仕事で、ある会議に出席しました。
参加者は30歳代から60歳代までの16名。県内各地から集まってきた人たちで、コロナ禍でなければ概ね三か月毎に場所を変えながら集まるのですが、今回は昨年からのコロナの影響によりなんと1年半ぶりの開催。
2か月ほど前に今日の会議の出席確認依頼があって、当時は2か月後の感染状況なんて予測できないのでとりあえず出席すると回答していました。
しかし、東京オリンピック開催前後から全国的に感染拡大(というよりもはやパンデミック?)が続いており、我が福岡県にも昨日(2021年8月2日)まん延防止等重点措置が適用され、当会議の開催地も福岡都市圏ということで時短等の対象になっています。
仕事の上でも、今月予定されていた会議や研修が軒並み中止や延期のお知らせが次々と来ていて、正直、「え、今日本当にやるの?」という感じでした。
でも、仕事だから仕方ない。
用意された会場は、ステージ(舞台)も併設されている広い和室で、普通に座れば100人以上は収容できるだろう。
そこに16人。確かにキャパシティを考えれば十分に少ない。
会議冒頭には、事務担当者が「感染防止を考慮して、広い会場を用意していただき・・」と感謝の言葉を述べていました。
でも、僕は会議の間じゅう、感染リスクの高さが気になって仕方ありませんでした。
スペースは十分にあるのに、16人に対し8つの机を部屋の中央にロの字に囲み、三人用の机を二人で使う形。
隣の人との距離は50cmあまりしかない。
会場は冷房が入れられていて、窓は開けられていない様子。つまり、換気は十分でないということ。
事務局から、大声を出さないよう(もちろん全員マスク着用)注意があり、発言する時にはワイヤレスマイクが渡されました。
僕はマイクも怖かった。でも、自分だけマイクを使わないという訳にもいかないので、最初の自己紹介の時だけ、できるだけマイクを離して喋りました。
さらに、各自のテーブルの上には、ペットボトルのお茶と、数種類のお菓子。
どうやら、会議費を使って飲み物と菓子を用意するのが恒例になっているらしい。
会議の間、他の参加者の皆さんはお茶を飲んだり途中休憩の時間などにお菓子をぱくぱくむしゃむしゃ。マスクを外したまま隣の人と談笑する姿も。
畳の間に上がるまでに履くスリッパは、誰のものかわからなくなり、トイレに立つとき、帰る時、誰が使ったのかわからないものを履かないといけない。
玄関には、スリッパ入れと消毒用アルコールが置いてあって、使用済みのスリッパを消毒するような仕組みになっているけれど、全く意味がないと思う。
会議は午後2時に始まりました。事務局からは、感染防止のため会議の円滑な進行(時短)にご協力くださいとお願いがあったけど、空気読まないで長々と質問したり発言したりする人もいて、結局終了したのは午後4時20分。
2時間20分もの間、(僕の基準では)感染リスクが非常に高い空間に拘束されていたわけで、他の皆さんは終了後笑顔で「また次回ね」とか言って帰っていったけど、僕は今でも心がざわざわしています。
ちょっとおおげさな表現かもしれないけど、これじゃ「感染リスクが高いから避けるべき」とされている「飲食店での多人数による長時間の会食」とあんまり変わりないじゃんって。
政治家や専門家は、「感染拡大の中心が若者にシフトしている」とか、「若者を中心に人流(外出)が減っていない」などと、まるで20代・30代の若い世代が言うことを聞かないで出歩くから感染拡大が収まらないんだ、と暗に言っているようにしか僕には聞こえない。
テレビで流される街頭インタビューは、たくさん撮った中から視聴者受けしそうなものだけ選んでいるだろうから、その世代の声を必ずしも代表しているとは言えないかもしれないけど、インタビューを受けた若い世代の人たちからは、
「なぜ自分たち若者ばかり言われるのか」
「ワクチンを早く打ちたいのに接種券すら送られてこない」
などの声も聞かれます。
その通りだと僕は思います。
今日の会議の開催を断行したのも運営を考えたのも少なくとも若者ではない。
県内には県独自の「コロナ警報」が7月28日からすでに発令されていて、国のまん延防止等重点措置が適用されたのが昨日。
他の会議が次々と中止される中で、延期や中止という選択肢は考えられなかったのか。
どうしても必要性や緊急性があって(僕にはあるとは思えないけど)開催するという選択をしたなら、机は一人ひとつずつにして距離をさらに空けるとか、恒例の飲み物や菓子は出さずにマスクを外さないようにする等の対策をなぜ取らなかったのか。
僕ら「大人」に、若者ばかりを批判する資格は全くないと思います。
今日の会議には、欠席した人も数名いました。理由はわからないけれど、県内各地からの長距離の移動や日頃顔を合わせない人たちとの会合のリスクを考えてのことなら、僕は賢明な選択だと思う。
しばらくは、万が一にも自分が感染源となることがないよう、より一層気をつけて生活したいと思います。