『立ち合いの変化』を考える | のぼこの庵

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大河ドラマの史上最高傑作『独眼竜政宗』(1987⇒2014再放送)と近年の最高峰『平清盛』(2012)の感想です。
ついでに『江~姫たちの戦国~』(2011)、『八重の桜』(2013)、『軍師官兵衛』(2014)、『花燃ゆ』(2015)の感想も。
あとは爺放談?

立ち合いの変化は大きなリスクを伴うものです。

張り手も同様ですが、
体が起きたところをつけこまれて押される可能性が高いものです。

ところが、いまのお相撲さんたちは、
変化につけこむ敏捷(びんしょう)性を持ち合わせていません。

すぐに前に落ちるし、
せっかく残っても、相手を追いかけて押し切ることができません。
こらえ性がなく、自分も引いたり叩(はた)いたりします。

稽古が足りないと言ってしまえばそれまでなのですが、

大型外国人力士の台頭からか近年、むやみに体重を増やした結果、
動きが鈍くなったばかりか、膝を痛めやすく足運びが単調になり、
ますます変化に脆(もろ)くなっている、

そんなお相撲さんがあまりに多いように思われます。

いまの幕内平均体重が、全盛時代の大鵬の体重以上であることを
レベルアップの証拠とカン違いしている向きもあるようですが
実際は真逆です。

いずれにせよ、
立合いの変化であっという間もなく勝負が決まってしまうのは、
たとえ勝った方のファンであっても、
見ていて気持ちの良いものではありません。

そんな相撲には、双方にイエローカードを与えてやりたいものです。