梅干し作り。去年の梅を1年後の5月に干したら | イラストで綴る日常

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こんにちは、イトウエルマです。

 

小梅が出回り始めました。

梅仕事の季節です!

 

当方が毎年やっているのは梅干し作り。

以前は常温で長期保存可能な

塩分18〜20%の梅干し作りにこだわってました。

 

ですが、梅干しよりも梅干しの副産物の、

梅酢を大量消費するようになって、

梅酢が足りなくなってきた!

 

ということで、ここ数年はもっぱらさしす梅をつけるように。

さしす梅とは、砂糖の「さ」、塩の「し」、酢は「す」の3つで漬けます。

お酢や砂糖を使うのは硬派な梅干し作り派からすると邪道なやり方とされていて、

味が悪くなるだとか、色もよくないなどと、色々言われていたので

当方も躊躇していたのですが、一度やってみて、考えが180度変わりました。

 

さしす梅干しは合理的なんです!

 

まず、失敗しにくい。

梅干し作りは減塩との戦いで、塩を抑えて漬けると発酵したり

梅干しや梅酢の味を落とす産膜酵母が発生しやすくなります。

(雑巾みたいな匂いを出す 涙)

が、お酢を加えると圧倒的に発酵しにくくなるし、

産膜酵母とも縁がなくなりました。

 

減塩にも貢献!

酢や砂糖を使うことで塩の量を減らせます。

味も干してるうちにお酢っぽさも消えるし、塩辛くない分、

かえって梅本来の味が味わえる、と思う。

 

なにより、お酢のおかげで梅酢もたっぷり取れる!

ここで梅酢を増やそうとお酢を多めにすると

味が落ちるのでほどほどに 笑

 

レシピも適当でok

甘い梅干&梅酢は料理に使いにくいので

極力普通の梅干しに寄せてます。

 

 

昨年からは、漬けた梅を1年後に干してみたところ

とても美味しくできたので、

今年は5月の日差しで干してみました。

 

 

昨年の梅漬けを開けてみると、ツンとお酢の匂いがしてびっくり。

(あれ、お酢を入れすぎてた!?)

と思ったら、上にお酢成分が、下に梅本来の風味が溜まっていたんですね。

梅酢を移し替えて水で薄めて飲んでみると、

まろやかで塩もきつすぎない、

杏仁フレーバーの豊かな梅酢が出来上がっていました。

(1年寝かせると種の仁から風味が引き出されるのです)

 

残った梅を干すと梅干し(さしす梅干し)になります。

 

これは干して3日目。

 

漬け込んだ梅はスーパーでお安く買ったもの。

お安い理由は大きさも熟し具合もまちまちだったから。

 

ということで、青いものは強制追熟をして漬けてあります。

熟するのを待って梅の表面にちりめん皺を作るよりも

強制追熟をしてみずみずしいうちに漬け込んで、

足りない分の糖分を砂糖で補う方が

美味しい梅干しになるなあ、と思ってます。

もちろん、完熟の素晴らしい梅を入手できる方には

はあ、なにそれ、でしょう。

お安い梅、お見切りの梅なら有効な方法かと。

(それで安売り梅に手が伸びるように 笑)

 

写真の梅は3日間をフルに天日に晒したわけではありません。

用事があったり雨の日などはザルに乗せたまま

部屋の隅に新聞をかけて置いておきまして、

休み休み続きを干しました。

 

これが大体5〜6日目。

皮の固いお安い梅も、1年梅酢に漬けておくと柔らかくなります。

完熟梅と同じとまではいいませんが、

あの梅がこんなにいい感じになったと思うと満足感もひとしお。

 

 

 

早速、できあがった梅干しをひとつ味見しました。

 

まず、お酢っぽさは全くなし。

塩分も控えめで梅の味がしっかりする。

杏仁フレーバーがしっかりとする!

(私好み)

1年浸かっていたため、種離れがいいのも嬉しい。

(梅びしおも作りやすいですよ!)

 

それと、5月の、高温すぎず乾燥した陽気で干す方が

梅の風味が失われずに干し上げられると思いました。

(来年も5月に干そう!)

 

 

さてと、梅をしまいましょう。

 

漬けて5年以上経った梅干しの瓶を取り出しまして、

古い梅を取り出し、この日の梅をしまいます。

梅蜜(梅干しから滲み出るトロッとした液体やゼリー)を残したまま、

干し上げた梅を入れました。

梅蜜が梅をしっとりとさせてくれます。

 

3kgはあった梅がこんな小さな瓶に収められるのは

狭い家に住む人間としてはとてもありがたいことです。

 

 

取り出した古梅干しはさしす梅干しとミックスして

たたいて梅びしおにします。

(年代や製法の違う梅干しをミックスすると

味に奥行きが出る気が。気のせい!? 笑)

 

 

梅の瓶も空いたので、

安心して梅仕事の季節を迎えられそう。

 

ホッとしながら立ちそば啜ってます。