SLといえば着せ替えゲーム的な内容も持っていますが、一番重要なのはスキンじゃないでしょうか。
アバター肌色を含むの質感全てをコントロールする重要な部品です。


そんなスキン探しですが、男性用となるかなり真剣に世界中を探さないと、
良質なスキンはなかなかめぐり合えないものです。
と思いきや、日本に世界トップクラスの男性用スキンを作られてる方がいらっしゃいました。


そのお店はMagSL Babaにあり、みなさんも目にした事があるんじゃないでしょうか。
本日はそのスキンショップ「HYDRO」のオーナー、Ajika Laszloさんにお話をお伺いしました。

http://hydro.xrea.jp/wordpress/
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emo8889 Xeno: では最初にSL始めたきっかけをお願いします。


Ajika Laszlo: セカンドライフを知ったのは4gamerというサイトで名前が出たのが最初で、
ほぼ全てをユーザーが作れるという事に惹かれて始めました。


私が始めたのは11月半ばだったので、まだ日本人SIMというものはほとんどなく、
桃源郷を中心に日本コミュニティが周っていたので、
小さいながらも言葉の通じない世界で皆楽しくやっているんだなと感心しました。


emo8889 Xeno: それからはどんな活動を?


Ajika Laszlo: 12月ぐらいまでは桃源郷でホームレス状態な生活を・・・。
その時、MagSLの第一番目のKalen SIMが出来たので、そこに土地を借りてスキンの制作を始めました。
それから2月にMagSL tokyo1への移転にあわせてお店を始めました。
で、今まで制作を続けて一直線です。



http://slurl.com/secondlife/Baba/115/95/22

emo8889 Xeno: ではそのお店のご紹介をお願いします。


Ajika Laszlo: お店の名前はHYDROといいます。
コンセプトは上品で綺麗なスキンを提供することで、手書きのよさを生かした作品を目指しています。



emo8889 Xeno: 手書きの良さといいますと?


Ajika Laszlo: 手書きスキンは思い通りに作ることができますが非常に時間がかかります。
写真スキンはリアルである以上、ある程度生理的に気になる部分が現れる事と、
バリエーションを作るのが少し困難ということがあります。


時間がかかるということを気にしなければ、写真に近いリアルさに近づけることは十分に可能だと考えていますし
当然すべて把握して制作することで、お客さんのちょっとした要望に対しても
柔軟に対応することが出来ます。



「すべて理解して、ベストを尽くす」

emo8889 Xeno: HYDROならではのコダワリを教えてください。


Ajika Laszlo: まずは買う人に好かれるスキンにしたいということです。
例えば男性に好かれる男性スキン、女性に好かれる女性スキンというのが大前提です。。
男性の理想の女性は、女性にとってはあまり好ましくないものだったりしますし、
逆もまた同じようなことが言えると思います。
だからこそ、それぞれの性の気持ちになって作ることが大事だと思って製作しています。


emo8889 Xeno: 確かにおっしゃる通りですね。


Ajika Laszlo: 現在は女性スキンを作っていますが、私はリアルは男性ですから
女性の化粧は分かりませんよねまず・・・。
ということで化粧の勉強をしています。


適当な想像や写真の模写で作れば、女性の分かる人には分かってしまう。
「あ、これ作った人きっと男だね(笑)」
それは悔しい。


あとで当然後悔もするのはわかっていますから
すべて理解して、ベストを尽くす。それを目指しています。
出来なくても努力が大事・・かな。これはスキンに限ったことではないですけどね。


emo8889 Xeno: そもそもスキンショップを始めたきっかけは?


Ajika Laszlo: 元々男性スキンが日本コミュニティ内に無かったんですよ。
当然海外には沢山ありましたが。
同時期に始めていた友達が、色々物を作って売り始めていく中で、
自分の特技を生かせるとしたらなんだろう?と考えて、
残っていたのが男性スキンだったんです。


実際男性の商品は今でも足りているとは思えませんが、
あの当時は皆「男になっても着るものが無い!」といって、
女性アバターをしていたような気がしますね。


emo8889 Xeno: でもスキン作りって凄く大変だと伺ったんですが。


Ajika Laszlo: 私みたいに仕事が遅かったり執着したりすると、
大変になってしまうと思います・・・。
今製作中のスキンも3,4ヶ月作っているような・・・。


emo8889 Xeno: 凄い時間!!


Ajika Laszlo: 元々ターゲットが海外なんですよ。
海外は既に優秀なブランドのスキンが沢山ありますから、
数週間やそこらで作ったスキンをリリースしたところで、きっと話題にもならないでしょう。
日本がターゲットならまだ製作者が少ない分、取り上げられるかもしれませんが・・・。


「SLは世界と日本を分けて考える必要がない」

emo8889 Xeno: スキンに関しては世界と日本で大きな開きがあるんですか?


