台湾旅日記 ~南国食い倒れ天国~ その4 | 縁茶亭茶話

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地味に地道に生活している一般人が綴る、ごくごくありふれた日常

【3月3日(土)】

⑦マッサージに学べ

 一度荷物を置きにホテルに帰った私たちでしたが、体があまり丈夫でないすせりんは、そろそろ体力が限界のようです。

 そこで、夕飯を食べる前にマッサージを受けに行くことにしました。

 ちなみに、彼女は日本を出立する直前もマッサージを受けていたのですが、その日の夜のうちに、再び私の指圧を受けています。

 ついでに言えば、翌朝(つまり3日)の朝食前にも、私の指を自分のツボにめり込ませています。

 というか、先にネタバレしてしまえば、この日もマッサージを受けた後夕食を食べて戻ってきてから、やっぱり私がマッサージしています。

 で、翌日の朝と夜、それから最終日の朝――

 つまり、私はすせりんに、毎朝毎晩自己流のマッサージを施していた、と。

 これは既に学生の頃からの習慣と化していて、互いの家でのお泊まり、旅行の時には、ほとんど恒例となっています。

 職場でも時折先輩方の肩をもむことがありますが、たいてい「…気持ちいい…」と言われるのは、おそらく彼女で鍛えられているからなんでしょうね。


 しかし、一部で定評があるとはいえ、私のマッサージはあくまで自己流。

 ここはやはりプロの技に触れて、我が身を以て自らのものにすべし!

 ……っていうか、私もたまにはマッサージで癒されたいし。


 幸い、ホテルの近くにガイドブックにも載っているお店があり、多少道を間違えながらも何とか到着することができました。

 お願いしたのは、足湯スパ+足つぼ+上半身マッサージ70分のコース。

 久々に受けるプロのマッサージは、言うまでもありませんがとても心地いいものでした。

 どれくらい気持ちよかったかといえば、……うっかりどういう手順でどの位置をどのように押すのか、記憶に留めるのを忘れてしまったくらい……。

 だめじゃん!



 私が他人にしてもらう足つぼマッサージの心地よさに極楽気分を味わっている一方、隣の椅子に座るすせりんからは、時折「痛い!!」という悲痛な声が上がっていました。

 そう、足つぼマッサージというものは、体の悪い部分のツボを押されると激痛が走るのです。

 もちろん私にはまったくそんなポイントはなく、「アナタ寝不足ね?」と「今日たくさん歩いたでしょ? 足パンパン」ということを指摘された以外には、「健康ね~」との評価をいただいただけでした。


 余談ですが、ソウルに行った時にも同じようなことがあり、マッサージ師さんは私とすせりんを交互に指さして曰く「アナタ健康。アナタ不健康。」

 あれから5年、まったく変わらぬ私たちです。



⑧よい子は真似してはいけません

 マッサージを受けた後、私たちは新光三越の地下にあるフードコートで夕飯を食べました。

 ここで食べたのは、台湾のB級グルメらしいカキのオムレツ。

 本当ならば夜市の屋台の定番らしいのですが、そちらは衛生状態が怖いそうなので、ここで食べることにしました。

 この他にも炒めたビーフン、白身魚のすり身団子が入ったスープ、レタスの炒め物がセットになっていて、お値段は130元。

 400円以下でもお腹一杯食べられるのが、フードコートまたは台湾のうれしいところです。(ちなみにすせりんは食べきれなかったので、彼女のオムレツも少しいただきました)



 地下鉄の地下街でもシャカトー(シャリシャリしていない洋なしのような味で、とても美味)と熟していないマンゴーの切り売りを買い、ホテルの部屋へ――戻る前に、私はホテルの入り口まですせりんを送り届けてから、一人で買い物をしてくることにしました。

 実は部屋にあるかと思ってシャンプーとリンスを持ってこなかったのですが、部屋にあったのはなぜかシャンプーだけ。

 これじゃあ髪が傷むじゃん!というわけで、旅行用携帯サイズのシャンプーとリンスを買ってこようと思ったのです。


 昼間スーパーやドラッグストアに立ち寄ってはみたのですが、そこでは空振り。

 ならばコンビニではどうだ!?――と、ホテル近くのコンビニをのぞいてみたものの、そこにもありません。

 こうなると私もちょっと意地、近場のコンビニを2,3軒、さらに新光三越の隣の建物に入っていた台湾版DA×SOと無■良品も見てみたのですが、やっぱりナシ。

 時間だけを無駄にしたような気分で、トボトボと部屋に戻るしかありませんでした。



 そんな私の、とあるコスメショップにおける奮闘。


「ちんうぇん、うぉーやおしゃんぷー(請問、我要shampoo/すみません、シャンプーがほしいです)」


 性懲りもなく中国語での会話を試みた(でも「シャンプー」がわからない)私に、「オー、シャンプー!」と盛り上がる店員のお姉さんたち。

 言葉と言うよりも、ジェスチャーで察してくれたのでしょう。


 そうして「これ」とでも言うように見せてくれたのは確かにシャンプーとリンスでしたが、残念ながら普通の家庭用サイズ。


「どぅいぶちー、どぅお(対不起、多/ごめんなさい、多いです)。

 うぉーやおありとるぼとるふぉーとらべる(我要a littele bottle for travel)。」


 もういっそ英語オンリーで話した方がいいんじゃなかろうか、という気になりながらも往生際悪く中国語を交ぜて主張すると、お姉さんたちはちょっと申し訳なさそうに困ったような笑顔で首を振りました。

 それは「悪いけどアンタの言ってること全然わかんないわ」ではなく「ここには置いてない」ということだと悟り(たぶん)、「シェイシェイ(謝々)」とお礼を言って、このお店でのコミュニケーション終了。

 ちなみに、お姉さんたちは「この先を右に曲がったところにコスメショップがあるから、そこで聞いてみるといいですよ(推定和訳)」と教えてくれたのですが、残念ながらそこにもありませんでした。



 そんな調子であちこち彷徨っていたので、自分で思ったよりも時間が経っていたようです。

 部屋に帰ると、帰りが遅い私を心配していたすせりんが、携帯電話を握りしめて待っていました。

 ごめんなさい。



 ちなみに、夕飯を食べていたのが21時くらいのことです。

 それからふらふらと出歩いていたのですから、確か帰りは22時を回っていたでしょうか。

 それでも、台湾のお店は営業中のところが多いのですが――


 帰国後に改めてガイドブックを見直して、ちょっとびっくり。

 あの辺りは少しばかり治安が悪いので、「夜のひとり歩きは避けた方が無難」とのことでした。


 やっちゃったよひとり歩き!

 しかも、ちょっぴり年をとっているとはいえ、私一応生物学的には「女」に分類されているのに!



 ガイドブックには、きちんと目を通しましょう。(続く)