ウニと太陽 |   EMA THE FROG

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    roukodama blog

突然、ウニがダメになった。頻繁に食べるものではないが大好きだったウニが、ある日突然食べられなくなった。先日も愛知県に住む僕の両親、そしておばあちゃんの三人がわざわざ千葉まで来てくれ、お昼ご飯に宅配寿司を頼んだのけど、恐る恐る口に運んだウニは、数秒後たまらない吐き気を僕にもたらした。気持ち悪さと必死に格闘しつつ、僕は非常に悲しい気分になった。そしてすぐに、それは怒りに変わった。

僕の大好きなウニを、僕の許可なく拒絶する肉体、てめえ何してくれてんだ。

話は変わるが、いつの間にか僕は「日光アレルギー」になった。子供の頃は1年中まっくろに日焼けし、外で身体を動かす事が何より好きだった僕が、いつの間にか太陽光にあたると皮膚が荒れるという、まるで吸血鬼のごとき体質に変化してしていた。それが分かったのは昨年の春に新婚旅行で訪れたタイ。さんさんと日光降り注ぐプーケット島のビーチで、僕は地獄を見た(詳しくはこちらの記事をどうぞ )。要するに僕の身体はいつの間にか、肩とかおなかとか背中とか、普段露出されていない部分に直射日光が当ると、まるで火傷をしたように皮膚が真っ赤に腫れ上がってしまうようになっていたのだ。しかも発狂しそうなほどの「かゆみ」付き。

――ひとはたいようとともにいきてきました。たいようはわたしたちをさむさからまもり、ゆたかなみのりをもたらし、ときにはかなしいきぶんをなぐさめました。しかしかわいそうなことに、そんなたいようにきらわれてしまったひとがいたのです――

うるさいうるさい。もうね、いい加減にして欲しいよ。僕が一番気に入らないのは、僕がウニも太陽も好きだということ。それなのにウニも太陽も僕を嫌いになった。しかも、以前は好き合っていたのに、だ。僕はある日突然、彼らが僕をもう好きではないことに気付かされた。なんの連絡もなかった。お別れの一言くらい、あったっていいのに。

ということで僕は悲しみに暮れ、やがてその理不尽さに怒りを覚え、そして再び悲しみに襲われている。ウニよ、太陽よ、おれがきみにいったい何をした。この吐き気ほどの、この痒みほどの、僕は悪事をはたらいたらうか。いまでもわたしは赦しをまつ。理由のない憎しみが、まったくわからぬわけじゃない。あるいはそこに訳があるなら、おそくない、はなしをきこう。わたしもいまや父となり、あたえることの大事さ身に染みた。ウニよ、太陽よ、わたしはあなたにあたえよう。見返り求めず、ただあたうることのみ心に誓いて、それでもあなたの赦しをまって。

ああ、真夏の海で裸でウニくいたい。くそ。

(※「吸血鬼」という表現は私自身に向けたものです。日光アレルギーの方に対しての言葉ではありませんので、誤解なきよう。日光アレルギーのつらさ、悲しみ、怒りは私自身とてもよく分かります)


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