医学生と干支 | That's where we are

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the Church of Broken Pieces
(アメリカ救急医の独り言と二人言)

三月にあるレジデンシー・マッチのための

今期の医学生のインタビュー

最後のグループのインタビューが終わった

 

朝8時から12時半までインタビュー

その後、面接者が集まって話し合い

 

時には午後3時から11時までERでシフト

帰宅して翌日の候補者の資料読み

朝8時には、病院に戻ってまたインタビュー

 

でも、インタビューに来る医学生

旅費、宿泊日は全て自前

うちの研修プログラムに応募して招かれるのは

フィラデルフィア周辺の医学校の学生

ニュージャージー、ニューヨーク辺りに住んでいたり

親戚、知り合いがいる人たちが多いが

 

中には大陸の反対側の西海岸から

「ボーイフレンドの遠縁がペンシルバニア州にいる」って

その町、フィラデルフィアから2時間はかかるよ~みたいな

 

アメリカの医学生は卒業までに

家一軒買えるほどの借金を背負うとは

まんざら嘘ではなく、平均2千万円くらい

 

この中に、インタビューに行くための

旅費が含まれているのかいないのか

 

時間とお金をかけてやって来る学生の

面接をいい加減にやるわけにはいかず

(来年、うちに来るインターン候補だし)

一回の面接日につき10~12名の学生の

履歴書、成績表、ローテーションの評価など

読むのにだいたい、2~2時間半

 

うちから病院まで片道1時間なので

一日が24時間だとすると、このスケジュールは辛い

なので、インタビュー・シーズンが終わりほっとしている

 

その最後のインタビューの日

 

同僚がグループの最後の学生と話をしていると

 

カタカタカタ

 

小さな物音が聞こえた

 

あら、ヘンな音ね?

なにかしら?

 

長方形の彼女のオフィスを見回すと

机の上に置いてある缶入りのキャラメル

(フタは開けっ放し)

部屋の隅の、ドアが壁につながっている所に

なぜか一つだけ、転がっている

 

そして、そのキャラメル、動いている

 

カタカタカタ

 

キャラメルはドアの下の隙間から

部屋を脱出しようとしている

 

いや、何か細長い部分を持った生き物が

キャラメルを引っ張り出そうとしている

 

細長いパーツを持った小さな生き物

 

aka ネズミ

 

これを目撃した医学生が

7月にうちにインターンとしてやって来るのか

 

来ない方に3000点

 

ねずみねずみねずみねずみねずみねずみねずみねずみ

そう言えば、今年の干支は子

 

 

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