美女と液体人間 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『美女と液体人間』

 

 

 

 

 

1958年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 本多猪四郎/円谷英二

 

原作 海上日出男

 

脚本 木村武

 

撮影 小泉一/荒木秀三郎/有川貞昌

 

 

 

出演 白川由美/佐原健二/平田昭彦/小沢栄太郎/千田是也/佐藤允/伊藤久哉/北川町子/土屋嘉男/白石奈緒美

 

 

 

 

《解説》

 

 

あッ人間が溶ける!流れよる放射能液体の戦慄!

 

東宝の特殊撮影技術を駆使した怪奇活劇篇で、海上日出夫の原作を、「地球防衛軍」のコンビ、木村武が脚本、本多猪四郎が監督、特殊監督は円谷英二、アダルトな雰囲気をも盛り込んだサスペンス

 

「怪奇大作戦」に先んじたかのような、怪奇な事件を科学的に捜査するというスタンスを持った作品、液体人間の恐怖を存分に描いた特撮が素晴らしい

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

雨の降る東京の下町で銀行からバッグを盗んだ男が、急に苦しみ出し身に付けていた衣服一切を捨てて、跡形もなく消え去った不思議な事件が発生

 

警察はバッグの中から麻薬を検出し、銀行の貸金庫から盗み出したものと判断、麻薬絡みの事件として富永刑事らは犯人を三崎と断定し、三崎の女である千加子のアパートに向かった

 

 

彼女を尋問するも千加子は三崎の行方は知らなかった、クラブ歌手の千加子が歌うキャバレーが麻薬組織が関係していることを突き止めた富永刑事

 

 

キャバレーに千加子を訪ねて城都大学で生物化学を専攻する政田という男が現れた、警察に連行されたが彼は富永刑事の友人で、三崎が消えたことで科学的根拠を証明しに現れたのだ

 

 

千加子がアパートに戻ると男が部屋におり、三崎の行方を聞きに来たのだ、千加子に暴力を振るいお前を見張っているのは警察だけではないと脅して出て行ったが、その直後に銃声と叫び声が聞こえた

 

 

政田は千加子に水爆実験の前後に三崎がその海上にいたかどうかを質問、政田は消えた三崎は水爆実験で被曝した船舶に関係しているのではないかと推測

 

 

実は漂流船に遭遇した漁船員が船の中で液体状の生物が人間を溶かす姿を目撃したらしく、その証言からその船から日本に上陸した液体状の生物が三崎を襲った

 

その仮説を富永刑事に話すが警察はそんな話しに耳を傾けようとはしない、富永刑事と政田は別々に事件を追うことになる、一方、三崎が隠匿したと思われる麻薬の行方を追うギャング団も千加子を狙っている

 

 

捜査は暗礁に乗り上げて富永刑事の行く先々で不思議な出来事が起こり、千加子に魔の手が伸び、富永刑事ら捜査陣は政田の意見を取り入れて液体人間と対峙する

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

このタイトルから美女が恋人や元恋人、ストーカーなどが液体人間となって付きまとうような印象でした、でも実際はそれとは違ってました

 

 

変身人間シリーズの第1弾となる本作なのですが、当時は「ゴジラ」のように核実験などの反核を訴える作品ですが、キャラクター重視ではなく、雰囲気も大人向けな感じがしました

 

この液体人間の映像表現は当時の技術では苦労したでしょうね、特撮監督の円谷英二は悩んだでしょうね、液体人間って映像化は困難ですもん

 

 

今回は何回目かの観賞でしたが、初めて観るときは美女に液体が纏わりつくようなエロティックな展開があるのかと思ってましたよ(笑)

 

 

核実験に被曝した漁船の乗組員が液体人間と化してしまうんです、それが日本にやって来て人間を襲うのです、その設定はいまいちぼんやりしてます

 

美女の新井千加子を演じるのは「空の大怪獣ラドン」の白川由美で、クラブ歌手をしているのですが彼女の恋人はギャングのようで、その男が忽然と消えてしまったのです

 

 

警視庁捜査一課長の富永刑事が捜査を開始、演じるのは平田昭彦で、他の刑事のように粗暴でタバコをふかしているような感じではなく、ちょっとスマートな感じなんです

 

 

その事件を知った城都大学の助教授の政田が現れるんです、演じるのは佐原健二で、強い放射能を浴びたことで肉体が液体化してしまう仮説で話しを聞きにくるんです

 

カエルの実験では放射能を浴びたカエルが液体化して他のカエルを襲って同化してしまうんです、それが人間でも起こっているのではと政田は思うのです、もちろん警察はそんなの信じられません

 

 

雨の日は流れる雨水に交じって移動するんです、銃で撃っても効果はないのですが倒す方法は火で燃やすこと、液体人間を目の当たりにした警察が下水道に追い詰めて燃やす作戦を決行

 

ギャングの三崎が液体人間となってしまうのですが、三崎が持っている麻薬を狙って千加子が狙われるのです、雨の日にギャングが千加子を脅した後にその男は殺されてしまいます、それは三崎が液体人間となって千加子を守っていたのかも

 

 

ギャングの内田が千加子を拉致して三崎が隠してあるだろう麻薬を下水道で見つけるんです、内田を演じるのは佐藤允で、千加子の服を脱がして液体人間に殺されたと装わせるんです

 

 

下着姿で下水道を警察の目を掻い潜って内田に連れ回されるのです、こんなところも大人向けな印象です、下水道のシーンはセットやミニチュアだけでなく実際の下水道でも撮影されたそうです

 

 

 

 

 

溶ける美女!襲う液体!雨の深夜に怪奇事件続出! それが『美女と液体人間』です。

 

 

 

 

 

千加子の歌唱シーンは白川由美ではなくジャズシンガーのマーサ三宅が吹き替えをしています、英語歌詞なのは海外輸出用を考えてのことらしいです。