Ajika Laszlo: 私は別に世界と日本を分けて考える必要がないな、と思っているだけなんですね。
現実世界だとどうしてもその思考は働きますが、ここには幸せな事に国境はないので。
みんなに見てもらいたい!ということで海外の方にウケるものを作ったということです。


世界と日本の開きに関して言えば、当然日本のほうが送れてスタートしたわけですから
海外の方がが進んでいます。


emo8889 Xeno: では実際スキンを作られる時はどんな工程を?


Ajika Laszlo: ひたすらドローツールで模写、描写としか・・・。
顔やって、飽きたら体やって、足やって、顔やって・・ループです。
完全に予定が無いので時間がかかります。


ただ、一定期間目を離して脳から忘れることで、
新しい気持ちでパーツを眺めることが出来るので、意外と時間を置くことは重要なんですよ。
物作りで主観的になってしまうと、簡単な事さえ見失ってしまう事は良くあります。


emo8889 Xeno: そういったスキン作りのコツは他にもありそうですね。


Ajika Laszlo: まずは手を抜かないこと。
あとは例えば自分のスキンの売りであるポイントを作る事。
人って平均的な物を作ると、惹きつけられないんですよ。
化粧が凄い綺麗だったりヒゲがカッコ良かったりしたら「すごい!欲しいっ」て思ったりします。


別にスキンじゃなくても、そういう特別な部分って惹かれるものなんです。
ゲームでオールラウンダーなキャラが、最終的になんとなくとりえなくて弱い感じです!


emo8889 Xeno: スキンにも個性ですね。


Ajika Laszlo: 体ほとんど描いてなかったとしても、
顔が異常に可愛いと売れるんじゃないでしょうか・・・。
長所が短所を打ち消すということですね。保障はできかねますがw


emo8889 Xeno: SLのスキン作りってAjikaさんにとって何ですか?


Ajika Laszlo: スキルアップの手段です。
極端に言えば写真使ってスキン作ることも出来ました。
でも、それをしなかったのは、私の描く技術を上げる為というのが、大前提だったからです。

私はまだ学生ですが、絵画が授業の学校なので・・・。
将来的にもそういった方向を目指したいとも思っています。


あとまあ・・自分の取ったわけでもない写真を無断で使って、
スキン作るわけにもいかないですしね。
そもそも白人美女の知り合いなんていません。誰か紹介してください!


emo8889 Xeno: www

今後どのような活動を計画されていますか?


Ajika Laszlo: メインランドに本店を移転する事、かな。
これは女性スキンの発売と同時にします。
その後の予定は未定です。スキン制作はSLでの職業ですが、
リアルでの仕事ではないので、やりたい時だけ、やりたいだけやります。
ゆえに予定立てません。守れませんどうせ。


emo8889 Xeno: 今の女性スキンはまだ未発売なんですね。


Ajika Laszlo: まだです。そろそろ完成にこぎつけるかなといったところです。
ただSLの新しい機能で光源の大幅な修正が入るので、
看板を作るのをその後にした方が、クレームにならないかな?と少し懸念していて、
それを言い訳にまたゆっくり作業をしてしまうわけです。
まったくなんということでしょうね!


emo8889 Xeno: クレームとかあるんですか?


Ajika Laszlo: 沢山ありますよ。文句や要望、質問も含めてクレームと言いましたが、
出来る限りお客さんに対して混乱を招くようなことは避けたいです。
ほぼ毎日IMが来ますが、すべて対応します。


99%海外の方なんですけど、「息子が勝手にパソコン操作してあなたのスキン買っちゃった!」とか、
「あなたのスキンにほれ込んだので、
あるアメリカンコミックヒーローみたいなスキンに調整してください!」とか・・w
一番多いのはスキンのつもりでシェイプ買う方ですが。


emo8889 Xeno: 単価が高いからか、壮絶な世界なんですね。。。


Ajika Laszlo: 超怒ってる人時々いますよ。
「スキンの看板を見て買ったのに、肌が思ったより黒くない!?ああ?!
でてこい!おい!ファック!リンデンに通報すっぞ!こら!詐欺師!金返せ!」って言われました。
デモを必ず試すことと返金は受けられないことを大きく書いているつもりなのですが・・・。


emo8889 Xeno: そんなの連発だったらスキン作り挫折しそうになりません?


Ajika Laszlo: それが残念ながらないんです。おかしい!
これだけ飽き性の私が飽きないのはおかしい!
実は持続力ないんです。。


「SLはやっぱり世界があるということを実感出来る」

emo8889 Xeno: ということはスキン作りがよっぽど楽しい?


