ご年配の方が転んで
頭を打ってERに来ることは
珍しい事ではなく
むしろ、来ない日がないくらい
転んだことより
なぜ転んだのかの方が
重要だったりすることもあり
⇧病理医に臨床医がそれを指摘されるって
どないやねん、とツッコミたくなる
まあ大抵は、何かにつまずいたとか
(カーペットの縁とか、犬とか)
もともと上手く歩けないので
歩行器やら杖やらを使わないといけないのに
急いでいた、短距離だったから、と
アシストなしで歩こうとして転んだとか
割と単純な理由ですが
リハビリの病院から来たその老紳士も
上手く歩けないからリハビリ中なのに
部屋のトイレにアシストなしで行こうとして
ステン、と転んでしまったケース
「もうすぐ退院の予定なんですが
まだ全然上手くあるけないんですよ」
リハビリ病院から連絡を受けて
患者である夫君の様子をERに見に来た奥様
「まだ、退院なんて状態じゃなくてね
もうちょっと長くリハビリが要るんですよ」
幸いこれといったケガもなく
奥様がベッドサイドで愚痴るのを
ニコニコしながら聞いている患者・夫君
「でも、保険の関係があるので
他の病院に転院しないといけないかも
しれないんですよね」
それを聞いた夫君は
「僕は、XX病院に行くのは嫌だよ
XX病院に転院させたら
そこから歩いて出て行っちゃうからね」
walk out of xx
嫌なのでその場所から立ち去るとか
(勧められたけれど)立ち去るとか
そういう表現ですが
「そうはおっしゃっても
歩いて出ていけるなら
リハビリ病院、要りませんからねえ」
しっかり足腰鍛えてから
お家へ帰って下さいね
奥様はしっかりした方だけれど
御主人の方がかなり背が高く
体格もよろしいし
今のままでお家へ帰ってこられても
奥様、困るだろうなあ
いずれは他人事ではなくなるのか
明日、うちは結婚26周年