先日、今月で退職されることを決断された同僚(といっても元マネージャーなのでレベルは全然上)の方の送別会がありました。
彼女は 半年くらい前に大ケガをしてしまい、長期入院されていたのですが、退院して日常生活ができる状態になったものの、これからまた仕事に復帰して新しい仕事に挑戦するPassionが持てないということで リタイアを選択されたのでした。
もっとも彼女は 多分私よりかなり年上で、おそらく60歳以上だと思われ、また在米期間も長くてすでにアメリカcitizenshipを取っており(元々はドイツ人)、モチベーションのない状態で無理して働く必要はない状態だと思うので、平和なリタイアだと思います。
・・・こうして身近な人が一人、また一人とリタイアされていく人を見送っていると、
寂しいという気持ちはもちろんありますが、リタイア後の人生設計ということを考えさせられずにはいません。
なお、定年制度のないアメリカにも、年金制度は存在しますが、日本のそれとはかなり違うようです。
例えば日本の年金制度は基本的には加入が義務になっていると思いますが(拒否することもできるようですが)、
アメリカでは一定以上の収入がある人しか加入できないそうです。
さらに年金の受給を受けるためには、約10年程度以上の加入期間が必要ということなので、
私の場合は明日リタイアしても アメリカでの年金を受給する資格はありません。
また 年金の給付金額は、過去35年の平均賃金に基づいて計算され、平均では月額約1800ドル(20万円くらい)だということです。
さらに、受給開始は67歳からということで、日本の65歳よりも後ということのようです。
したがって、アメリカで年金生活を送るためには、
1.持ち家がないとまず厳しい (ちなみにうちの家賃は上記の年金金額の1.5倍以上です)
2.67歳までの生活費は年金なしでまかなえる状態でなくてはならない
3.そもそも10年以上働いていないと受給資格がなく、実質20年以上働いていないと金額的にも厳しいと考えられる
といったところになると思われます。
もちろん現実には、年金だけに依存するのではなく、ポートフォリオや不動産賃貸などによる不労所得を軌道にのせておかないと まともな生活を送るのは難しそうです。
私の場合は、アメリカで10年以上働くということがすでにストレッチゴールになっていること、持ち家がないことなどを考えると、アメリカで老後に年金+α生活を送るというのはかなり確率の低いことになると思われます。