限定Suica発売騒動に思う | M3遣いのブログ

M3遣いのブログ

ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

JR東日本が東京駅開業100周年を記念して15,000枚限定で12月20日に窓口でのみ販売しようとした記念Suica(IC乗車券)。


東京駅開業100周年記念限定Suica

ところが、当日朝7時過ぎの発売開始時点でおよそ9,000人もの人が窓口に殺到し、収拾がつかなくなったため途中で販売を打ち切り、長時間並んで結局買えなかった人たちが駅員に詰め寄る場面などがニュースで大きく報じられていた。


JRの対応については、見通しの甘さと、対応がお粗末だったというしかない。2006年に別のSuicaを10,000枚限定で同じように窓口販売したときに、特に混乱がなかったので今回も・・・という釈明は、言い訳にしか聞こえない。


しかし、目を三角にして駅員に詰め寄り、罵声を浴びせ悪態をつく人々の、言い知れぬ心の闇に思いを至らせざるを得ない。


寒い中、長時間辛抱強く並んだ挙句に、JRから何の説明も整理券の配布もなく、発売開始と同時に窓口に人々が殺到し、順番もへったくれ(方言ですか?)もなくなってしまった事態に憤懣やる方ないのは理解できます。


群集心理なのかもしれないが、最前列の人たちと駅員との押し問答の後方から、「押せ!押せ!」と怒号が飛ぶ様子は、大震災の際に整然と並んで配給の順番を待ったり、お互いに譲り合ったりする姿が美徳とされ世界から賞賛を受けた同じ日本人の所業とは思えない。


また、発売開始直後からインターネットのオークションに多数の出品がなされ、テレビのニュースでは定価2,000円のSuicaがなんと100倍の20万円で落札されたケースもあったとのこと。


通販サイトのAmazonなどでも、売り切れた人気商品に高値をつけた新品の転売品が山のように出品されているのをよく見かける。もちろん、高値でも買う人がいるからこそ出品が成り立つわけで、売る側(転売屋)だけを責めることはできないだろう。


そういう意味では、JR東日本が、記念Suicaの販売について限定を取りやめ、後日希望者全員に販売すると発表したのは正解だと思う。


オークションサイトですでに高値で購入してしまった人には申し訳ないけれど、欲しい人すべてに商品が行き渡り、JRも多数の増刷で利益が出るなら、それでいいではないか、と思う。限定ならではのプレミアム性(?)に期待していた人たちは落胆しただろうけど。


じつはこの文章、自戒を込めて心して書いています。なぜなら、自分自身が「限定」と名の付く商品に飛びついてしまうタイプで、過去に必要性も吟味せず「限定」商品を買い漁っていた時期があったから。


特にゲームソフト。ゲーム好きを自認する私が現在所有しているソフトは、およそ1,500本(「ゲーム」参照)。そのうち、「限定版」「初回限定版」などはおそらく2割を超えるのではないかと思います。


限定版の特典は、キャラクターのフィギュアがついていたり、設定資料集やDVD・CDなどが多い。今思えば、ゲームをプレイするのに必要のないこれらの付属物がなぜ欲しかったのかよくわからない。


これら通常よりも大きな箱に収まった限定版のソフトたちは、断捨離が必要なほどモノが増えまくった我が家では、スペースを無駄に占有する一因に。


いまではもう、限定版だからといって闇雲に手を出すことはなくなったけれど、つい先日もPS4(プレイステーション4)の20周年アニバーサリーエディション(限定12,300台のシリアルナンバー付)の抽選販売に、買うのかどうかも決めていないのになんとなく応募してみたり。(結果はもちろんハズレました)


このSuica騒動を横目に、あらためて物欲は慎もうと胸に刻む歳末の夜でした。