【観劇】『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』@京都劇場 | You and the Revue and the Musical

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あまりSNSのチェックはしないのですが、時々「エリヘレ」という言葉を見かけて「???」となっていました。

『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』を観劇してから、「そうか、この作品の略語なんだ!」と知りました。

 

いやーー、みなさん略語をうまく生み出しますよね。

『エリザベート』→『エリザ』はふつーですが、『スカーレット・ピンパーネル』→『スカピン』、『ME AND MY GIRL』→『ミーマイ』、『JAGUAR BEAT』→『ジャガビー』・・・などなど。

 

さて肝心の『エリヘレ』に話を戻すと、エリザベスとヘレナともにあの時代に「女性」が自らの手で人生を切り開き、今日ある化粧やエステといった美容業界の礎をつくりあげたと言えます。そんな二人の物語。

 

二人とも生い立ちも恵まれていたとは言えない。

けれど、熱意と努力で社会でのしあがっていった。(←のしあがる・・・ってあまりいいイメージじゃない言葉ですが)

負けん気の強さも半端ないであろう二人に、戸田恵子さんと明日海りおさんをキャスティングしたことは、この作品の大きな成功へつながっていると思いました。

 

「気が強い女性」と一言で言っても、いろいろなタイプがあるはず。

戸田さんは推しが強く強引なイメージ(あくまでソーシャルイメージね)、一方明日海りおさんは、ほんわかとした空気を漂わしつつ、甘えん坊のようでいて信念はまげないようなイメージ。

だからこそ物語の終盤で偶然鉢合わせて、お茶を飲むシーンは丁々発止になりそうでいてそうはならず、エレガントさが感じられました。

 

5分? もっと長かったかな? ティーカップにお茶を注いだり、サンドイッチや果物をお皿に盛り付けたりするだけで、セリフもあまりないシーン。この中でエリザベスとヘレナの今までの「戦い」と、未来が十分すぎるほど表現されていたと思う。

「間」と「空気」がすごすぎ!

お二人ともいい役者です。

 

化粧品のブランド名として知ってはいたものの、二人の人物像はこの作品を観るまでは全く知らず。

観劇後に気になって人物像を調べて、生い立ちのことや、化粧品を作り始めたこと、大戦中には「自分のできること」で戦士や国民の力になっていたこと・・・いろいろと知りました。(これらはほぼ正確に作品に描かれていましたが)

 

今や女性の自由度は確実にアップして、女性の企業など珍しくもない時代ですが、おおよそ100年前には考えられなかったことでしょう。そういう時代にエリザベス、ヘレナともに(ココ・シャネルも同世代ですね)勇敢でポジティブな女性だったんですね。

 

主人公お二人の衣装がとーーーーーっても素敵! アンサンブルの方たちの優雅なドレスやスーツ、それに軍服みたいなのもよかったです。


衣装が気になる方は美麗さんのインスタで見られます ^^  スタイル良かったら私も着たいーーー!

 

 

私・・・いつも男性陣のことをほぼ書かないのですが、あまり知らない・・・というのもありますが、舞台(特にミュージカルで活動)を中心に活動されている男優さんたちは歌が上手いですね。

安定して聴けます。

 

そして舞台を観るとつい脳内で宝塚と比較してしまいますが、宝塚の男役とリアル男性はそもそも違う存在なので比較すること自体は意味をなさないかも? でもひとつだけ毎回思うのは、舞台の豪華絢爛さだけは「やっぱり宝塚!」と思ってしまいます。
舞台の大きさからいって半端なく大きいのよね、大劇場は。

 

宙組OGの彩花まりさん、それから美麗さんも元男役さんかな? 
とOGさんの活躍も観ることができました(^^)

 

 

 

 

さて戸田恵子さんのこと。パブリックイメージは「強い女性」だと私も思っていましたが、『エリヘナ』のインタビュー動画で「私は見た目と違ってダメダメなんですよ」と話されていました。

そう・・・パブリックイメージが一人歩きしちゃうことは多々あるけれど、そんな戸田さんが見せてくれる「気の強そうな女性」「意地悪そうな女性」はいつも興味があります。

小柄で華奢で、年齢も・・・(はい、私同学年だもんね)なのに、そんなものを感じさせず一線で頑張っている女優さんの姿もまた私にとってのエネルギーになります。

(戸田さんと明日海さんの身長差は20cmぐらいあるとか。でも戸田さんは大きく見える役作りをされています。あっ、2階席で観ると、お二人が並ぶシーンでは身長差を感じさせない演出もあったかな。きっと1階だとわからない遠近法 ^^;)

 

良い作品を観ることができました(^^)