室井慎次 敗れざる者 室井慎次 生き続ける者 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『室井慎次 敗れざる者 & 生き続ける者』

 

 

 

 

 

2024年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 本広克行

 

脚本 君塚良一

 

撮影 川越一成

 

音楽 武部聡志

 

 

 

出演 柳葉敏郎/福本莉子/齋藤潤/前山くうが/前山こうが/松下洸平/矢本悠馬/丹生明里/筧利夫/マギー/小泉今日子/松本岳/加藤浩次/稲森いずみ/飯島直子/小沢仁志/木場勝己/いしだあゆみ/長田拓郎/甲本雅裕/真矢ミキ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

その目が見つめるのは、もう事件だけではない

 

「踊る大捜査線」シリーズで柳葉敏郎が演じた警察庁キャリア組の室井は、非キャリア組である主人公の青島俊作と対立しながらも正義を信じる人気キャラだったが、警察を辞職した室井のその後を描く

 

シリーズを支えてきた名スタッフ陣、プロデュースの亀山千広、脚本家の君塚良一、監督の本広克行という名トリオが再結集したのも話題

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

定年前に警察を辞めた室井慎次は地元の秋田の山奥にある三ツ池のほとりの民家に移住、よそ者ということで地元住民とは打ち解けられないまま高校生の森貴仁と小学生の柳町凛久を引き取り、里親として生活をしていた

 

 

交番勤務となった乃木真守が挨拶に来た、彼は伝説の管理官の室井慎次に興奮気味に話す、そんなある日に三ツ池の横の草花が不自然に枯れ、乃木に調査を依頼

 

そこには腐乱死体と洋梨が埋まっていた、その調査のために警視庁と秋田県警が合同捜査を行い、死体は「レインボーブリッジ事件」の犯人グループの瀬川だと判明する

 

 

瀬川は18年服役し、出所後は同じグループで特殊詐欺を繰り返していた、室井の家の離れで倒れている少女を発見、室井らは少女を看病し、回復後は一緒に生活するようになる

 

 

室井は捜査資料管理センターの明石に連絡を取って、少女の身元調査を依頼、名前は日向杏、室井がかつて関わった凶悪事件の犯人である日向真奈美の娘だった、しかしその事実は隠蔽されていた

 

 

杏は貴仁と凛久を揺さぶるような嘘をついて2人を不安にさせる、帰宅した室井は自身が辞退した秋田県警本部長となった新城から高級料亭に呼び出され、捜査協力を要請されるが、2人は室井の家で酒を飲み交わす

 

 

新人の弁護士の奈良が訪ね、貴仁の母親を殺害した犯人の弁護をしており、貴仁に犯人が有利になる証言を求めてきた、貴仁は室井と拘置所に行き、犯人と対峙して過去を語った、その後に犯人は罪を認め、奈良は自身の態度を謝罪

 

 

その頃、凛久の父親である柳町明楽が出所、捜査協力で出掛けていた室井が帰宅すると自宅の隣にある小屋が炎上、目の前には杏が立っていた

 

 

 

 

自宅の隣の小屋が燃えてしまい乃木に被害届を出すように言われるもそれを拒否する室井、捜査協力で北大仙署を訪れた室井は捜査一課の桜章太郎から防犯カメラの映像を見せられ、火を点ける杏が映っていた

 

 

ある日、杏は室井の暗証番号付きの猟銃を取り出そうとするが室井に見付かり、室井は杏に猟銃を構えさせて一発撃たせた、杏はその衝撃で手を震わせた

 

 

捜査本部は当時の犯人グループ内で仲間割れが起きて瀬川が殺されたと捜査を進める、そんな時に犯人から電話が入りその声を聞いて室井は「レインボーブリッジ事件」の犯人グループの国見だと確信、警察は国見の潜伏するマンションに突入して身柄を確保した

 

室井は国見がまだ自供していないことを知り、北大仙署を訪れて桜と共に取調室に入り、国見が撃った恩田すみれは後遺症に苦しみ警察を辞めたこと、杏が実母の真奈美の洗脳に苦しんでいることを語り、国見は自供

 

凛久の父親の明楽が室井の元を訪ねて来た、児童相談所は凛久を明楽に返す判断をし、室井は明楽に二度と暴力は振るわないと約束させ、最後の一日を家族で過ごし、凛久を明楽の元に返した

 

 

寂しくなった食卓で杏は皿を割り、そこで小屋を燃やしたことを打ち明けた、室井はそんな杏を優しく抱きしめるが、その時に傷だらけの凛久が室井の家に帰って来て倒れた

 

翌日に明楽が凛久を追いかけてきた、室井は凛久を返すことを断固拒否し、明楽は室井の飼い犬を外に放ち手斧を振り回して室井に襲い掛かる、杏は猟銃を取り出して発砲する

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

1997年から2012年にかけて放送されたテレビドラマ「踊る大捜査線」シリーズで柳葉敏郎が演じる人気キャラクターの室井慎次を描く映画二部作です

 

