旧システムのリタイアセレモニーにて | 55歳過ぎてもアメリカでIT企業のエンジニア・PMとして挑戦します

55歳過ぎてもアメリカでIT企業のエンジニア・PMとして挑戦します

一昔前なら定年を意識する年齢ですが、家族で夢をかなえるために2019年4月に渡米、現地のIT企業のソフトウェア開発部門のエンジニア・PM(プログラムマネージャー)として挑戦しています。

この5~6年の間、このチームの基幹システムのひとつであった〇〇 というシステムが、

先週 その役目をすべて終えて完全にシャットダウンされました。

現在では新しいシステムが、より効率よく(本当か?_)その役目を引き継いでいますsmile

そしてその記念ということで、先日ランチパーティーが催されました。


実はその旧システムは我々の部門の中の ある一人の天才開発者が、ほぼ一人で作り上げて一人で機能拡張し続けたもので、

途中何人かの開発者が担当に加えられて、バグ修正などを試みたものの、

結局最終的にはその一人の天才開発者が手を入れないとどうにもならないことが多々あり、

現実的には そのシステムの開発担当者は一人しかいなかった、という状況でした_

したがってそのシステムは、彼女にとっては自分のもう一人の子供彼女には11歳になる娘が一人います)のように思っていたのではないかと思っていました。


さて、そのような中 開催されたランチパーティーですが、

何しろMoral budget(チームイベントやパーティーなどのための予算)が完全に0の状況ですので_

ピザ一切れ注文することができませんOMG

なので部長が自腹を切って、自分でピザとケーキを注文して自分の車で運んできてくれましたlaugh


ケーキはしっかり「Awesome team work素晴らしいチームワーク」の文字入りですsmile


・・チームワーク、といっても開発者は上記の通りほぼ一人だったのですが。。_

しかし、そんな天才開発者の素晴らしいところは、

全く休みなく、昼も夜も休日もノンストップで働き続けて 常に山のようなタスクを抱えているにもかかわらず、

私を含む 周囲からの質問や相談には常に親身に対応してくれて、

しかも彼女がみんなの前で言ったのは

私はこのシステムを通して、皆さんから多くのことを学ばせてもらいました。皆さんの尽力なくしてこのシステムはあり得ませんでした。本当にありがとうございました。

という内容で、「私がほとんど一人で作った」などということは ほのめかしもせず、「みんなが素晴らしい」ということばかり強調していたのです。

本当に、こういう人こそが「本物」だと思いますし、

私のほうこそ、私ごときと一緒に仕事してくださって有難いですし、それこそ数えきれないほどたくさんのことを彼女から学ばせていただきました。
彼女に感謝の気持ちを正しく伝える方法は、今のところ見つかっていません。。


また、そのような彼女のOutstandingな傑出した)活躍は、組織として正しく評価されており、

現時点で唯一うちの部門の中で、マネージャー経験なしで プリンシパルレベルシニアレベルのさらに上)にプロモーションされたエンジニアとなっています。

まあ私の視点からは それは当然なのですが、

日本では どんなに素晴らしい働きをして 明らかに周囲から突出した業績を出していても、結局年功序列的にしか評価されず、やる気を失っていった人を少なからず見てきたので、

こうして優秀な人が、正しく評価されて 正しく報酬を得ることができる組織というのは 素晴らしいと思います。