Ajika Laszlo: それはもちろん。私がSLで唯一胸を張って言える仕事です。
スキンを作るだけじゃなくて、クレームも含めたお客さんとの会話で、
強制的に英語の世界に引きずりこまれる感じが、何ともいえない新しい感覚なんですよ。




emo8889 Xeno: そんなAjikaさんにとってSLの面白さとは?


Ajika Laszlo: やっぱり世界があるということを実感出来る事です。
スキンを買ってもらうことも、話すことも、感動を共有することも、言語が違うことも、
日常生活だとあって当然だった事が、ここにきて何故か新鮮に思えるのは、
その良さを忘れてるからだと思うんですよ。


みんなが新たな気持ちで、セカンドライフという新しい世界にやってきて、
だからこそ新しい発見があって、またそれが1st Lifeに還元されて生きてくると。
この経験だけは売り物にならない貴重なものです。


・・・うわあ美化しすぎてキモイなぁw


emo8889 Xeno: では最後に読者の方へメッセージをお願いします。


Ajika Laszlo: 楽しいことを好きなだけやってください。異国文化を知るも、
ファッションを極めるもお金を稼ぐも、すべてがあなたの自由です。
スキンは別にうちの買わなくてもいいです。好きなの買ってください。
でもこっちからHYDROを好きにさせますから!


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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日本人であっても島国の世界ではない、だからこそ世界とシームレスにつながっているという
SLの利点をAjikaさんはしっかり理解し、そしてこの世界を楽しまれてらっしゃいます。
その前提があるからHYDROのスキンは高品質で、素晴らしいものになっているんじゃないでしょうか。


そしてスキンという商品分類は一般的に単価が高く、作る方も、買う方もとても真剣で、
SLの中でも、対顧客という意味では非常にリアリティのある世界で、
そんな世界でもAjikaさんはトップクリエイターとして活躍されているのです。


HYDROにはDEMOもありますので、是非みなさんもその品質を体験してみてはいかがでしょうか!

「キサラギアイドルコンテスト」
他の方のブログに紹介されていて、ちょっと審査員の面子にビックリしたんです。


で、詳しく見てみるとこのイベントの仕掛けは、株式会社モバイルファクトリーという事が判明しました。

確かこの会社はBOOK OFF参入のイメージが私の中で凄く強く、
当時は「企業がSLに!?勇気あるなぁ」と驚いたものでした。


今回はその仕掛けを作り出した企業、株式会社モバイルファクトリーより
Kato Chaplinさんにお話をお伺いしました!(http://www.mobilefactory.jp/
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emo8889 Xeno: まず自己紹介をお願いします。


Kato Chaplin: 株式会社モバイルファクトリーで、
企業向けの参入支援の企画担当をしているKato Chaplinと申します。
SLでは「BOOK OFF」と「PARCO CITY」等のの企画を取りまとめさせて頂いた
というのがわかりやすいでしょうか。


emo8889 Xeno: 御社がSLに参入されたいきさつは?


Kato Chaplin: モバイルファクトリーが参入支援を始めたきっかけは、
丁度昨年の夏ごろに弊社の代表がアメリカに出張で、
現地の新しいCGM関連事業の情報収集をしていた時に、SLを知ったのがきっかけで
そこから色々な研究を開始したという経緯です。


「建物はどうやって建てるか?」ですとか、「スクリプトやアニメーションはどうやるのか?」とか、

最初はそんな研究から始めました。


「やりたいことがガンガン湧いてきたので、これはイケルと」

emo8889 Xeno: SLの最初の印象はどうでしたか?


Kato Chaplin: 最初の私は、空を飛ぶとわずか10分で3D酔いしましてログアウト。
で、5分休憩してリログ。の繰り返しでした。。。
今では30分くらいは耐えられるようになりましたが、未だにに、狭い所に行くと危険ですw


ただ私は元々ネットゲームとかもそこそこやってたので、
単純にゲーム感覚から入ったというのはありますね。
おかげさまで、開始時点でマシンスペックに関する問題もありませんでしたw


emo8889 Xeno: 御社ののSLにおける目的は?


Kato Chaplin: もともとCGM分野の事業ドメインを拡張したいという思いがあったので、
そこでSLは凄く可能性があると感じていました。
そしたら色々やりたいことがガンガン湧いてきたということで、早い段階でこれはイケルと思いましたね。


emo8889 Xeno: 最初はどんな活動をされたんでしょうか?


