D9b. | Chapter 2,682〜

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

山。

また山。

そんで山。

日本の屋根に囲まれて、

そもそも昔の人は何でここに住んだんだろう?

 

小さな平野に密集してる街。

滔々と流れる用水路、小さな水門、街道沿いの埃を被った街並み、宿場の名残、破れたままの障子、強い陽光をキラキラと跳ね返す小学校のプール、オーバーパスの下の単線、待つ人の居ない小さな駅・・

何か懐かしい、とても懐かしい。

こういう街で生まれて一生を過ごす人生もあるんだろうな。

地元で働いて同級生と結婚して、家を建てて、土地安そうだもんな。幸せなんだろうな普通に。

俺も生まれ変わる事がもしあるなら、こういう街で毎日高い山に囲まれて、家族を作って、

 

 

ぜってーに、

 

やだ。

 

 

 

最終日。

全部終わった。

山を駆け下りて蕎麦食って名前も知らない有料道路をかっ飛んで、いつのまにやら上信道。

外気温計がじりじり上がってく。

 

16時前、県境を越えて都内。

制作の社長に終業連絡。

 

4クール全て終わりました。細かなことは多々ありますが概ね順調だったかと。

 

「お疲れ様でした。ありがとうございます」

「で、kenさんもう1本あるんだけど」

 

まじか。