ボイラー・タービン主任技術者の仕事(その4) | 電磁砲発射!

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 今回もボイラー・タービン主任技術者がするべき仕事について書きます。この内容は私の個人的な主観によるものです。発電所によっては全く該当しないこともありますのでご注意ください。

 

 ボイラー・タービン主任技術者の仕事は大きく分けて4つあると思います。

 

  1.  ボイラーやタービンの立上前準備と立下後処理
  2.  立上・立下作業
  3.  B・T主任技術者会議出席
  4.  安全管理審査の受験

 

 他にもあると思うのですが、とりあえずこれだけは書いておきたい内容を上げました。これは2胴水管ボイラーの例です。

 

4.安全管理審査の受験

 4回目の記事は「安全管理審査の受験」です。

 定期安全管理審査は、適正な定期事業者検査が行われ、それを施設管理者が適正に審査しているかを審査します(!?)。

 

 例えば、圧力計一つとっても、その圧力計が整備されているのか、整備した場合は整備に使用した機器は適正な校正を受けているのか(トレーサビリティ)、また、検査は指定した検査員が行っているのかなどなどです。

 

 これらを総合的に判断し、事業者検査が法律にのっとり行っているか、技術基準への適合維持義務が果たされているかチェックします。

 

 現在、日本では安全管理審査を行う機関が8社あります。これを「登録安全管理審査機関」と呼びます。

経済産業省 安全管理審査について

 

 それぞれの機関ができる審査、できない審査があります。自分の事業所に適合する機関に審査依頼をします。ただし、最終的な合否判断を下すのは「経済産業大臣」です(とはいえ、登録審査機関が出した結論を覆すことはよほどのことがない限りないと思われます)。

 

 この技術基準ですが、火力には火力の、風力には風力の、水力には水力の基準が存在します。この基準はその分野における学会等で発行する冊子があり、そのなかで技術基準が謳われています(ある使用圧力におけるボイラー水管の肉厚とか)。

 

 安全管理審査制度自体は、以前は国の役人が行っていました。近年の規制緩和の流れにより、これらを民間に移行する動きが活発となったため、現在の登録安全管理審査機関による審査へと移行しています。このため、安全管理審査における実質的な国の関与というのはなくなりました。

 とはいえ、技術基準に適合させ、それを維持する義務は電気事業法及び施行令・施行規則で定められた内容のため、これをないがしろにするようなことはできません。

 

 なお、定期事業者検査開始日は前回の定期事業者検査終了日より前でなくてはいけません。6号組織(個別)のボイラーの場合は、2年を超えて運転することはご法度です。気を付けましょう!!

 

 いかがでしたか。前回も書きましたが、ボイラー・タービン主任技術者の行う作業は大きな責任を負います。安全管理審査はその最大の核を担っているといっても過言ではありません。

 

 内容に疑問がある、ここは間違えている等のご指摘がありましたらコメント欄に書いていただけると助かります。

 

 今回もご覧いただきありがとうございました。

 

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