Kato Chaplin: 昨年の夏に弊社の代表がSLを発見してから、年末にかけて研究と調査をゴリゴリ行いました。
年末あたりで参入支援事業社が多数リリースを出す中、「案件ありきでうちは出す!」をキーワードに営業を開始です。


emo8889 Xeno: それでBOOK OFFを企画したわけですね。


http://slurl.com/secondlife/Shibuya/92/203/22


Kato Chaplin: 今年1月ごろからBOOK OFFの案件がまとまり着手しました。
この頃は、早くこの企画をリリース出したい思いで、枕を濡らす日々だったんですが、2月21日にBOOK OFF公開!!


emo8889 Xeno: 当時は一般の企業がSLに進出って国内では珍しかったですよね。


Kato Chaplin: BOOK OFFさんの企画については目的はシンプルで「日本初のSL参入」です。
参入支援事業社は省いて、サービス事業社としては初かなとw


その取り組みとしては、BOOK OFFさんのWebで展開されているサービス
「宅本便」というものを打ち出しつつ、WebとSLの連携であったり、動画ストリーミングで企業認知や、
ブランド向上をはかるきっかけ作りをしたりです。
最大の狙いは、迷路とサンプリングによる口コミの発生でした。


emo8889 Xeno: 迷路については色んなブログで沢山拝見しましたよ。


Kato Chaplin: ありがたいことに、みんなが知っている企業が入ってきたことに驚きの声や
「本売ってないの?」みたいな生の声を受けたりと、ダイレクトマーケティング的な観点では様々なご意見を頂きました。


BOOK OFF様からは、国内事例がない中での参入でしたから、当然チャレンジという事でしたが、

今回は、本当に弊社に色々な面で信じ任せて頂けたこともあって、

PR効果については相当なお喜びをいただけましたし、完成した施設についても高い評価を頂きました。


emo8889 Xeno: 次にGINZA SIMのPARCO CITYですよね

http://web.parco-city.com/sl/


http://slurl.com/secondlife/Ginza/202/169/31


Kato Chaplin: はい、3月21日にパルコシティ公開!!
ちなみに1ヶ月という短いスパンで連続公開できたのは良かったのですが
ブックオフ公開時以上に様々なお問い合わせによって、軽く体調不良になりましたw

その後、PARCO CITYさんについては当初より様々な企画を進めていく計画でしたので、
ここから五月雨でいろんな企画が走り出します。


emo8889 Xeno: PARCO CITYの目的は?


Kato Chaplin: 目的としては、Parco-city.com というクライアントサイトの認知でした。
このサイトがオープンするのが4月25日でしたので、サイトより先に施設を作って、

事前告知をする形をとりました。


内容としてはParco-city.com がオンラインショッピングモールでしたので、
ここに出店するテナント企業であるブランドのプロモーションを軸にして
展開するというのがありました。

ただ最初は多くの人にこの施設に訪れてもらうきっかけが必要で、
楽しめるものを用意しないといけないという事もあり、ノベルティ配布をしながら立ち上げました。


emo8889 Xeno: フリーアイテム結構沢山ありますもんね。


Kato Chaplin: それと平行して、各ブランドさんのSL展開をご案内するような形で、
営業と制作が進んでいったわけです。


emo8889 Xeno: この段階で大手2社、企画してみてどうでしたか?


Kato Chaplin: パルコシティさんとブックオフさんで、大きく展開が違う点として
ブックオフさんは、迷路という大きなアミューズメントで最初からコンテンツをまとめたのに対して、
パルコシティさんは、色々な事を追加できる施設を設計したという点があります。
恐らくSLの多くの施設はこのどちらかになってくるのかなと思うのですが
ニーズに合わせて使い分けしました。


emo8889 Xeno: 確かにPARCO CITYは、次々に企画を出していきましたよね。


Kato Chaplin: はい。その後、リアディゾンさんのクリエイティブで水着キャンペーン展開、
続いてパズルゲームの機能と「よくPARCOちゃん」という
PARCOさんのキャラクターをアバターパーツとして配布等の展開をしました。


emo8889 Xeno: 水着キャンペーン展開?


Kato Chaplin: この辺りからは再現性といった部分に注目して、企画を立てた感はあります。
実際に存在する水着を再現することで、リアさんが着ているものを、
自分も着られるといった疑似体験が出来たら、という思いで製作しました。



emo8889 Xeno: 実際反響はどうでしたか?


Kato Chaplin: 反響は色んな分野でありました。
SL内でも楽しんでもらってますが、それ以外にユーザーさんのBlogとかでも、
ピクチャー付きでご紹介いただけたりと、SLの垣根を越えた世界で
徐々に広がりを感じてきたというところでしょうか。
これもアクティブなユーザーさんのおかげですね。


emo8889 Xeno: あと「よくPARCOちゃん」ってあの小さいキャラですよね。



Kato Chaplin: このころ個人的にはTinyに大ハマリ!
PARCOちゃんも結構お気に入りでして、うちのクリエイターやクライアントとは
結構すったもんだのやりとりをして完成形になりましたw


emo8889 Xeno: 「よくPARCOちゃん」ですが、なぜTiny AVとして配布を?


