『ペンデュラム/悪魔のふりこ』
1991年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 スチュアート・ゴードン
原作 エドガー・アラン・ポー
脚本 デニス・パオリ
撮影 アドルフォ・バルトーリ
音楽 リチャード・バンド
出演 ランス・ヘンリクセン/ローナ・デ・リッチ/ジョナサン・フラー/フランセス・ベイ/マーク・マーゴリス/ジェフリー・コムズ/スティーヴン・リー/トム・トウルズ
《解説》
空を切るか?肉を切るか?巨大ギロチンが生死を裁く!
魔女の疑いをかけられた女性の宗教裁判を描くホラー、エドガー・アラン・ポーの小説「落とし穴と振り子」の映画化で拷問儀式の世界を描いたゴシックホラー
「ZOMBIO 死霊のしたたり」でH・P・ラブクラフトの映像化を成し遂げたB級ホラーの御大スチュアート・ゴードンがエドガー・アラン・ポーの世界に挑んだ意欲作、様式美を追求したロケーションや美術も効果的
《物語》
異端審問所はアルフォンソ・ディアルバ・モリーナ卿を異端の罪で有罪とし、棺から遺体を取り出してその子孫の前で鞭打ちをし、バラバラに砕けた骨片をすり潰して砂時計にし、相続人の財は教会が没収
1492年、ローマ教皇の拷問禁止命令を無視してスペインの魔女狩りの恐怖で統治する異端大審問官のトルケマダ、貴族の公開火あぶりの刑が行われる中、その子供は鞭打ちを受けていた
パン屋を営むアントニオとマリアの夫婦はパンを売りに来たこの場所で公開処刑を見て鞭打ちされる子供を庇ったマリアはトルケマダによって魔女として投獄されてしまう
マリアを見た瞬間に欲情してしまったトルケマダは彼女を魔女として告発、目の前で服を剥ぎ取らせて全裸にし、身体の隅々まで調べさせる
マリアの裸体から目が離せなくなったトルケマダは彼女を投獄、牢獄でマリアは同じく魔女だとされた産婆の老婆のエスメラルダと身を守るために協力
マリアの夫アントニオは拷問で死んだ死体を捨てていた男に金を渡して牢獄のある城に潜入、しかし裏切られてマリアの救出に失敗してアントニオも投獄されてしまう
エスメラルダが拷問を受けて魔女だと告白して魔術を使ったと、拷問を止めようとしたマリアに拷問人メンドーサは彼女を拷問、その苦痛の中でマリアはエスメラルダと楽園にいるような幻覚を見た
失神したマリアはトルケマダの部屋で目を覚ました、そこで魔女だと告白すれば許されると言われるがマリアは断固拒否、そこでアントニオの拷問を開始する
アントニオは隙を見てメンドーサらを衛兵を倒してトルケマダを人質にマリアを救出、トルケマダは慈悲には慈悲と言い、マリアはそれを信じるがトルケマダはまんまと騙して2人を投獄
マリアはアントニオを助けたい一心でトルケマダに魔女だと告白、トルケマダは魔術で私を誘惑したと、それも認めるマリアはトルケマダに愛を告白される
《感想》
15世紀のスペインが舞台で魔女狩りなどの宗教裁判とその裏に潜む拷問の世界を描いています、あの有名な鉄の処女もチラッと出てきます
「ZOMBIO 死霊のしたたり」や「フロム・ビヨンド」などのH・P・ラブクラフトの世界を独特の感性で映像化したカルト監督のスチュアート・ゴードンによるゴシックホラーです
今回はエドガー・アラン・ポーによる短編小説「落とし穴と振り子」と「アランティラードの樽」を原作とした1961年のロジャー・コーマン監督による「恐怖の振子」のリメイク作品です
トルケマダを演じるのはランス・ヘンリクセンで、この変わった髪型と鬼気迫るような演技が面白かったですね、マリアの色香に勝手に惑わされてそれこそが魔女の証拠だと
ローマ教皇が拷問禁止命令を出して使者を送ったにも関わらず、その使者を壁の中に生き埋めにしてしまいます、彼は拷問こそが正義だと考えているようです
実在するトマス・デ・トルケダマは15世紀のスペインのドミニコ会の修道士で、初代異端審問所長官で在職18年間で約8000人を火あぶりにしたそうです
マリアを演じるのはローナ・デ・リッチで、まあ彼女のヌードを見たら目が離せませんよ、コケティッシュな魅力でその上メリハリのあるグラマラスなボディは男なら惹かれて当然です
トルケマダは初めて見た瞬間からマリアに心奪われてしまい、彼女を投獄して拷問をします、裸にして体中を調べさせて悪魔の印を探すんです、それは体の中かもしれません
セックスをしようとするのですがトルケマダは不能となってしまい、それもマリアの魔術だと、挙句にトルケマダはマリアの舌を切断、喋れなくなったマリアは罪の告白が出来なくなり拷問を続けられるということです
捕らえられていた老婆エスメラルダは本当の魔女のようなイメージでマリアはその秘められた魔女の能力を開花させられます、火あぶりの前に火薬を食べて刑が執行されるとエスメラルダは爆発、死者やケガ人が出ます
マリアの夫のアントニオを演じるのはジョナサン・ベイで、ただのパン職人と侮るなかれ、トルケマダの兵士を次々と倒していきます、そんな強いの?
しかしトルケマダらに取り押さえられてタイトルにもある巨大なギロチンの振り子で体を真っ二つにされようとします、ネズミに縛られているロープをかじって切らせて脱出
トルケマダはアルフォンソ・ディアルバ・モリーナ卿の骨の粉を入れた砂時計を割ってしまい、アルフォンソ・ディアルバ・モリーナ卿が復活してトルケマダに襲い掛かります、トルケマダは落とし穴に落ちて串刺しとなって死にます
スチュアート・ゴードンのエロティックな演出はさすがで、魔女狩りって女性の体の隅々まで悪魔の印がないか調べるんです、これが男どもがニヤニヤしてるのがまたエロさを魅せてくれます
悪魔の悦びが、天使の肉体を切り裂く! それが『ペンデュラム/悪魔のふりこ』です。
こんな魔女裁判が実際に行われていたなんてヨーロッパって、宗教って本当に恐ろしいです。
更に過激な続:裏237号室の『ペンデュラム/悪魔のふりこ』のレビューはこちらです。

























