『教皇選挙』
2024年 イギリス・アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 エドワード・ベルガー
原作 ロバート・ハリス
脚本 ピーター・ストローハン
撮影 ステファーヌ・フォンテーヌ
音楽 フォルカー・ベルテルマン
出演 レイフ・ファインズ/スタンリー・トゥッチ/ジョン・リスゴー/カルロス・ディエス/ルシアン・ムサマティ/ブライアン・F・オバーン/メラーブ・ニニッセ/セルジオ・カステリット/イザベラ・ロッセリーニ
《解説》
これは選挙か、戦争か
第95回アカデミー賞で国際長編映画賞ほか4部門を受賞した「西部戦線異状なし」のエドワード・ベルガー監督が、ローマ教皇選挙の舞台裏と内幕に迫ったミステリー
ローレンス枢機卿を「シンドラーのリスト」の名優レイフ・ファインズが演じるほか、「プラダを着た悪魔」のスタンリー・トゥッチ、「スキャンダル」のジョン・リスゴー、「ブルーベルベット」のイザベラ・ロッセリーニらが脇を固める
《物語》
全世界に14億人以上の信徒を有するキリスト教最大も教派のカトリック教会のトップにしてバチカン市国の国家元首であるローマ教皇が亡くなった
ローマ教皇庁首席枢機卿でイギリス出身のトマス・ローレンス枢機卿は、新たなローマ教皇を選出する教皇選挙(コンクラーベ)を執行することになった
コンクラーベのために世界各国から100人を超える強力な候補者の枢機卿が招集された、有力候補としてアメリカ出身のリベラル派のアルド・ベリーニ枢機卿
ナイジェリア出身で社会保守派のジョシュア・アデイエミ枢機卿、カナダの穏健保守派のジョー・トランブレ枢機卿、イタリア出身で伝統主義保守強硬派のゴッフレード・テデスコ枢機卿の4人
滞りなく準備を進めていたつもりのローレンスであったが、メキシコ生まれのカブール大司教ヴィンセント・ベニテス枢機卿が到着したことに驚いた
ベニデスの存在を知らなかったローレンスだが、それはベニデスが前年に前教皇から秘密裏に枢機卿に任命されていたためで、任命状も持っていたためローレンスは正当な枢機卿として認め、枢機卿の面々に紹介
ローレンスは審議の冒頭で説教を説くが、そこで自身が思う即興の説教をし、枢機卿らに話すのだが、それは教皇就任への野望だと言う者もいた
システィーナ礼拝堂の扉の向こうで極秘の投票が始まった、票が割れるなか、水面下で蠢く陰謀、差別、スキャンダルの数々にローレンスの苦悩は深まっていく、そして厳戒態勢下のバチカンを揺るがす大事件が勃発する
《感想》
いきなりローマ教皇が亡くなったシーンから始まり、慌ただしくコンクラーベの準備が進められるのです、悲しんでいる暇はありません
それでもこの緊張感を嫌というほどのストリングスによる音楽が盛り上げてくれます、ちょっとやり過ぎかと思うほどの旋律が流れます
選挙を取り仕切るローレンスを演じるのはレイフ・ファインズで、自身は教皇の座を狙っているわけではなく、信仰に疑問と悩みを抱えており前教皇に辞職を申し入れているのです
ローレンスの友人でリベラル派のベリーニを演じるのは「美女と野獣」のスタンリー・トゥッチで、全教皇とは良好な関係で最有力候補と見られていたのですが苦戦するのです
カナダ出身の保守派ながらもリベラル派も併せ持つトランブレを演じるのは「ザ・コンサルタント」のジョン・リスゴーで、全教皇が亡くなる直前に辞任を要求されていたのです
イタリア出身で保守派で伝統主義者のテデスコを演じるのはセルジオ・カステリットで、改革派の全教皇とは折り合いが悪く、イタリア人の教皇が数十年も出ていないことで意欲を示しています
ナイジェリア出身のアデイエミを演じるのはルシアン・ムサマティで、史上初のアフリカ系教皇の座を虎視眈々と狙っています、優位に選挙戦を進めるのですが、ある出来事が起きてしまいます
主にこの枢機卿たちが有力者なのですが、アデイエミが多く票を集めるのですが、アフリカ系を良しとしない枢機卿も少なからずいるのです、聖職者というより政治家のようです
しかしメキシコ生まれでアフガニスタン教区のベニテスが紛争地域や勢力の弱い地域での奉仕を行い、全教皇に評価されて秘密裏に枢機卿に任命されています、その事はローレンスさえも知らないことなんです、演じるのはカルロス・ディエス
こんな枢機卿の誰も知らない存在の枢機卿がいるんですね、アフガニスタンでの活動は危険を伴うのでしょうね、そんなところでの奉仕は評価に値するのでしょうけど全教皇も秘密にしてるなんて
選挙中の枢機卿が滞在する聖マルタの家を管理する修道女シスター・アグネスを演じるのは「ブルーベルベット」のイザベラ・ロッセリーニ
上映期間中に教皇のフランシスコが亡くなったことで実際にバチカンでコンクラーベが行われることになり、本作に対する世間の関心が高まりました
コンクラーベに参加した枢機卿の一部も本作を参考にしたらしいです、教皇に選出されたレオ14世も選挙前に鑑賞したそうです、実際のコンクラーベは映画とは違って和気あいあいとしていたそうです
閉ざされたシスティーナ礼拝堂で行われる秘密の投票、次期ローマ教皇をめぐる極上のミステリーが、その禁を解く それが『教皇選挙』です。
予想が出来た選挙戦だったのですが、その後に予想を覆すことがあってビックリでした。




















