『アトリエの春、昼下がりの裸婦』
2014年 韓国
《スタッフ&キャスト》
監督 チョ・グニョン
脚本 シン・ヤンジュン
撮影 ハム・ソンウォン
音楽 パク・ギホン
出演 パク・ヨンウ/キム・ソヒョン/イ・ユヨン
《解説》
女は全てを脱ぎ捨てて、花開く
ミラノ国際映画祭で最優秀作品賞、最優秀主演女優賞、最優秀撮影賞の三冠を達成!、世界中が賞賛した美しくも儚い極上のメロドラマにして、珠玉の文芸エロス!
韓国の新星イ・ユヨンが惜しげもなく裸体を披露!、その演技も高い評価を受ける、本作では、貧しい環境にありながら天才的なアーティストとの出会いで輝きを放っていく女性を熱演
《物語》
1969年の韓国・浦項(ポハン)市、ベトナム戦争の影響もあって貧しい者への物資は国からの配給、国は暗い影を落としていた
その配給に2度並ぶ女ミンギョンは周りから冷たい視線を浴びつつも係員に食ってかかる、しかしそこにジョンスクが現れそっと米を渡した
ジョンスクは全身の麻痺が進む難病の天才彫刻家キム・ジュングの妻で、彼女の勧めでジュングは湖のある美しい村で療養している
ジョンスクが村で美しくスタイルのいい女性を見たので彼女をモデルに創作してみてはと話すが、ジュングは薬を飲むグラスも満足に持てない
こんな動かない指で何が出来るものかと生きる希望も失ったジュングは、大切な愛車のポルシェも売りに出そうかと考えてしまっている
ジョンスクは夫の創作意欲を回復させようとミンギョンに会いに行き、食堂の仕事の10倍の給料を提示するが裸になる事を理由に断られてしまう
貧しい生活を送るミンギョンはベトナム戦争で亡くなった元夫の子供を2人と元夫の後輩だった働かない現夫のグンスから暴力を受けていた
しかしジョンスクの熱心な誘いと給料でミンギョンは了承し、ジュングに全裸を見られてミンギョンはモデルとして雇われる事になった
グンスには陶芸家の先生の屋敷で雑用をしていると説明するが、ミンギョンが前金で貰った大金はグンスが博打で使い果たしてしまう
ミンギョンは湖畔のアトリエに行き、全裸で指示通りのポーズをするがジュングはなかなかOKを出さず、音楽を流して耳で聴くのではなく心で聴くようにと楽なポーズに導く
ミンギョンをモデルに創作を再開したジュングは全身麻痺も徐々に回復していくが、グンスの浮気と暴力で数日アトリエに現れない日々があったが、ジュングとの対話で生活の辛さから解放されて笑顔を見せるようになる
ふたりは彫刻家とモデルという関係を超えて深い絆で結ばれていく、しかしモデルをしているアトリエにグンスが現れ、暴力を振るい作品を壊してミンギョンを連れ去って行ってしまう、そしてジュングの取った行動は…
《感想》
これはなかなか想像とは違ってグッとくる面白い作品でした、おいらは彫刻家のジュングとモデルのミンギョンの許されない愛を描いていくのかなと思ったのですが違いました
おそらくジュングとミンギョンは心で繋がっているんだと思います、それにミンギョンは妻のジョンスクによって救われたとこもありますからね
そんな恩人でもあるジョンスクを裏切るわけはありませんからね、それぐらいミンギョンは追い詰められて蔑められていたんです、それもこんな時代だからかな
最初からジュングには全裸で接しているわけですから最初は恥ずかしいでしょうけどやはりモデルとして仕事をしているとプロ意識が芽生えるのか恥ずかしさは消えているように堂々としてましたよ
本作はミンギョンを演じたイ・ユヨンによるものが大きいですね、貧困で細いのですがスラッとしたスタイルで手足が長くて見栄えのする肢体でした
最初のヌードのシーンでは1969年当時そのままにわき毛も生えているんです、でもジョンスクにモデルの身嗜みと言われて体毛を剃られるんです
全身麻痺のジュングが創作活動で指もまともに動かなかったのにリハビリも兼ねて線を書いていって動かない体にムチ打って動かすんです
希望のようなものが出てくるのかほぼほぼ動くようになってきます、人間の体って実際に凄いですよね、生きる希望を取り戻したことで彫刻を作るんです
でもこれは妻ジョンスクの献身的な支えと愛が大きいですね、ジョンスクはアトリエには一歩も踏み入れないんです、自宅で待ってるんです、これって心配ではないのでしょうか?、夫と裸のモデルが2人きりなんてね
てっきりおいらはそんなエロい展開かと思ってましたが、ちゃんとしたお話しで、悲劇的な展開でもあり観る前と観た後で作品の印象が変わりましたね、まるで韓国の「美しき諍い女」のようでした
韓国の新星、イ・ユヨン主演による美しくも儚い文芸エロス それが『アトリエの春、昼下がりの裸婦』です。
ヨコシマな気持ちで観たのですがとても綺麗な作品でした。
更に過激な続・裏237号室の『アトリエの春、昼下がりの裸婦』のレビューはこちらです。