Kato Chaplin: キャラについてはSLに乗り出す前からやりたくて、
実際のキャラになれたら面白いだろうなぁ、と思ってまして、
それを実現するには、キャラのライセンスを持っている企業さんと取り組むしか
方法がないと思ってましたので、この機会に思い切って提案させてもらい、実現したということがありますね。


emo8889 Xeno: SLならではの提案ですよね。


Kato Chaplin: 出来も結構それなりに上手にいったと思ってまして、
皆さんにご利用頂ければと思いつつも、1つだけ残念なことがありました。

このPARCOちゃんを手に入れる為のパズルゲームが、ことのほかクリアされる方が最初は少なくてw


emo8889 Xeno: 難易度高かったですか?w


Kato Chaplin: そうなんですw
私がパズルの配置の場所決めしたんですが、

当初フロアの奥に更衣室へのテレポーターを設置していたんです。

ここから更衣室にワープするとパズルを一個置いてまして、

これがどうも見つからないという方が相当おられたようなんです。


「あそこにあるんですっ!」って何回も言いたかったのを、飲み込んだのを記憶してます。w
その後いくつかのピースを配置換えしまして、現在の配置になったわけですね。


emo8889 Xeno: それから映画「プルコギ」の展開も開始されたと。



http://slurl.com/secondlife/Ginza/221/222/31


Kato Chaplin: 今座ってますが、映画「プルコギ」のプロモーションで焼肉パーティを開催。
イベント展開が初めてでしたので、SLCOMさんやSecond Life NAVIさんとかに告知出すのもドキドキでした。


ちなみにこの頃、かなり生活がむちゃくちゃになってきまして、日中は営業と制作で夜はin Worldで情報収集。
他にも効果測定とかもやってましたので、訳のわからない生活サイクルでした。


emo8889 Xeno: 映画「プルコギ」のプロモ活動をSL内でやった手法は?


Kato Chaplin: 「プルコギ」の作品テーマである「焼肉」にフィーチャーして、
世界観を体感出来るような企画を考えたいというのが活動の軸になります。

考えたのは予告編動画やサイトリンク等はあまりにも広告的すぎるので、
そのあたりの素材は、企画を考えた後にそっと添えるつもりで考えました。


emo8889 Xeno: 焼肉イベントも開催していましたよね。



Kato Chaplin: そしてメインの企画にしたのがイベント開催。
これまでも、色んなユーザーさんやグループの皆さんが開催されていたのを拝見していて
是非ともやりたい!と思ってまして、この機会でまた色々調査・研究をしました。


emo8889 Xeno: 調査・研究というと?


Kato Chaplin: トラフィックの多い所を片っ端から見に行って、なんでそこに人が集まるのかを調べました。
クラブであれば、音楽とダンスとファッションという要素をもって、
そこで発生するコミュニケーションが重要であるとか。
リアルの世界で考えてもほぼ同じ発想ではありますが、再認識することができました。


emo8889 Xeno: 世界中に見本がありますよね。


Kato Chaplin: あとは、ユニークな仕掛けですね。
コンセプトのあるクラブイベントは、わかりやすく嗜好の合う方があつまると。
といったことなどを踏まえて、焼肉の映画であれば「焼肉を食べさせる」という、
シンプルながらもあまり他でやってないだろうという仕組みを考えました。


emo8889 Xeno: これ結構凝ってますよね、食べてる姿も生々しいし。


Kato Chaplin: ここでは、マニアックな焼肉の仕様を詰めるので試行錯誤でした。
具材の焼き具合をコントロールしたり、箸と皿に色々仕込んだり、

肉をひっくり返すと音が出るようにしたり、食べたら「んまー」のふきだしを出したり。


当初開発陣からは、「発想は面白いけど、ちっとも笑えない」といった話をされまして、

物凄く色々仕様を研究してもらいましたw
ちなみに、音とかテクスチャは、実際に焼肉をやりまして収録・撮影しましたw


emo8889 Xeno: その苦労は報われましたか?w


Kato Chaplin: おかげさまでこれも多くの方がおいで頂けまして、
飲めや唄えのどんちゃん騒ぎとなりまして、
クライアントさんも一緒にログインされてたんですが、非常に喜んでいただけましたw


