『ガス人間第一号』
1960年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督 本多猪四郎
脚本 馬淵薫
撮影 小泉一
音楽 宮内国郎
出演 三橋達也/八千草薫/佐多契子/土屋嘉男/田島義文/三島耕/小杉義男/坪野鎌之/権藤幸彦/佐々木孝丸/左ト全
《解説》
「美女と液体人間」「電送人間」につづく空想科学映画第三弾!
生体実験で犠牲で、身体をガス化できる特殊能力を持ってしまった男と、彼の愛する美しい女、春日流家元・藤千代との悲恋を描いたSFスリラー
東宝変身人間シリーズ第3作、ガス人間になってしまった男・水野を演じたのは東宝特撮映画にはお馴染みの土屋嘉男、彼が愛した女・藤千代を演じた八千草薫の美しさもこの悲恋物語に華を添えている
《物語》
吉祥寺の銀行を襲った強盗犯は車で逃走、岡本警部補らの追跡で犯人の乗った車は崖から転落、しかし運転手の姿は消えていた、この事故なら大ケガを負って遠くには行けないはず
近くの民家に行ってみるとそこは日本舞踊の家元である春日家で、銀行強盗犯はその辺りで姿をくらました、般若の面を被って稽古をしていた春日藤千代が面を取るとその美貌に岡本は息を飲んだ
再び銀行が襲われた、行員が殺害されてその死因は窒息死、岡本は落ち目の家元の春日藤千代が派手なキャデラックに乗り、絶縁状態だった弟子たちに大金をバラ撒いて呼び戻して発表会の準備を始める
突然羽振りが良くなった藤千代が事件に関与しているのではと岡本は考え、幼なじみの東京新報の女性新聞記者の京子は藤千代の身辺を調査
東京新報に新宿の銀行を襲うと予告電話が入った、しかし予告の銀行とは反対の銀行を襲ったが犯人はあっさりと捕まった、その男は前科5犯で自供が怪しいもの
そして藤千代が使った紙幣のナンバーが強奪された紙幣のナンバーと一致していることが発覚、藤千代は共犯者として逮捕されてしまう、事件は解決したと思われた
警視庁に水野と名乗る男が現れ、自分こそが銀行強盗犯だと言い、記者を引き連れて警察に自首してきた、1度目と2度目の犯人であり、3度目は模倣犯だと
現場での犯行の様子を見せると言い、銀行に行った岡本らの目の前で橋本は白いガスに変わりそのまま消えてしまった、マスコミはガス人間現ると報じた
水野は自衛隊のパイロット志望だったが夢かなわず図書館に勤めた、そこに生物学の権威である佐藤博士による人体実験を受けるも失敗、水野はガス人間となってしまったのだ
《感想》
何と言ってもヒロインの藤千代を演じる八千草薫の美しいこと、宝塚歌劇団の一時代を風靡し、在団中から映画出演をしており、当時はお嫁さんにしたい有名人でたびたび1位となっています
年を重ねて80歳を過ぎても背筋は真っすぐで本当に若々しかったです、宝塚歌劇団創立100周年を記念して殿堂入り、2019年に膵臓がんで88歳で逝去しました
銀行強盗が起きて犯人は車で逃走、パトカーが追跡するも犯人の車は崖から転落、その近くに春日家があったもので警察が行くんです、そこで藤千代がいるんです
般若の仮面を付けて踊っているのですがその仮面を外したときの美貌ったら強烈です、ここまで美しいかと、凛とした佇まいで立ち姿も美しいです
内容はてっきりもっとSFホラーなのかと思ってましたが、銀行を襲って得た大金を藤千代に与えていたんです、落ち目の家元でしたが莫大な寄付として得た大金で家元の復興に取り掛かります
それまでは車もなかったのですが運転手付きの外車に乗って、絶縁状態だった関係者に大金をバラ撒いて発表会の準備を始めます、突然羽振りが良くなるとやっぱ怪しいもんです
警部補の岡本を演じるのは三橋達也で、この時代の警察ってやたらと銃を撃ちますね、犯人が死んでも良いのかと思わせるくらい乱射しますもん
岡本の幼なじみで新聞記者の京子を演じるのは佐多契子で、本作がデビュー作です、美貌の藤千代に嫉妬するかのように突撃取材を敢行、しかし警察やマスコミに囲まれる藤千代を不憫に思ったか、最後には彼女を心配する様子も
そしてガス人間こと水野を演じるのは土屋嘉男で、彼は「美女と液体人間」「電送人間」と変身人間シリーズの全てに出演しています
自衛隊のパイロット志望だった水野が宇宙飛行士のような強靭な体を作るべく佐野博士によって体質改造実験が失敗してガス化が可能な体に変身してしまいました
元々は図書館で働くような物静かで平凡な青年でしたがこの能力を得たことで暴走、銀行強盗や殺人も犯すようになり、自分こそが全知全能だと思い込むまでに
それでも藤千代への愛は本物で彼女のために銀行強盗をして金を作り、藤千代の発表会の援助をしているんです、そんな彼に藤千代も心が動かされます
藤千代が共犯者として逮捕されたときは自ら名乗り出て自身がガス人間だと、そして警察や記者の前でガスとなって消えてしまうんです、こんなの警察もお手上げです
最後には発表会で会場となったホールに可燃性のガスを充満させて爆発させてガス人間の抹殺に取り掛かる岡本ら警察でしたが起爆装置は水野によって壊されていて失敗
最後には水野と藤千代、そして藤千代の面倒を見る太鼓技師の老人だけとなります、演目が終わって発表会も終了、藤千代と水野は抱き合って喜ぶのですが藤千代の手にはライターが
そしてネットフリックスで「ガス人間」がドラマ化されます、おいらはすごく楽しみにしています
悪魔か宇宙の落とし子か、完全犯罪に賭けるガスマン! それが『ガス人間第一号』です。
どうせなら変身人間シリーズ全部ドラマ化してくれたら良いのに。



















