労働安全衛生法が改正されたからです。

 

先日のブログにも書きましたが、金属アーク溶接等の作業で発生する溶接ヒュームが特化物に指定されました。

 

アーク溶接と言えば、鉄骨などをバチバチと青白い火花を出しながら作業してる、アレです。

 

アーク溶接では高温のアークにより、金属が溶かされ、繋ぐことが出来ます。

 

母材が溶け、上から溶接棒で盛っているので、かなり強力に接続出来ます。

 

その代償に、金属が気化し、空気中で冷えて微粒子となります。

 

これが溶接ヒュームです。

 

今までは粉じんの一種として扱われていました。

 

粉じんは肺に溜まり、じん肺を発症させるので、マスクや換気が必要とされて居ました。

 

 

いろいろな研究や調査の結果、溶接ヒュームには酸化マンガンや三酸化マンガンが含まれており、それが体内に侵入すると、発がん性や神経機能障害、呼吸器系障害を引きおこすことが分かったのです。

 

その為、新たに特定化学物質(管理第2類物質)と位置づけられました。

 

 

さて、この講習の内容についてですが、2日間の講習で学科のみ、最後に修了試験があります。

 

講習内容は

 ・健康障害及びその予防措置に関する知識 4時間

 ・作業環境の改善方法に関する知識 4時間

 ・保護具に関する知識 2時間

 ・関係法令 2時間

 ◎修了試験 1時間

 

修了試験に関しては各科目40点以上、合計60点以上で合格です。

 

配点は各科目5問ずつあり、配点は保護具が10点、他は30点でした。

 

問題は四者択一でした。説明の正誤を問われたり、名称を問われたり、数値を問われたりしました。

 

 

私は今まで、衛生管理者や作業環境測定士を取得しているので、講習の内容は聞いてると理解出来たが、あの短時間で基礎知識なしの人には厳しいと思う。

 

講師はある程度、出題されるポイントを強調していたので、何とかなったんじゃないだろうか?

 

いつも思うが、講師の説明によって大きく左右されるのだが、教科書をそのまま読む人も居れば、自分の経験を織り交ぜ、現場に近い話をする人もいる。

どちらが良いか分かりませんが、受講者がテキストのどのページを説明してるか分からないのはNGだと思う。

 

何にせよ、修了試験も合格し、作業主任者の資格を得ることが出来た。

 

 

もし、特化物の作業主任者を受講予定の方は、事前に予習しておく方が良いと思う。

 

特に局所排気装置などの集塵機、防塵マスクや防毒マスクなどの保護具、作業環境測定とは何か?この辺りは重要です。身体の構造についても知っておくと良いです。

 

そして、特化物は範囲が広く、様々な化学物質が出てくるので、代表的なものは覚えておくと有利です。

 

今回の講習では溶接ヒュームの記載のない、テキストでしたので、試験にも出ない為、あまり詳しく聞くことは出来ませんでした。

 

前もって調べておられた講師の方は、分かる範囲で説明してくれたので、少しは助かった気がします。

 

因みに使用したテキストは今まで受けた技能講習や特別教育のテキストの2~3倍の分厚さです💦

 

技能講習で取得出来る作業主任者はいくつかありますが、一番難しいと思います。

 

しかし、殆どの方が合格されたので、講師の「出るぞ」アピールを見逃さず、線を引いて、丸暗記するば大丈夫でしょう。

 

 

質問したいことがあり、講師に相談したのだが、私の知識と資格を聞いて、「コンサルタントやったらいいよ」って言われた。

 

自分ではそこまでの知識はないし、人に教えるのは下手で、何よりモノ造りが好きなので、方向性が違う気が・・・。

 

ただ、定年後の仕事としては悪くない気もした。

 

ってことは、次に目指す資格は「衛生工学衛生管理者」とか「労働衛生コンサルタント」とかになるのか?既に受験資格はパスしてるし、かなりの免除もある気がする・・・。

 

私は何を目指してるんだろう?

 

凡人のエンジニアだったと思うのだが。

 

知識は人を助けるから、勉強しても悪くはないかもね。