それにこのイベントは、当日の様子がモニタ越しでテレビ取材も入ってまして、
実際に盛り上がってる様がオンエアされるような形で取り上げ頂きました。


emo8889 Xeno: そして今度はソフトウェア開発ですね。


Kato Chaplin: はい、Wassrという「SL内の今」を一言メッセージで
WEBやケータイで共有できるコミュニケーションツールをリリースです。



http://slurl.com/secondlife/Ginza/229/194/31


Twitterのようなサービスですが、SLとの連携を重視した点や、

類似サービスの「もっとこうなるといいかも」を反映したサービスです。
おかげさまで、SL内から発信されるヒトコトが結構多くて、皆さんに活用してもらえてるのはありがたい限りです。


emo8889 Xeno: いきなりみなさん改造しまくってますよねw


Kato Chaplin: そうなんです。かなり驚きました!色々興味を持っていただけて本当にありがたいです。
私もSLとケータイとWebとで、いつでもメッセージできるような感じで使ってますが
SLからの利用については、結構色んな使い方をされてる方がおられて、凄く興味深い展開だなと感じてます。


emo8889 Xeno: どんな使い方をされてるんですか?


Kato Chaplin: ランドマークのメモ帳的な使い方や、いわゆる日記的な使い方、
開発をして頂いている進捗のやりとりや、SLの不具合についての情報交換とか、
ある意味RSSでの情報取得よりも流れが速いなと感じますね。


emo8889 Xeno: そもそもなぜTwitterをSLに?


Kato Chaplin: 主に2点かなと思ってまして、一点はうちの開発陣が
「Twitterがもっとこうなればいいのに」を作ったという事と、
せっかくSL事業やってるので、連携とってより面白い機能になればいいんじゃないか?という思いですね。
補足としては話題性もあります、この手のサービスが増えてる時期でもありましたしね。


emo8889 Xeno: じゃあ順調に展開されてるわけですね。


Kato Chaplin: ただここでも悩みがありまして、
このGINZA SIMにも置いてあるワッサー配布機をもっと色んな所に設置しないと
なかなか普及しないなということで、皆さんに設置のお願いをして回っておりますw


emo8889 Xeno: この記事みて「置きたい!」と思った方はKato Chaplinさんまで?


Kato Chaplin: 是非ぜひ!!


「企業活動をユーザーさんの目線で見ると、やり方は違ってくる」

emo8889 Xeno: そして今やってる企画がミスコンですね。



http://web.parco-city.com/sl/event/


Kato Chaplin: はい、「ミスキサラギコンテスト」です。

イベント第二回ということで、焼肉パーティでの経験を活かし、
新しいことにチャレンジしたいということでして、今回はSL内ではかなり多くの方にご協力を頂いております。


emo8889 Xeno: どういった趣旨ですか?


Kato Chaplin: イベント第二弾ということで、
今回はコンテスト形式でよりユーザーさんが参加しやすい企画にできればと思ってまして、
これも映画がきっかけですが「キサラギ」というアイドルをテーマにした作品の、
アイドルにフィーチャーした企画でミスコンやっちゃうという流れを考えました。


これについては構想は結構前からありましたが、
ようやく内容が固まりまして告知・エントリー募集までこぎつけました。


emo8889 Xeno: 審査員の面子が凄いですよね。


Kato Chaplin: 内容としては、一般投票以外に特別審査員の皆様を迎えることで、
ユニークな取り組みにしたいというのが今回のウリの一つであります。
今回のやりとりで審査員さんを始め、本当にいろんな皆様にご相談をさせて頂いて、
かなり勉強になった点がありますね。
企業活動をユーザーさんの目線で見ると、やり方は違ってくるなと。


emo8889 Xeno: 例えばどんな部分ですか?


Kato Chaplin: 例えば今回のイベントは、スポンサーさんから賞金を出すような展開も検討したんですが、
何か賞金というのも、ややイヤラシイんじゃないかという事だったり、
どちらかというと、SL内の著名な方に評価される方が嬉しかったりですね。
SL内での価値は企業が作ってるんじゃなくて、ユーザーさんが作ってるんだなぁ、と感じた次第です。


emo8889 Xeno: 投票方法や期間等は?


Kato Chaplin: まずはエントリー方法なんですが、「我こそはアイドルだ!」といった衣装やメイクなどして頂き、
スクリーンショットをバストカットと全身の2枚撮って頂きます。

この時ご注意頂きたいのが、今回の参加基準が人間タイプの女性AV限定という形になっておりまして、
個人的に大好きなTinyやFurryなどの方についてはご参加頂けない形になっております。


あとは、グランプリ発表の日にご参加頂ける方で
日本語でのコミュニケーションが可能な方ということになっております。


emo8889 Xeno: 日本女性アバターのみですね。


Kato Chaplin: 2枚のSS画像とアバターネームを、メールでお送り頂くことでエントリー完了です。
メールアドレスが


sl@parco-city.co.jp


応募期間は6月15日~24日まででして、ややタイトですがこぞってご参加いただければと思います。


emo8889 Xeno: もう始まってるじゃないですか!


