ダン・タイ・ソン ピアノ リサイタル:フォーレ、ドビュッシー、ショパン | Wunderbar ! なまいにち

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まだまだひよっこですがクラシック大好きです。知識は浅いがいいたか放題・・・!?

2024. 6. 22(土) 15: 00 ~  北九州市立響ホールにて

 

フォーレ:夜想曲 第1番 変ホ短調 op.33-1
フォーレ:舟歌 第1番 イ短調 op.26
ドビュッシー:2つのアラベスク
ドビュッシー:マスク
ドビュッシー:子供の領分

ショパン:2つの夜想曲(遺作)
     ・第21番 ハ短調 KK.IVb/8
     ・第20番 嬰ハ短調 KK.IVa/16

ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 op.60
ショパン:5つのワルツ
     ・ワルツ 第15番 ホ長調(遺作) KK.IVa/12
     ・ソステヌート ワルツ 変ホ長調 KK.IVb/10
     ・ワルツ 第11番 変ト長調 op.70-1
     ・ワルツ 第10番 ロ短調 op.69-2
     ・ワルツ 第2番 変イ長調 op.34-1
ショパン:スケルツォ 第2番 変ロ短調 op.31

 

(アンコール)

ショパン:ポロネーズ 第11番 ト短調

ショパン:ワルツ イ短調

 

ピアノ:ダン・タイ・ソン

 

   

 

 

団体戦、じゃなくって~~~

 

ダン・タイ・ソンさんが福岡へやってキタ━━d(。>∀<。)b━━!!!クラッカークラッカークラッカー

ダン・タイ・ソンさんは7月2日で66歳になられたばかりバースデーケーキクラッカークラッカー

 

私が彼のピアノを聴くのは2回目。前回はちょうど7年前にアクロス福岡で聴いた下差し

 

 

今回は北九州の響ホールでのリサイタルだったが早々に完売。

うちは40分くらい前には現地についたがホールの駐車場前がもう長蛇の列で~あせる なんとか停めてバタバタと座席についたのが開演10分前。間に合ってよかった~にやり

 

前半はフォーレとドビュッシー、後半はショパンというプログラム。

 

ひとことで言えば・・・

 

めちゃめちゃよかった~~ビックリマークビックリマーク イエ───(σ≧∀≦)σ───ィ

 

ちょっと前に聴いたチョ・ソンジンさんとはタイプがまったく異なるピアニズムだとは思うが、おふたりともそれぞれがめっちゃいい!!٩(。˃ ᵕ ˂ )وイェーィ♡

ダン・タイ・ソンさん、やっぱり大好きですラブラブ

 

1曲目のフォーレのノクターンの第1番の冒頭を弾き始めた瞬間から「あぁ、いい!恋の矢」となったw 音がなんともいえずいいのですラブ 

ホールのよさもあると思う。響ホールのスタインウェイ、いつも思うけどほんとに美しい音色なんですよね。あと響ホールの音響がサイッコーにいいビックリマーク アクロスやソレイユホールもそろそろピアノ買い替えてほしいです。

 

とにかくお人柄があらわれるような、温かく包み込むような音色。

2曲目のフォーレの舟歌第1番の映像があったので載せておきます。

 

 

フォーレ:舟歌 第1番(4分26秒)/ ダン・タイ・ソン (Pf)  (2007年、上海にて)

 

上は17年も前の演奏だけど、基本変わっておられないと思う。

ただ今回聴いたのはより角がとれて丸みが増しているような気がする。

 

弱音の美しさもさることながら、一方で強い音色も芯がしっかりあってスカッとする(力の入れように無駄がないんだと思う)。

そして何気なく弾いているようでめちゃめちゃ高度なテクニックに根差したピアニズム。これは7年前に聴いたときと全く変わってなかった。全く衰えていないのに驚いたハッ

 

