クラウドコンピューティングに抵抗あり? | 55歳過ぎてもアメリカでIT企業のエンジニア・PMとして挑戦します

55歳過ぎてもアメリカでIT企業のエンジニア・PMとして挑戦します

一昔前なら定年を意識する年齢ですが、家族で夢をかなえるために2019年4月に渡米、現地のIT企業のソフトウェア開発部門のエンジニア・PM(プログラムマネージャー)として挑戦しています。

私は実は、クラウド&AI開発部門に所属しているのに、クラウド上の仮想マシンを使うことに抵抗がありました_

仮想マシンとはつまり、自分のメインのPC環境はクラウド上にあって すべてはその中で動作し、今使っている実際のPCからは そのクラウド上のマシンで起こっていることをリモートで閲覧・アクセスするだけ という環境です



その仮想マシン、サーバーとして使うなら、とてもいいと思います。

直接操作する機会は非常に少ないでしょうから、クラウド上で動いていようが、実機で動いていようが、操作上の違いは少ないと思われます。

しかし、私たちが直接操作するクライアントPC環境がクラウド上にあるってどうよ?と昔は思っていました_

なぜなら、仮にそのクラウド上のマシンが超速かったとしても、マウスをちょっとずらしたとか、あるいは高速な動画を再生しているとか、そういう素早い画面の動きを リモートで再現できるのか? と思っていたのでした。
※10年以上前の話です

・・ただそれは昔の話で、今の一般家庭のネット環境は十分に速いので「リモート操作による遅延」が問題になることはない - そこまでは、以前から理解していました。

しかし。

私が最も懸念していたのは、利用料金です。

クラウドの仮想環境が出始めた頃は、料金は基本的に、料金従量制 ー つまり使った量に従って料金が上がるシステムでした。

したがって、使っていない時間もシャットダウンしないでアイドリング状態にしているだけでも、どんどん課金されていくので、私のような貧乏性の人間には向いていなかったのでした_

実際、そのようなクラウドの仮想マシンが出始めた10年くらい前、実験的に仮想マシンを立ち上げてみたのですが、

一週間くらい放置していたら、それだけで1500円くらい請求されまして_

料金従量制のクラウド仮想マシンは怖い」と思ってしまったのでした__
※10年くらい前の話です


そのようなトラウマがあって、いまだに会社でさえも、私は実機PCに固執していました。

もちろん、チーム全体で使うようなマシンは、クラウド上の仮想マシンを使っていたのですが、

自分の日々の業務に使うメインPC環境は、ずっとデスクトップPCの実機を使っていました。

しかし。

先日突然、そのメインのデスクトップPCで(一時的に開発が出来なくなるといいうトラブルがありましてOMG

具体的には、Visual Studio という開発ツールをアップデートしようとしたら途中で失敗し、以降再インストールしようとしても途中で失敗する状態になってしまったのでしたOMG

そこで仕方なく、Devbox というクラウドサービスを使ってみることにしました。
Devboxというのは、初めからソフトウェア開発に必要なツールなどがインストールされている仮想マシンです。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/dev-box/

もちろん、利用料金は会社持ちというかチームに請求されるので、私が費用を負担されるわけではありませんが、

もしも私が突出して長時間利用し、高額請求がチームに来たら、当然「なんでアンタはこんなに使ってるんだ?」という話になると思われます。_

そこで、料金体系を見てみました。

すると。

これって、上限金額が決まっていて、一定時間以上使用すると あとは料金定量制になるのですねsmile


例えば、私が使わせてもらっているのは 16コア、64GBメモリ、1TBストレージという環境ですが(うちのチームのサブスクリプションでは、それしか選択できないようになっていました)、

これをどれだけ長時間重い処理を走らせて使っても、月314.4ドル4万円ちょっと)を越えることは無い ということです。

とりあえず、一カ月で数百万円といった巨額請求がされることはないとわかって 安心しました。

なお、上記の「Devbox」は通常の使い方ではスペックが高すぎるかも知れませんが、

一般ユーザー向けに「Windows 365」というクラウド仮想環境が提供されているようで、

 

こちらは上記の「Devbox」よりもずっとリーズナブルで、かつ料金定量制でしたsmile

 



このクラウド仮想環境、実際にはものすごく便利で、

1.故障しない(バックアップやハードウェア置換といった作業はクラウド側で裏でやってくれているので、ユーザーはハードウェアの故障を気にせず使い続けられます

2.自分の実機PCの性能は低くても関係ない(実機はただ画面が大きくてキーボードが打ちやすければそれでいいと思います

3.どこからでも同じ環境にアクセスできる

4.(どうせ料金定量制なので)マシンをシャットダウンせず、つけっぱなしにしておける


ということで、企業での導入はもちろん、個人でも上記の価格なら、高いPCを買い替えるよりも有利かも知れません。

何といっても壊れないというのは安心ですね

 



ちなみに私は現在、なんでも仮想マシン上でやっていますlaugh