 

映画版「踊る大捜査線 THE FINAL」から12年ぶりの復活です、おいらはテレビドラマはあまり観ていなくて、映画版は観たのですけど詰め込み過ぎな印象でした

 

そこで本作も引退した室井が事件を解決するまた詰め込んだ内容なのかと思っていたのですが、事件はあまり重要ではなくて室井の生き様を描いていて思ったより良かったです

 

 

室井は青島との約束を果たすことができず、警察庁長官官房審議官の沖田仁美から秋田県警察本部長のポストを用意されるのですが、それを辞退して定年前に警察を辞職

 

そして地元の秋田の山奥の朽ち果てた民家を一人で改築して移住、そしてせめてもの罪滅ぼしと3年前に母親を殺害された高校生の貴仁と、父親が犯罪者の凛久を引き取って里親として生活しているんです

 

貴仁を演じるのが「カラオケ行こ!」の齋藤潤で、凛久を演じるのが前山くうがと前山こうがです、その他にシンペイという秋田犬が生活しています

 

 

そこに日向杏が現れて一緒に暮らすようになります、杏を演じるのは「屍人荘の殺人」の福本莉子で、彼女の登場で平穏な生活が乱されていきます

 

 

なんせ杏はあの映画版第一作目の凶悪殺人犯の日向真奈美の娘なのです、獄中出産していて父親は警察関係者ではないかと言われていますがそこは謎のまま、杏は母親に室井を憎めと洗脳されていたんです

 

それに日向真奈美には熱狂的な信者がいるんです、たまに連続殺人犯や快楽殺人鬼を崇拝する奴らっていますよね、その崇拝者が日向真奈美に言われて室井の家の近くに死体を埋めたようなんです

 

レインボーブリッジ事件の犯人グループも日向真奈美の信者だったようです、獄中にいても影響力があるのです、日向真奈美を演じるのは小泉今日子

 

 

捜査に協力するために捜査本部にやって来た室井を迎えるのが刑事部捜査一課の桜なんです、演じるのは「ミステリと言う勿れ」の松下洸平で、やっぱりレインボーブリッジを封鎖した事件と話すのですが室井は封鎖できなかったと

 

 

室井の住む地域の交番勤務している乃木を演じるのは「ゴールデンカムイ」の矢本悠馬で、伝説の警視監の室井にめちゃめちゃ馴れ馴れしくて家まで行ってご飯食べてるんです

 

 

貴仁の前に現れる奈良弁護士を演じるのは生駒里奈で、初めて任された仕事で貴仁の気持ちも考えずに容疑者に有利な証言を強要するんです、めちゃめちゃ嫌な女です、でも室井に諭されて貴仁に謝罪します

 

 

貴仁がほのかに想いを寄せる同級生の紗耶香を演じるのは丹生明里で、貴仁は両想いだと思っていて家に誘うのですが、親に貴仁の事件のこともあって行けないってあっさり他の男に乗り換えるんです、女心と秋の空

 

 

貴仁の殺された母親を演じるのは「呪怨 終わりの始まり & 呪怨 ザ・ファイナル」の佐々木希で、夜の職業だったのですが暴行目的で殺されてしまいます、佐々木希がこんな大きな息子の母親を演じるなんてね

 

 

凛久は犯罪者の父親に育児放棄をされて餓死寸前に警察に保護されたのです、凛久の父親を演じるのは加藤浩次で、その風貌はまさしく犯罪者でした

 

 

室井が住む地域の人々で牧場を経営する石津夫妻を演じるのが飯島直子と小沢仁志なんです、地区長の長部を演じるのが木場勝己で、近くの商店を経営するのがいしだあゆみです、彼女の遺作となりました

 

 

懐かしい顔ぶれもそろってます、警視庁捜査一課の緒方を演じるのが甲本雅裕で、室井の姿を見つけると一直線で走ってきて最敬礼です

 

 

室井に代わって秋田県警察本部長を務める新城を演じるのが筧利夫で、室井が蹴った椅子に座らされていると恨みつらみを言うのですが室井の家で酒を交わします

 

 

一般人となった室井が桜と共に取調室に行くのですが管理官に止められるも桜が電話で警察庁長官官房審議官の沖田仁美の許可を得るんです、演じるのは「Diner ダイナー」の真矢ミキ

 

 

そしてエンドロールではこれまでの思い出のような映像と、エンドロール後にやっと出てきました青島刑事、室井の家の前で電話がかかり戻るのです、次作への伏線かな?

 

 

 

 

 

 

そして、君たちを、信じる それが『室井慎次 敗れざる者 & 生き続ける者』です。

 

 

 

 

 

でもあのラストにしなくてもよかったのではないかなとおいらは思ってしまいました。