あと今回目を(耳を)引いたのが、両手のバランスビックリマーク

曲によっては主旋律を弾く右手と伴奏に徹する左手のバランス、音の強弱や音色まで・・が絶妙なんですキラキラ 最初から最後までこれを徹底していて、たとえばショパンの舟歌なんかも左手はそっと添えるだけ(通常でもそうだと思うけど、彼の場合はそれが際立っていると思った)。

ただそれがだんだんとうねってきてクライマックスを築くのだ(ええ、通常でもそんな弾き方なんですけど彼の場合はその塩梅が絶妙なんですw)。これ簡単そうでめちゃめちゃ難易度高いと思うんですけど・・・ よくこういう芸当ができるなー!!と感動しっぱなしだった。

 

あとペダリング!ダンパーペダルをいつ踏んでるんだろう、というくらい右足が動いてなかった。そして演奏が終わってペダルを離すそのタイミングがまた絶妙・・・予想よりほんのわずかに早いので(でもほんとわずかです)、夢からふっと現実に引き戻される感覚。そしてホールの残響・・すべてが素晴らしかった。

姿勢は椅子をピアノからやや離し気味でまるでブラームスみたいw

 

これは浜松市での公演の様子です

(画像は浜松市文化振興財団の公式ツイッターよりお借りしました)

 

 

ね、ブラームスみたいでしょニコ

(オピッツさんもこんな感じですよねw)

 

前述した彼の「舟歌」の映像があったのでこれも載せます。

 

 

ショパン:「舟歌」Op.60  (8分14秒)/ ダン・タイ・ソン (Pf)  

 

実際に聴いた彼の「舟歌」は本当に絶品だった。この映像の演奏よりさらに熟成度が増していたように思う。一音も無駄にしていない、考え抜かれてるけど、奇をてらってない。より自然な演奏・・・ 最近聴いた「舟歌」の中ではベスト1だった泣く

 

他のショパンの作品もとても素晴らしかった。

最後のスケルツォ2番を弾き終わると、拍手喝采拍手拍手拍手 ブラボーがとびかっていた。

 

アンコール前にダン・タイ・ソンさん自身が日本語で曲紹介。

1曲目のポロネーズ第11番は、彼が初めて弾いたショパンの作品だそう。「こ~んな小さいときに」みたいにジェスチャーで表していた下差し

 

こ~んなちっちゃいころね みたいに表現してるダン・タイ・ソンさんニコ

(画像は同じアンコールだった浜松市文化振興財団の公式ツイッターよりお借りしました)

 

2曲目のワルツのときも「さっきよりもちょっと大きくなったころくらいね~」みたいに両手で(当時の)背の高さの差を表しててお客さんの笑いを誘っていたニコ

 

これは響ホールでのアンコールの曲紹介のときの様子です。笑顔に癒される~ラブラブ

(画像は響ホールの公式ツイッターよりお借りしました)

 

 

ダン・タイ・ソンさんは前回のショパン国際コンクールの優勝者ブルース・リウさんのお師匠さんでらっしゃるがおふたりのピアニズムはまるで違う。いかにダン・タイ・ソンさんが自分の枠にあてはめるのではなくリウさんの自由を重んじているかがよくわかる記事がこちら下差し

 

 

 

 

今度は浜コンの審査員で再来日されるんですね。

 

 

 

響ホールでのリハの様子

(画像は響ホールの公式ツイッターよりお借りしました)

 

 

これはアクトシティ浜松のキャラクター家康くん?

この笑顔たまらんねんにやり

(画像は浜松市文化振興財団の公式ツイッターよりお借りしました)

 

なんやろね、今大活躍の数々の若手の切れ味するどい超絶技巧もいいんですけど、これくらいの年代のピアノは味わい深くていいなと思う。もちろんその方のお人柄も反映されていると思います。 今後もチャンスがあったらまた彼のピアノを聴きたい。

ダン・タイ・ソンさんのご健康を心からお祈りしていますayaaya