Kato Chaplin: そーなんです!!お隣の美人さんにも是非お声がけください。
あと投票について、先ほどもちょっと触れましたが、
みなさんがご利用可能な「一般投票」と「特別審査員投票」がありまして
この両方の結果を合わせてグランプリを決定します。


一般投票についてはエントリー募集締め切り後の6月25日~6月30日までの期間で、
エントリーされた方のアバター画像をイベント会場のSIMに貼りだします。

ここへ来て頂いて投票をして頂くのですが、投票方法については
画像をクリックすることで投票するような簡単な仕組みでご案内予定です。
もちろんお一人につき1回の投票になります。


emo8889 Xeno: これって優勝したらSLモデルになれるんですか?


Kato Chaplin: そうなんです!賞品が2つありまして
1つはPARCO CITYの今後いろんな活動の際にモデルとしてご活躍頂けます。
あまり詳しくは申し上げられないのですが、
結構いろんな取り組みを予定してましてSL内にとどまらない展開も。。。


emo8889 Xeno: マジでデビューみたいじゃないですか。


Kato Chaplin: そーなんです!
なにしろそういった名誉になればいいなという思いで、この取り組みはやらせて頂きたいという感じですね。

あと、もう一つの賞品ですが世界の有名ブランドが並んでる
フロンティアヒルズの1室を1年間無料入居権です!これは私が欲しい!!
秩序も保たれているし、センスが高いエリアなので凄く良いですよね。


emo8889 Xeno: 審査員の方も素晴らしい人を苦労して、揃えた理由なんとなくわかりました。


Kato Chaplin: 今回の審査員さんのご案内についても、かなり色々試行錯誤といいますか、
各方面での巨匠の皆さんがおられる中で5名の方にお願いをしたのですが、
本当はもっと人数を設定してお声がけしたい方が、何人もおられて悩ましかったですね。


今回の5名さんについては輝かしい実績の皆さんなので、かなりオファーもドキドキだったのですが
みなさんとても気さくな方ばかりで、むしろいろんなアイディアや、
アドバイスを頂けたりとお願いして良かったと心から思いましたね。


「小さいころから「あれやってみたいなー」を実現できる世界」
emo8889 Xeno: そんなkatoさんにとってSLどんな世界ですか?


Kato Chaplin: 小さいころから「あれやってみたいなー」を実現できる世界ですね。
それも凄く直感的にできる。公私混同と言われてしまいますが、単純に面白いですよね。


あと、よく企業さんにプレゼンで、ご提案の際に言う話でもあるんですが、
「テレビCMをやるときの企画は、こっちでやった方がより面白く実現できますよ」というのが
可能性としてはわかりやすい話かなと思います。
それも、作って終わりではなくて、そこには施設やサンプリングした物や、
人々の口コミといった形あるものが残ります、とも。


emo8889 Xeno: では最後に読者の方にメッセージをお願いします!


Kato Chaplin: モバイルファクトリーは「面白い事」をテーマに、
色んな企業さんと色んな仕掛け作りますのでこれからもお楽しみにぃーーーーーーー!!


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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2007年当初のSLで企業の告知やイベントというのは、「建物造って看板出して、はいオシマイ」が
圧倒的に多く、一般ユーザーからすると非常にわかりにくかったかもしれません。


しかし最近ではモバイルファクトリーを始め、企業自らPRの為に積極的にイベントを行い、
色んなアイテムを作成し、我々に楽しい訴求を提供してくれています。


そして企業ならではの規模や内容でSLにコンテンツを投げてくれれば、
我々はもっとSLをエンジョイできるようになるんじゃないかと思います。


そのコンテンツをモバイルファクトリーは沢山提供してくれています。
是非みなさんもその企画をチェックしてみてはいかがでしょうか!

まずこの映像を見てください。とにかく見てください。


http://backandforth.yu-yake.com/movie.html


このBlog始めてから目が肥えてるとは言いませんが、
それはもう色んな素晴らしい人や物を見てきました。
その中でも本当にトップクラスのカッコよさじゃないでしょうか。


この映像の作者は以前取材させていただきました、Donmai Frederickさんです。
感動のあまり突撃号外インタビューしちゃいました。




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emo8889 Xeno: ではこのムービーの説明をお願いします。


Donmai Frederick: このムービーはKABUKI SIMと、
メンバーの紹介ビデオとして製作させてもらったんですが、
メインコンセプトが「人の流れ」と「ファッション」「アート」「ミュージック」だったんです。


それで僕が思ったイメージとして、とにかく格好良く作りたいなってのがあって。
それに加えて、見た人がKABUKIに行きたくなるようなビデオにしました。

http://slurl.com/secondlife/KABUKI/136/110/28


emo8889 Xeno: これだけの映像、製作は苦労されたんじゃないですか?


