こんばんは、琉堵です。

久々に、お話を書きました。

僕のオリジナル小説「みらいいろ」の、アナザーストーリー。

訳あって、主人公のカナデの過去話を書いてたら、ふと、彼のバンドメンバーの一人である、リュウの学生時代を書きたくなりまして。

もともと僕は、彼らの過去話は書かないつもりでした。

ただ、いろいろあってカナデの話を書こうってなった時、「過去」があっての、「今の彼ら」だよなって思いまして。

リュウの過去話が一番書きたいなってなりまして。

本編でも少し触れてますが、今でこそバンドのムードメーカーな彼ですが、実は、一番暗くて荒れた学生時代を過ごしてたりしました。

みらいいろのあの5人は個人的に好きで、いろいろ派生した話を書いてます。

彼らの話は一旦終わりましたが、物語はまだまだ続いていきます。

気が向いたら、続編とか書こうかな。

機会があれば、他のメンバーの過去話も書くかもです。

ちなみに、カナデの話は執筆中です。

ちょっとね、書き直そうと思ってます。

何だか、収拾がつかなくなりそうなので。笑

初めての試みなので、試行錯誤の繰り返しです。

ではでは、長々とお付き合い下さった方々、有難うございました。
「monophobia」

(みらいいろ:記憶回路)


(十一)

屋上に寝転がり、携帯を眺める。

今日もありとあらゆる書き込みが、掲示板を賑わせてる。

結局世界ってのは、誰にとっても生きづらいものなんだろうな。

それが大きいか、小さいかの問題なんだろう。

何も、僕だけが特別不幸なわけじゃない。

僕の想像以上に沢山の人達が、僕よりも大きな悩みを抱えてる。

分かってはいるけどさ、他人と比較したって意味が無い。

客観的に見て、僕の問題がどれだけ小さかろうと、僕にとっては大問題なんだ。

悩みってのは、世間の基準で見るもんじゃない。

誰も僕の痛みは分からないし、僕も誰かの痛みなんて分からない。

その痛みを知ろうとして傷付くってのも、何だか滑稽だけど。

だけど、その滑稽さに、時々人間らしさを見たりもするんだ。

まぁ、別にいいや。

相変わらず毎日は退屈だよ。

正直、今すぐ終わりが来たって、別にいいと思ってる。

たまに、少し先を見てみたい気にもなるけど。

僕は変わらずに、流れに身を任せて、辿り着くところに行くよ。

携帯を仕舞うと、僕は空を見た。

高くなった空は、すっかり夏の装いだった。


end
「monophobia」

(みらいいろ:記憶回路)


(十)

数日後、僕らは久々に、スタジオで顔を合わせた。

既にタケは、うっすらと日に焼けていた。

カナデは相変わらず白い。

フジとヒロも相変わらずだった。

日常は退屈で、本当に糞みたいだけど、みんなと会えるこの時だけは、楽しいと思えた。

本当に、たちが悪いと思うよ。

しがみつく価値すら無い世界なのに、みんなには救われる。

未来に対する希望とか、そういったものに期待してもいいかなって思ってしまう。

どうせまた裏切られるだけなのに。

なのに、みんなの笑顔を見てると、それも悪くないって思ってしまう。

カナデと目が合った。

笑いかけてくる。

カナデは、本当に綺麗に笑う奴だ。

その笑顔が、僕は羨ましかった。