■あらすじ
夜のハイウェイ。アイヴァン・ロックはある場所へと車を走らせていた。妻カトリーナとの間に二人の子供に恵まれ、建築現場監督としてのキャリアも評価され、順風満帆な生活を送っている。大規模なプロジェクトの着工を明日に控え、その夜は家族と一緒にサッカーを観戦する予定だった。しかし、一本の電話が人生のすべてを賭ける決断を迫る。愛する家族、仕事仲間、そして過去に一度だけ関係を持った女性。刻一刻と彼を取りまく世界が崩壊へと向かう中、なんとか大切なものを守ろうとするアイヴァンだったが…。(ソフトパッケージより)
■ネタバレ
【アイヴァン・ロック】建築会社勤務。ヨーロッパ最大級の工事現場の責任者。工事の前日に、予定より2ヶ月早く浮気相手が破水。それまでは不誠実に対応していたが、病院に駆け付け出産に立ち会う決意をする。
【クソ野郎】電話の登録名がこれで、相手は上司のガレス。アイヴァンに対し「現場に立ち会え」と責め立てる。上層部にアイヴァンの行動を報告、アイヴァンは解雇になる。
【ドナル】アイヴァンの部下。アイヴァンは翌日の工事を彼に任せるため、あれこれ指示を出す。作業は徹夜仕事になる見込み。ドナルには荷が重く「コンクリートが規定と違っていたらどうすれば?」と狼狽える。ドナルに指示するのに必要なファイルが車に積まれたままで、頭を抱えるアイヴァン。酒を呑んでいることを察して咎めると、ドナルがキレる。その後「型枠に問題がある」と連絡してくるドナル。酒を呑んでいて車は運転出来ない。作業員を現金で雇うため、走って行けと指示。ドナルは無事に遣り遂げて、作業員と共に現場へ戻る。
【警察】電話すると、通行止めの申請に不備があると判明。自宅へ電話して、役所の担当者の電話番号を息子に調べさせる。妻に見咎められ「こんな時に番号が必要なの?」と叱責される。
【カシディ】役所の担当者。インド料理を食べている最中なので、何度も電話を切られる。担当巡査に電話を掛けるよう懇願すると、アイヴァンの仕事振りを思い出し了承してくれる。
【亡父】アイヴァンは「あんたとは違う」と主張し、空虚な後部座席に何度も語り掛ける。
【自宅】妻カタリーナ・息子のショーンとエディが居る。最初は子供が電話を取り「一緒にサッカーの試合を見る約束をしていたが、今日は家に帰れない」と告げる。その後、妻と繋がり経緯を話す。ロンドンへの3ヶ月の出張で、43歳だかの女性秘書が居た。寂しい女で同情心から、酒の勢いもあって1度だけセックスした。結婚後唯一の浮気だが、今夜赤ん坊が生まれる。認知する予定。「貴方の子か分からない」と言う妻。アイヴァンは「寂しい暮らしをしていて、他に男は居ない」と否定。ショーンからはサッカーの試合の報告がある。妻はトイレに閉じ籠り、泣き続けたようだ。その後、皿を何枚か割ってしまい「父は出て行った」と言ったらしい。アイヴァンは否定するが、エディも泣いている。再び妻に繋がると「帰って来ないで。もう貴方の家じゃない、貴方の痕跡は消す」と告げられる。エディは「結果を知らない振りをして、一緒に試合の録画を見よう」と言う。
【ベッサン】アイヴァンの浮気相手。他に頼れる身内も居らず、心細さから何度もアイヴァンに電話する。アイヴァンは「君には愛も憎しみもない」と明言。自然分娩は難しく、帝王切開になる。アイヴァンの到着を待ちたいと主張するが、説得されて手術。「愛してる、貴方は言ってくれないの?」「それは無理だ、言えない」手術後にまたアイヴァンに電話があり、赤ん坊の泣き声が聞こえる。
■雑感・メモ等
*映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』
*レンタルにて鑑賞
*トム・ハーディ主演のイギリス製ドラマ。1度きりの浮気相手の出産に立ち会うため、仕事も家族も投げ出す男のお話。殆ど車の中、会話のみで展開。
*最近『ナイトライド 時間は嗤う』や『ワイルド・ロード』を見たけど、そう言えば『オン・ザ・ハイウェイ』を見ていないなと思って鑑賞。
*トムハの演技には惹き付けられるけど、主人公アイヴァンには肩入れ出来なくて終始「どうして」という気持ちが付き纏う。