「monophobia」

(みらいいろ:記憶回路)


(十一)

屋上に寝転がり、携帯を眺める。

今日もありとあらゆる書き込みが、掲示板を賑わせてる。

結局世界ってのは、誰にとっても生きづらいものなんだろうな。

それが大きいか、小さいかの問題なんだろう。

何も、僕だけが特別不幸なわけじゃない。

僕の想像以上に沢山の人達が、僕よりも大きな悩みを抱えてる。

分かってはいるけどさ、他人と比較したって意味が無い。

客観的に見て、僕の問題がどれだけ小さかろうと、僕にとっては大問題なんだ。

悩みってのは、世間の基準で見るもんじゃない。

誰も僕の痛みは分からないし、僕も誰かの痛みなんて分からない。

その痛みを知ろうとして傷付くってのも、何だか滑稽だけど。

だけど、その滑稽さに、時々人間らしさを見たりもするんだ。

まぁ、別にいいや。

相変わらず毎日は退屈だよ。

正直、今すぐ終わりが来たって、別にいいと思ってる。

たまに、少し先を見てみたい気にもなるけど。

僕は変わらずに、流れに身を任せて、辿り着くところに行くよ。

携帯を仕舞うと、僕は空を見た。

高くなった空は、すっかり夏の装いだった。


end