市川笑野ブログ「笑野戯言草」 -1056ページ目

振袖新造

市川笑野後援会のブログ-2010051718480000.jpg

今月の私の役、白玉付きの振袖新造です。

新造とは、傾城と呼ばれる格の高い遊女の妹分で、傾城の身の回りのお世話をしたり、時には客を取る事もあったそうです。

歌舞伎に度々登場する花魁道中では、この新造達が揃いの艶やかな着物を着て傾城の後ろに並びます。

今月の助六でも、三浦屋の並び傾城に8人、揚巻付きに6人、白玉付きに6人と合計二十人の新造が出演しています。

これに加え、傾城の男衆(提灯、肩、傘)、禿、番頭新造、遣り手などが並び道中を彩ります。

ですので白玉一行が花道から出て来た時には、舞台上には五十人もの役者が出演しています。(後見も含め。)

こんなにも贅沢に役者を並べるところも、歌舞伎の舞台を豪華にし、お客様に喜んでいただける要素の一つではないでしょうか。

『源平布引滝』ゆかりの《霞ヶ城(手塚城)跡》

諏訪大社下社秋宮と隣のホテル山王閣の敷地にまたがった処に《霞ヶ城(手塚城)跡》があります。
市川笑野後援会のブログ-看板
※秋宮入り口に案内があります。

当時、お城を築いたのは“木曽義仲”の家来、“手塚太郎光盛(手塚別当金刺光盛)”です。

この方、実在の人物ながらほぼそのままの名前で歌舞伎歌舞伎・隈取りにも登場していますので、舞台で御覧になっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

まず、思いつくのは『源平布引滝』の“手塚の太郎吉”として。
演じられるのは、幼少の頃の話の為、子役さん。
君主となる“木曽義仲”にいたっては、まだ母親葵御前のお腹の中にいた時の物語です。

ちなみに「義賢最期」の“木曽義賢”は、義仲の父親にあたります。
ですから 音譜信濃の国 を県歌とする長野県民としては、5番の歌詞冒頭にある“旭将軍義仲”晴れのお父様ですからね。
「義賢最期」を含む『源平布引滝』は、かなりテンションアップアップする歌舞伎演目だったりします。
また、平家物語によると手塚太郎はこの後に、年老いた実盛の首をとる事となってゆくのです。

さて、手塚と聞いて思い浮かぶ現代の有名人はいらっしゃいませんかはてなマーク

“手塚太郎光盛”の子孫には・・・手塚治虫さんがにひひ
ですから、代表作『火の鳥』の乱世編にもこの城の主は登場しているらしいですよ。
過日、手塚治虫さんのご長男でヴィジュアリストの手塚真さんは、そのご縁でこちらでの講演会を開催されたんです。
そこでのお話によると、手塚家には家系図が残っているのだとか。

そんな『霞ヶ城(手塚城)』ですが。
残念ながら、観光で訪ねるには建物の名残はほとんど無く、現在は看板で気がつく程度かもしれません。

市川笑野後援会のブログ-霞ヶ城跡

この地に残る流鏑馬の銅像は、同じく木曽義仲の家臣でありながら弓の名手であった故に諏訪の地に生きて帰還を許された、兄の“金刺盛澄”です。
こちらの人物紹介は、また別の機会があった時に。

ですが、歌舞伎や平家物語のお好きな方には、下社秋宮を訪ねるおりに頭の隅に入れておくと立ち寄る楽しみがひとつ増えるのではないでしょうか。

※霞ヶ城跡 諏訪郡下諏訪町上久保

【諏訪地方に行ってみよう】《富士山》

タイトルを見て、不思議に思われる方もいらっしゃるでしょうかはてなマーク

けれど、諏訪地方はお天気がいい時ならば富士山富士山を見る事ができる地域です目

諏訪から望む富士山のある風景は、葛飾北斎の『富嶽三十六景』や初代歌川広重の『富士三十六景』にも描かれています。

その他にも、浮世絵に残された諏訪から眺める富士山は多数現存しています。
とりわけ下諏訪町(中山道の宿場町でした)などからの諏訪湖越しの作品が多く、江戸でも有名だったのではないでしょうか。

諏訪の地名にも、富士見町(ふじみまち)、下諏訪町富士見町(しもすわまちふじみちょう)等
別の地区です。
と、昔からの景色である名残を見つける事ができます。

実際見ていただくのには“諏訪湖の下諏訪側の湖岸”によく見えるポイントがあり、看板がありますのでそちらが一番のおすすめでしょうか。
下諏訪町湖浜にある“みずべ公園”の前あたりです。

市川笑野後援会のブログ-富士山看板

また、ちょっと変わったポイントとしては、“下諏訪駅の1番線から2・3番線に渡る階段”があります。

その場所から肉眼で確認できた日に携帯で写真を撮ってみましたが、残念ながら富士山はカメラが苦手のご様子。

市川笑野後援会のブログ-下諏訪駅 富士山? 〇この案内を見つけてください

JRの車中よりは、“岡谷⇔下諏訪で諏訪湖が見えた時に対岸の山の切れ目”に注目してみてください。
ほんのわずかの時間ですが、富士山が顔をのぞかせてくれます。
(余談ですが、諏訪にこだわらずJR車中からの富士山を見るには、東京方面よりお越しになる場合でしたら“甲府⇔東京方面に向かってしばらくの間”あずさの車中にて富士山が御覧いただけます。)

出かける予定の日がお天気になって、富士山に会えると良いですねニコニコ