タイ旅行 vol.08 ~4日目~ 後半 |   EMA THE FROG

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    roukodama blog

※ボストンテリア・エマについての記事を
期待して来てくださった皆様ごめんなさい。
現在わたくしエマパパが、先日エマママと
二人で行ってきたタイ旅行についての
レポートを連載中です。しかも長々と。

これも何かの縁、
お暇な方はちょっとおつきあい下さいな。
もちろん、エマについての記事も随時アップ
していきますので、そちらも併せて
楽しんでいただけたらと思います。

エマパパ


はじめまして
「すみませんが、つきあってやってくだしゃいです」



ホテルからビーチまでは歩いて10分程度。恥ずかしさ10000ピコキュリーの真っ赤な水着に、先日バンコクのナイトバザールで買ったレッドブルのタンクトップ(もちろんタイ語表記)、そして足元はパッポン通りで妊婦の店員さんから買ったビルケンシュトックのサンダルという姿の僕。どっからどう見ても慣れないリゾートで頭沸騰しちゃったイタい観光客にしか見えんわな。いいんだいいんだ。イタくなるのにこれほど似つかわしい場所もないからな。



この辺写真撮ってないので、代わりに昔のエマちゃん

ビーチに着くとどこからか怪しげなタイ人が近づいてきて、砂浜に無数に並べてあるイス(あの、プールサイドとかにある寝転ぶタイプのやつ)の一つを指差して「ここ?ここにするの?」とか言ってる。別にイスくらい自分達で好きな場所選ぶからいいよ、なんて思ってたら違いました。イス借りるのにお金がいるんですね。決して高い値段じゃないし、もともと入場料が存在しないビーチなのだからイスで金取るくらい当然なわけですが、なんつうか、そのタイ人には僕らに対する「媚び」みたいなものがないわけです。媚び、という表現をすると何となくダメな事のように思えてしまうかもしれないけれど、要するにあれです、客が店員よりも上の立場である、という日本では当然な関係性が感じられないのです。彼はぶっきらぼうに話しかけてきて、面倒くさそうにパラソルを立て、金を受け取れば黙ってその場からいなくなってしまいました。


その事に関して僕が感じた気持ちってのは結構複雑で、商売に対する彼の態度がただ気に入らなかったというわけではなく、だからといって日本とタイは違うんだなあ、というような暢気な感想を持ったわけでもなく、例えば逆に彼が愛想笑いをプンプンさせながらゴマすりゴマすり近づいてきたらそれはそれで不気味なわけで、そういう意味では彼のそっけなさ過ぎる態度からは僕らを騙そうとかボってやろうとかいう意思は感じられず、まあ言ってみれば商売の基本である「需要と供給」、つまり、僕らはイスが必要で彼はそのイスを持っている、という状況が前提としてあり、彼の提示する金額に同意するかどうか、という「選択」がその後にあるだけなんですね。気に入ったならこのイスを使えよ、嫌なら別に使ってくれなくていいよ、というシンプルな関係性。考えてみれば商売というのはきっとそういうものから始まったはずなんだよなあ。


そう考えると先ほど僕が感じた「客が店員よりも上の立場」=「店員は客に対して気を遣うもの」という考え方は、「お客さんにゴマすらなければ商品が売れないかもしれない」「丁寧な対応をしなければもうこの店に来てもらえないかもしれない」という不安な気持ちに根ざしているのかもしれない。とは言え、その商品が必要なものであっても店員の態度云々によって買う買わないは変化し得るわけで、客の方が上、という考え方をする事で実際の売上が増えるというのは当たり前の事だとも思うわけで、その考え方のベースにあるのは単純な利益アップという事なんだとも思ったり、なんだかあっちへこっちへ何が言いたいのかよく分からない文章を気がつきゃ1000文字以上打ち続けているわけですが、まあなんていうか、これがこの旅行記のプロローグで書いた「比較対象が増えるという特典」に繋がるわけですな。タイ人、なんか憎めない奴らだぜ。


…というような事をウダウダ考えて過ごすのがビーチでの正しい過ごし方だとはとても思えないので、ちゃんと遊びました。まずは基本、海に入ってスイミング、その後は2人乗りのジェットスキーに跨って15分程度海を爆走(あれね、結構スピード出るんですよ。波の表面をガリガリ削りながら走る感覚。「海って固いのね」なんて名言を奥さんが吐く。う~ん、いい表現だ)、目の前に広がるキレイな海、海独特のふんわりした雲、わずかに霞んで見える赤茶けた山の輪郭、ボウンボウンというエンジン音の隙間から聞こえてくる波の弾ける音と誰かの笑い声、ビーチ沿いの道路を時々走るクラブの宣伝カーから割れた4つ打ちのビートがかすかに届く、時々奥さんと運転を交替しながらそんな空間の中を「はっきりと非現実的な」感覚で走り回り、調子に乗った僕はその後、奥さんに肩を押される形でなんとパラセイリングにも挑戦。パラセイリングってあれですよ、あれ、ボートに引っ張ってもらって気球みたいなん背負って空飛ぶやつ。