Donmai Frederick: やっぱり一番が重さの問題でした。
この映像の半分近くのカットで、大勢のエキストラに出演して貰っているんですが、
10人以上出ているようなカットだと、各アバターのテクスチャの読み込みもそうですし
カメラにしたってコマ落ちが激しかったんです。


emo8889 Xeno: それはどうやって、解決したんですか?


Donmai Frederick: もう気力と時間w
撮影日を追加したり、1回の撮影でなるべく同じ場所で撮ったり、あとPC2台使用したり。
幸いNOMURAさんが人を集めてくれたので、僕自身は非常に撮影に専念できたのですが、
そこまで集めて貰った状態で実際撮ってみて、使えないようなカットばっかりだったら
マズイなと思いながら、必死でしたね。


emo8889 Xeno: ではこのムービーの見所を教えてください。


Donmai Frederick: 要所要所に、あれ、これどうやったの?みたいなトリックを入れてます。
例えば、ラウンジ響子さんのシーンとかで、合成して背景を変えたり
あと、写真を300枚以上撮ってつなげたりとか。
ちなみにNOMURAさんのバイクの部分の主観画面は写真なんです。


emo8889 Xeno: 音楽も映像とマッチしてますよね。


Donmai Frederick: 音楽はフリーの音源をミックスしただけですよー。
エンディングの曲はKyoko Okeyさんのバンド、

Plastic Soul Bandの「Wonderful World」という曲です。良い曲ですよねー。
凄くSLで活動する自分たちに重なる部分があって、是非歌詞を出したいなと最後に載せました。


emo8889 Xeno: こういった色んな演出って全部Donmaiさんが考えたんですか?


Donmai Frederick: NOMURAさんと相談しながらってのはありましたよ。
最初は3部構成じゃなかったんですが、
撮っていくうちに、街(ファッション)と音楽とアートを分けていったりとか
そのクッションとしてバイクシーン入れたり。
撮影日が数回あったので、編集しながら少しずつ整えたってのはあります。


emo8889 Xeno: 日数はどれくらいかかったんですか?


Donmai Frederick: 収録日数は1日4時間くらいやって3日ですね。
でも編集はかかりましたよ、直しも含めて1週間から10日くらい
そのうちエンコードで2日くらいかかりました。


emo8889 Xeno: 2日も!?


Donmai Frederick: HDで撮ってるので時間がかかるんです。
そうすることで、どうしても重くてFIXで撮るしかない場合でも、後で軽くパンしたり
編集時に撮影のフォローが出来るんですね。
その分少し動きが遅くなっちゃいます。
でも今回は、ある程度カクついた映像でも、
スローシャッターのように見えるような編集をして工夫しました。


emo8889 Xeno: 仕上がってみて感想どうでしょう?


Donmai Frederick: 達成感はありましたねー。
あと、出来た後大抵は、発表する時点でもう見たくなくなるんです。
何百回も見てるし、自分のミスも知ってるし。
でも、今回はできた後に結構見ました。


まぁ正直編集には、まだまだ納得はしてないんだけど、そのへんは次に生かします。
あと素材が600G超えちゃって。
非圧縮HDで撮ってて、これ以上入らなくって、ちょっとバカ正直にやりすぎたと今は反省しています。
YouTubeにあげたら汚いから一緒なのにねw


emo8889 Xeno: そうゆうのってコダワリですよね。


Donmai Frederick: あとこのムービー製作の過程で、Youtubeの特性とか色々知ること出来たんです。
夜のシーンだと超汚くなるんですよ。
暗い映像とか、コントラストが低い映像だとね、ブロックのノイズが凄いんです。
あと速いカットも弱かったですね。


ちなみに一番優秀な動画共有サイトはSoapboxっていうMSNのサイトで、
こっちはビットレート若干弱いんですが、画像は物凄くキレイでした。


「今回はちょっと気合いを入れて色々工夫してみた」


emo8889 Xeno: では読者の方にメッセージをお願いします。


Donmai Frederick: やっぱり改めて思ったんですが、KABUKIって凄い良い出来で、
コンテンツも豊富なので、色んな楽しみ方があると思います。
映像ではごく一部の楽しみ方を見せれたとは思うんですが、
まだまだ進化しているSIMですし、他にも沢山の発見があると思うので
是非足を運んで探検してみてください。


あと、ここ最近非常にMachinimaが盛り上がってきていて、とても嬉しく思います。
今回はちょっと気合いを入れて色々工夫してみたので、何度か見てください。
このPVは6分以上ありますが、飽きないように作っています。


emo8889 Xeno: ありがとうございました!