Chapter 2,682〜 -47ページ目

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

山。

また山。

そんで山。

日本の屋根に囲まれて、

そもそも昔の人は何でここに住んだんだろう?

 

小さな平野に密集してる街。

滔々と流れる用水路、小さな水門、街道沿いの埃を被った街並み、宿場の名残、破れたままの障子、強い陽光をキラキラと跳ね返す小学校のプール、オーバーパスの下の単線、待つ人の居ない小さな駅・・

何か懐かしい、とても懐かしい。

こういう街で生まれて一生を過ごす人生もあるんだろうな。

地元で働いて同級生と結婚して、家を建てて、土地安そうだもんな。幸せなんだろうな普通に。

俺も生まれ変わる事がもしあるなら、こういう街で毎日高い山に囲まれて、家族を作って、

 

 

ぜってーに、

 

やだ。

 

 

 

最終日。

全部終わった。

山を駆け下りて蕎麦食って名前も知らない有料道路をかっ飛んで、いつのまにやら上信道。

外気温計がじりじり上がってく。

 

16時前、県境を越えて都内。

制作の社長に終業連絡。

 

4クール全て終わりました。細かなことは多々ありますが概ね順調だったかと。

 

「お疲れ様でした。ありがとうございます」

「で、kenさんもう1本あるんだけど」

 

まじか。

 

3、4匹の鹿に腹を押され甘噛みされた感じで「びくんっ」驚いて目が覚めた。

 

鹿?

 

夢?

 

腹に軽く蹴られたようないくつかの違和感。

 

え。

誰か俺の腹の上でダンスを踊ったかい?

出来るなら綺麗な女の人希望。且つ、重くない人。

きじょーい?

とーいとーいはるか昔の朧げな記憶。

って、ばっかやろー

 

「小さな子供がきかん気を出して腹の上で足をじたばた」と言えなくもない感触。

 

あー

なるほどー

「出た」とも思えなくもないね。

だが、

俺のような『なんだかよくわからない現象』いっぱい経験者には、

 

身体中の筋肉が疲れまくってて腹筋が酷く痙攣したんだろなー

 

と理由付けしてしまう。

で、

何でもえっちぃことまっしぐら思考。

ほんと、幽霊も立場ないよな。

金縛りでちんこさわさわされて「あ。上手い」て思ったことあるし。

 

全方位色々と駄目な人だな。

 

「すっごい星ですねぇ」

 

ほんとだなー

俺こんなに星見たのいつ以来だろ?

オーストラリアか?富士山頂か?

 

「ほんとすごいですね」

 

だろ?

な?

お宅の夫婦間の悩みなんてちっぽけな物だって思うだろ?

 

「なんでそういうこと言うんですか?」

「うち何も問題ありませんけど」

 

そなの?

 

 

 

くたびれて、足が思うように上がらなくてあっちこっちで蹴っつまずく。

真面目にやるの飽きたんで、

ダッシュで山を下って(伊達に峠、走ってなかったぜ=安全運転)麓のコンビニ。

満天の星。

 

「このセブンでkenさんとコーヒー飲んでると」

 

ん?

 

「夏が来たなぁって思うんですよ」

 

んん?

 

「毎年このセブンの、この裏んとこで並んでコーヒー飲むじゃないですか」

 

そー言やそうだね。

 

「今年も来ます」

「夏が来ます」

 

 

コロナ挟んでもう10年くらいになるのかな。彼(社員さんだからほんとは偉い)と組むようになって。

とーしーとーるわーけだー

あーしたーかーえるよー