ちなみに僕はガキの頃からひどい高所恐怖症で、松本市にいた頃には松本城の天守閣に登れなかったほどの人間だ。今千葉で住んでいる部屋は7階なのだけど、最初は怖くてベランダにも出れなかったほどの人間だ。なぜ怖いかというとですね、これは高所恐怖症でない人には理解できない感覚でしょうが、「飛び降りてしまう気がする」からなんです。誤解ないように付け足しますがそれは自殺願望とかでは全くなくて、むしろなんていうか、「あ、俺空飛べるんじゃないかなぁ」みたいな感じで、もひとつ誤解なきように付け足しますがわたくし薬物依存症ではありませんが、う~んうまく書けん。まあ要するに自分がそういう事しちゃうんじゃないかという不安が膝をガクガクさせてしまうわけですな。ま、僕以外の高所恐怖症の方々の同意が得られるかは知りませんが。


と、そういう人間なわけですがやっぱリゾートの力は偉大ですな。偉大というより恐ろしいですな。わたくし、飛びました。救命胴衣をしっかり身に着けているとは言え、足元には何もないわけです。数十メートル下に広がる海の表面がまるでコンクリに見えてきて、僕は当然パニックに陥り、背中で気球みたいなんを操縦してる現地の人が何かを怒鳴っているが理性を失って暴れる僕にその声が届くはずもなく、視界がグニャリと歪んだと思ったら気球はバランスを失い硬い硬い砂浜向けて急降下………てな事にはならず、自分でもびっくりしたんですけど僕1ミリも怖くなかったんです。むしろすごく楽しくて「あれもう終わり?」なんて思う始末。実際飛んでしまえば怖くない、て事なんでしょうか。違うんでしょうか。どうでもいいんでしょうか。


興奮しながらイスで待っている奥さんの下に戻りああでもないこうでもないと力説しながらビールを飲み、ひとしきりしゃべったあとはちょっとウトウトしたりして、ビーチ、いいじゃん、てなもんでした。その時の僕は、これから自分の身に悲劇が起ころうとは全く思っていなかったわけです。



これもまだちっちゃい頃ですね。我が娘ながらカワイイす。


…とか引っ張ってもしゃあないんで書きますと、僕はどうやら日焼けと海水アレルギーのようで、ビーチから帰ってしばらく経つと、全身が真っ赤にかぶれてしまったわけです。かぶれる、じゃあ足りないな。何だろう、爛(ただ)れる?そらもうひどい火傷を負ったみたいに肌がボコボコで、しかも気が狂いそうなくらいに痒い!近くの薬局に行き店員さんに「PAIN! PAIN! more ITCHY!!!」とか訳の分からん英語で症状を訴えて、なんとかアレルギーを抑える塗り薬を買えたのですが、これがなかなか効かない。多分薬が悪いわけじゃなくて、僕のアレルギーが薬のキャパを超えるほどの重症だったんですね(※このアレルギー症状は日本に戻ってからも収まらず、結局皮膚科に。普段大勢の皮膚病患者を診ているはずの先生に「あら~、これはなかなか…」と言わしめるほどとなりました。丸1週間ステロイド使ってやっとこさ回復しましたけれど。怖い怖い)。とりあえずこの時点で僕は「ビーチ禁止」です。なんてこった、です。今日一日で海が大好きになったのにこの仕打ちです。同じくビーチ好きな奥さんにも申し訳ないし、アレルギーってのあ本来自分の身体を守るためのシステムだろうが!などと心の中で叫んでも空しいだけ、そんなブルーな状態でもやはりタイのご飯はうまいわけで、ああ、空芯菜最高!ビール最高!ウェイトレスは進化途中のオカマちゃん!痒い痒い痛い痛いうまいうまいなんてそら大忙しな旅行4日目でした。



ホテル近くのレストラン。メチャ安い。しかもうまい


座席はこんな感じ。外です。


かなり気に入ったカレー風スープ。やめられないうまさ。


頼んでないフルーツまでつけてくれました。金は取られてるだろうけど。


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