二足の草鞋 -45ページ目

孤独な道標 【第十一章】~雑魚と下女②~

【第十一章】
≪雑魚と下女②≫

「久し振りに髪を切りに来ました」

「あら、随分久しぶりじゃないですか。みるくちゃんは元気?」

渋谷区にある美容室だけに従業員や客で活気づいている。

「実は、別れたんですよ」

「え?そうなの?」

髪を切ってもらいながら今までの経緯を説明した。もちろん自分が悪くないことを前提にした話だが。

下女は俺の話を髪を切りながら、時には頷き、聞いていた。こういう職業の人間は聞き上手の奴が多いのだろうか。1つ話題を振られるとつい3つ4つの話をしてしまう。俺も職業柄、話をするのは嫌いじゃない。
「今度、お店が終わった後にでも飲みに行きませんか?みるくの話をもっと聞いて欲しいな。」
「そうね。考えておくわ」
髪を切り終わり、店を出る前に下女のメールアドレスと電話番号を教えて貰った。もう術中にかかったのも同然だ。

次は雑魚をみるくと引き離す為、自分のブログにみるくとの過去の行為を書きアップした。

雑魚はこのブログを読んでいることはないだろう。それにみるくが読ませる筈がない。みるくにもプチメールで「会いたい」と送信しておいた。
俺の棒も過激な内容の記事を書く度にみるくを欲する。これを静めるのがひと苦労だ。

ビデオを見ても白い液は出ない。プロのメスを自宅に呼んでも出ない。
しかし、みるくを想い想像することで興奮度が増し、やっと出る始末だ。みるくもきっと雑魚では満足いかないのだろう。俺の記事を読み一人で慰めているに決まっている。
プチメールを送ってはみたものの返信はなかった。

気がつくとバイクに乗り、仕事帰りのみるくを待つ自分がいた。

「さあ、みるく。バイク乗れよ。」

みるくに渡したヘルメットが投げ捨てられ、走り去っていくのをバイクで追いかけ逃しはしないと思い、アクセルを回そうとすると携帯が鳴った。

下女からだった。
「今からだったら時間があるから話に付き合ってもいいよ。」
「わかった。いまから行くよ。」
バイクはみるくを追う事はなかった。まずは周りからだ。