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『かいじゅうポポリはこうやっていかりをのりきった』

 

新井洋行/著

岡田俊/監修

 

パイ インターナショナル 2023年5月21日

 

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かいじゅうポポリはおこりんぼ。毎日怒ってばかりいます。

 

ある日、ともだちに自分のしっぽを「おもしろいかたちだねえ」と言われると、「へんなしっぽでわるかったね!」と言葉の意味を悪く捉え、急に姿を怪獣に変えて怒り出してしまいます。

 

偶然友達がみんなで遊んでいる姿を見ただけで、「仲間はずれにしたな!」と怒ってみたり・・・。

 

ポポリの怒りの沸点が低くて周りはいつも困っています。

 

しまいには、「ぼくなんかいなくなればいいんだ!」と家に帰り、物に八つ当たりを始める始末。

 

すると、ゴミ箱の中から怒りのマスター怪獣プワイズが現れ、怒りの秘密について話し始めます。

 

「怒りが湧いた時は、怒りの声を聞いてあげること、怒りは気づいてもらえないことが何より嫌いなんだ」と教えてくれます。

 

それから怒りを鎮めるためにすると良いことをいくつも教わり、ポポリは自分が怒りそうになったら、それを実践するようになります。

 

その方法を使えるようになり、段々と怒りをコントロールできるようになっていきますが…。

 

ある時、喧嘩をしないで友達と楽しく別れた後、ソーサラスに出会い、「笑い方が気持ち悪い、笑わないでくれ」と言われてしまいます。

 

その時、またムクムクと湧いてきた怒りと向き合い、ポポリは何と伝えたのでしょうか?

 

ソーサラスも実は口が悪い自分が大嫌いだったのでした。

 

この続きはぜひ絵本で!

 

怒りのコントロール、アンガーマネジメントは現代において、大人だけでなく子どもにとっても重要なことです。

 

怒りがおさまったら、安心できるスペースで怒りを宙に浮かべてやり過ごすこと。

 

そして、落ち着いたら、「なぜ怒りが沸いたのか?」をしっかり自分と向き合う時間を持つことが大切です。

 

怒りを擬人化してみて、何か言いたそうに思えた時は、「君は何に怒っているの?」と話しかけてみる内的対話も重要なポイントです。

 

これは紙に書き出してもよいと思います。

 

怒りときっちり向き合い言語化して伝えるという訓練によって、より良い人間関係を築く土台となるはずです。

 

また絵本を通して、怒りの感情と向き合うポポリを客観的に見ることで、自分と置き換えた時により理解しやすくなります。

 

ご家庭や学校の授業で「怒りとの向き合い方」を話してみるのもよいでしょう。

 

本作品は漫画のような子どもに親しみやすいイラストで描かれ、とてもわかりやすくまとめられています。

 

子どもたちの育ちを支える絵本として、ぜひ役立てて欲しいなと思います。



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