続 BMWよ、お前もか | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

ゴールデンウィークもあとわずか。今日は普通に朝から仕事でしたが、明日は振替休日なのがありがたい。

さて、今日のお題はクルマのフロントグリルについて。

先日購入したクルマ雑誌(CAR GRAPHIC 2019.5月号)を読んでいたところ、ジュネーブモーターショー(2019.3月開催)の記事が目に留まりました。

BMWは、フェイスリフト(マイナーチェンジ)を受けた旗艦7シリーズ(4ドアセダン)を出展していたのですが、その写真を見て思わず(嘆きの)ため息が出ました。

BMWよ、お前もか。(2シリーズのLEDイルミネーション「2018.6.8記事参照」に続き2回目)

フェイスリフト前

フェイスリフト後

デザインの均衡を壊しているとしか思えないほど巨大化したキドニーグリル。

フェイスリフト前のBMWらしいスポーティーさはどこかに吹っ飛んで、「お前はファントム(ロールス・ロイス)か!」って突っ込みたくなる。(ロールス・ロイスはBMWの傘下ですが何か?って聞こえてきそう)

BMWの高級車種の販売の半数近くを占めるまでになった中国市場に阿(おもね)った結果なのかどうか分かりませんが、最近のBMWの内外装デザインの迷走(?)ぶりには正直目を覆いたくなります。

遡ること7〜8年前だったか、僕が初めて鬼面人を威(おど)すような巨大なグリルに驚いたのは、トヨタがドイツ御三家を追いかけてレクサスのブランド化に躍起になっていた頃、レクサス車の共通アイコンとして「スピンドル(糸巻き)グリル」をISの新型で発表したのが最初でした。

それ以降のレクサスには、フロントマスクの面積の半分を占めるのではないかというくらい巨大なメッシュの糸巻形グリルが、どの車種にも張り付けられている。

実車を観察してみると、広大な「網」の中で通気すなわちちゃんと貫通している部分はごくわずか。残りは樹脂パネルに網目模様を貼り付けているだけ。

「掃除がめっちゃ大変そう」

この巨大グリルをデザインした人は、山間部の高速を夜通し運転したクルマのグリルが、大量に付着した虫の死骸でどんな状態になるのか経験したことがないのだろう。

あるとき洗車場で、メッシュグリル(普通サイズ)の網目の一つひとつを何時間もかけて歯ブラシで丁寧に掃除していた人を見かけてびっくりしたことがあったけど、もしそのペースでレクサスの洗車やったらグリル清掃だけで日が暮れる。

また話が脱線しました。レクサスの後を追うように同じトヨタの看板車種クラウンでも奇妙な形の巨大グリルが登場し「王冠を模した」と自慢げに説明する章男社長の姿が記憶に残っています。(王冠グリルは一代限りで消滅)

その後もワンボックスのアルファード・ヴェルファイア・エスクァイアなど、前から走ってくると「オラオラァ!」と聞こえてきそうなご立派なグリルのクルマが続々と。

グリル巨大化の波はトヨタだけにとどまらず軽自動車にも及び、スズキのスペーシアカスタムを代表格として、各社カスタム系グレードのグリルはまるで勲章を競い合うかのように豪華絢爛の一途を辿っている。その立派なグリルの片隅に申し訳なさそうにくっついているアシンメトリーな軽のナンバープレートが悲しい。せめてナンバーくらいセンターに付けてあげたい。

BMWのお話に戻ります。

このところBMWは、8シリーズクーペ、Z4、3シリーズ、X5、X7と、怒涛の新型投入ラッシュが続いています。

メーターパネルは全て例のタコメーター裏返しデザインになり、外装ではグリルの巨大化とテールライトの意匠変更(薄型化)が目を引く。

ガタイもフロント投影面積もそれなりに大きいX5やX7のグリルをデカくするのは一定仕方ないにしても、3や7まで無理くり(はみ出した上部を樹脂で埋めてまで)巨大化する必要があったのだろうか。

辛うじて、8シリーズとZ4が抑制を効かせてくれているのが救いです。クーペやオープン2シーターはデザインが命だから。

BMWのデザインの揺るがない根幹は、「20年後に街を走っていても違和感のないもの」と本で読んだ記憶があります。

今や最大のお得意さんになった中国市場に色目を使ったとしか思えないこれらの新型車が、20年後に陳腐化していないことを切に祈ります。

追伸

改元を機に始めた腹筋ローラーですが、膝を着いた状態でどうにか10回続けられるようになりました。シックスパックを夢見てこれからもぼちぼちがんばります。