シン・ゴジラ:オルソ | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『シン・ゴジラ:オルソ』

 

 

 

 

 

2023年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

総監督・脚本 庵野秀明

 

監督 樋口真嗣

 

撮影 山田康介

 

音楽 鷺巣詩郎/伊福部昭

 

 

 

出演 長谷川博己/竹野内豊/石原さとみ/高良健吾/大杉連/柄本明/余貴美子/市川実日子/國村隼/平泉成/松尾諭/渡辺哲/津田寛治/塚本晋也/高橋一生/光石研/古田新太/松尾スズキ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

現実対虚構

 

突如として首都圏に襲来した謎の巨大生物と人間たちが繰り広げる死闘の行方を、リアルな描写で活写する、「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明が脚本・編集・総監督、「平成ガメラ」シリーズの特技監督として知られる樋口真嗣が監督・特技監督を務めた

 

興行収入82億円超の大ヒットを記録、さらには第40回日本アカデミー賞で作品賞含む7冠を受賞した2016年の映画「シン・ゴジラ」のモノクロ版

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

東京湾羽田沖で大量の水蒸気が噴出し、東京湾アクアラインでもトンネル崩落事故が発生、政府は海底火山か水蒸気爆発と見て対策会議を進める

 

内閣官房副長官の矢口蘭堂はネット動画や目撃報告から巨大生物の可能性を示すが、クジラの潮吹きかと一笑され、そんな物いるわけないだろうと総理に言われるが、間もなく巨大生物の尻尾部分がテレビ報道される

 

矢口は秘書官の志村祐介に大学の先輩で環境省自然環境局の尾頭ヒロミを招集し、閣僚たちに独特の持論で巨大生物の生態を述べる、巨大生物は多摩川河口から大田区内の呑川を遡上し、鎌田で上陸する

 

 

政府は緊急災害対策本部を設置し、自衛隊に害獣駆除を目的とした災害緊急事態の布告を宣言、戦後初の武力行使命令し、自衛隊初の防衛出動、しかし巨大生物は地面を這うように進行していたが突如停止し、品川近く変形して二足歩行を始め、まさに進化

 

 

自衛隊の攻撃ヘリコプターは攻撃位置に到着するが、逃げ遅れた住民を発見し、攻撃は中止、巨大生物は京浜運河から東京湾へと姿を消す、巨大生物上陸から2時間強で東京は大被害を受けた

 

 

矢口が事務局長とした巨大不明生物特設災害対策本部が設置され、尾頭ヒロミや学界の異端児や厚生労働省文化科学省等の一匹狼やオタクらが集められた、そして被害地域で放射能量増加が確認され、巨大生物が放射能源だと判明

 

 

米国から大統領次席補佐官および大統領特使が来日し、巨大生物を研究していた牧悟郎という学者が行方不明で、牧が残した資料が日本側に提供され、巨大生物はゴジラと名付けられた

 

 

60年前から不法に海洋投棄されていた放射能廃棄物に太古から存在していたゴジラが適応して更に進化した、ゴジラは人類の8倍もの遺伝子情報があり、地球上で最も進化した生物

 

 

ゴジラの体内は原子炉のようになっており、そこから生じる熱は血液循環によって発散して自ら停止、冷却を行っている、東京湾に消えたのは冷却のため

 

 

血液凝固剤の経口投与によってゴジラを凍結させる「矢口プラン」を計画するのだが、しかし4日後に前回の倍近い大きさになったゴジラが鎌倉に再上陸する

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

モノクロのシン・ゴジラも雰囲気あって良かったですね、以前のブログでシン・ゴジラはレビューしていたので、今回はこのモノクロのシン・ゴジラを観ました

 

本作は「ゴジラ -1.0」の公開記念で、庵野秀明総監督が企画提案し、樋口真嗣監督と尾上克郎准監督が監修を担当して仕上げました

 

 

タイトルのオルソはモノクロフィルムのひとつであるオルソクロマチックフィルムの略称、現在主に流通しているモノクロフィルムよりもフェイストーンが重くなることが特徴だそうです

 

この作品まではゴジラ作品は続編だったんです、前作の続編や第一作「ゴジラ」の続編だったりね、でも本作は初めてゴジラと人類が遭遇する展開です

 

 

なのでやはり日本政府がなかなか動きません、対策本部を設置するも専門家を呼んだりするのですが、こんな巨大生物の専門家なんて役に立たないですもんね

 

 

自衛隊を出動させるのですがゴジラの前にいるだけで攻撃命令を待つのですが、逃げ遅れた人がいることで攻撃中止ってなんか如何にも日本って感じですもん

 

 

中盤ではアメリカがゴジラに対して核攻撃をすると宣言、日本はそれも従わなきゃならないのでしょうか?、アメリカはそれがニューヨークでも同じ決定をすると言うんです

 

 

アメリカの核攻撃の前にゴジラの活動を停止させるべく、矢口プラン改めヤシオリ作戦を開始します、先頭に立つのは矢口蘭堂で、演じるのは長谷川博己

 

 

矢口を事務面で補佐し、情報を収集する内閣官房副長官秘書官の志村祐介を演じるのは高良健吾で、大学時代の先輩に当たるのが尾頭ヒロミで彼が招集したんです

 

矢口とは旧知の仲なんですが、信念や価値観の違いて対立する事もある内閣総理大臣補佐官の赤坂秀樹を演じるのは竹野内豊で、一見すると悪役なのかと思ってしまうほどです

 

 

アメリカ大統領特使のカヨコ・アン・パタースンは日系三世で日本語も英語もペラペラなのですが敬語が苦手で矢口にタメ語で話すように頼みます、代々政治家一家で目標は40代での大統領就任、演じるのは「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の石原さとみ

 

 

牧悟郎はアメリカから海洋投棄された放射性廃棄物を捕食する不明の海底生物の調査をして行方不明となります、彼の残したデータに呉爾羅の存在が記されておりカヨコが日本側に提出

 

 

カヨコの祖母は日本人被爆者でアメリカの核攻撃に当惑します、核攻撃を阻止する為に矢口らと協力してゴジラを凍結するヤシオリ作戦に参加

 

 

ゴジラがいきなり進化をして形が変わるのは驚きでしたね、最初の形態がまさかゴジラかと思うような怪獣だったので、それがあんなに大きくなるなんて

 

 

アメリカ空軍の攻撃でゴジラの背びれが光り、口が大きく裂けて煙のような炎のような、そしてビームのような熱線を吐き出します、これが背びれや尻尾からも出すので誰も近づけません、まさに新型ゴジラって感じでした

 

 

巨大不明生物統合対策部に集められた中には高橋一生演じる文部科学省の安田龍彦や、市川実日子演じる環境省の尾頭ヒロミなど、一風変わった者たちが集められ、はみ出し者や一匹狼が集まってヤシオリ作戦を遂行していきます

 

 

とにかく登場人物が多くてワンシーンしか映らなくても有名な役者が演じていてここには書き切れません、ただゴジラの大ファンの佐野史郎はスケジュールを空けていたのにオファーはなかったそうです

 

 

 

 

 

ニッポン対ゴジラ それが『シン・ゴジラ:オルソ』です。

 

 

 

 

 

ラストはみなさんはどんな感想を持たれたのでしょうか?、やっぱゴジラを作ったのは人間ってことかな?。