最近仕事で、3つの印象的な出来事を経験しました。
ひとつめは、子どもたち。
僕が勤める施設に、夏休み中の小学生が15名ほど施設見学にやって来ました。
入学してまだ4ヶ月余りの1年生から、上は6年生まで個性の塊のような子が並ぶ。
引率の先生は、大学生のバイトの男の子1人を含め4人。
普通に考えれば充分かと思いきや、個性豊かで課題の多い子どもたちに先生たちは振り回されっ放し。
集中力が続かない子どもたちは、初めて訪問する施設に興味は示してくれるものの、お話を聞くべき時に聞けない子(多数)、会議室のタイルカーペットに寝そべって動かなくなる子、先生にまるで蝉のように抱きついて離れない子・・などなど。
そのドタバタを半日観察していると、ある程度大きい子もいるのに、保育園児と保育士さんみたいだと思いました。
学校の先生って、本当に大変な職業だと思います。
引率の3人の先生をサポートしていたバイトの大学生の男の子は、東京から帰省してきて2日目に「親と喧嘩して家に帰りたくないので泊めてくれませんか」とラインしてきました。
なんでも、親から1ヶ月間の滞在(帰省)中の宿泊費と食費を請求されて頭に来たとか。
もう東京に戻りたいと言う彼を親と話し合うよう必死に説得して、「お金は請求しない。食事は作らない。」というなんとも奇妙な折り合いをつけました。はぁ(*´Д`*)
ふたつめは、夫婦喧嘩に巻き込まれました。
きっかけは、「夫に長年DVを受け続けてもう我慢ができない、離婚したい」という女性からの訴えでした。
詳しくは書けませんが、緊急避難のお手伝い、深夜休日を問わない電話相談(もちろん僕の携帯に)、夫から僕への脅迫電話(なぜ番号知ってるの?)、母子が過ごせるシェルター探し、内緒で飼っていたペットの引き受け先探し、警察の出動・・などなど。
約2ヶ月間、この事案に振り回され、僕自身もヘトヘトに疲れました。
あ、この事案の顛末ですけど、元サヤに収まるそうです。やれやれ。
最後の3つめは、人生の終わりを迎えようとしている高齢者のこと。
重い病気のため、緩和ケアの施設に入っていた男性。
しかし、どうしても自宅で過ごしたいと、周囲の反対を押し切って自宅に戻りました。
でも、一緒にいるのは同じように高齢の連れ合いさんひとり。
病気の進行が早く、介護認定も受けないまま自宅に戻ったため、毎日の夫の介護に参ってしまって連れ合いさんも共倒れになりかねない状態に。
これではいけないと、再入院の段取りをつけ、病院との相性が良かったのか医師も目を見張るほどの回復を見せ、今月末には快復退院との知らせを聞き喜んでいたのも束の間・・
いつものように朝から仕事をしていると、連れ合いさんがパニック状態で飛び込んできました。
「お父さんが救急車で運ばれた!」
一瞬僕もパニックになりかけました。だって、お父さんは今入院中じゃなかったの?
のちに判明したのは、入院中に容態が急変したため個人病院から地域の拠点病院に救急搬送したとのこと。
原因は、なんと「脱水症」だったそうです。
もう、しっかりしてよ、と言いたくなりました。
以上、いずれも僕が今月仕事で経験したことです。
地域の責任者の方から、僕が言われたひとことが頭に残っています。
「たとえあなたが(人事異動によって)この職場を離れても、僕らは彼らをずっと見ていくんだよ。僕が死んでも、後に続く誰かが、彼らが死ぬまでずっと見ていく。」
僕が担当しているこの地域は、やがて日本が直面する極端な少子高齢社会の縮図です。
そして近い将来僕にも必ず訪れる、親の介護や自分自身の老いと向き合わなければならないことを否応なしに考えさせられます。
仕事はとても大変だけど、ゆりかごから墓場までというのは易いけど、僕は今本当に貴重な経験をさせてもらっていると思います。
〓今日の1枚〓(写真と本文は関係ありません)
このところ毎日のように夕立ちがきます。今日は、雨の直後に綺麗な虹が見えました。皆様に良いことがありますように。