グローイング・アップ | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『グローイング・アップ』

 

 

 

 

 

1978年 イスラエル

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 ボアズ・デビッドソン

 

脚本 エリー・テイバー

 

撮影 アダム・グリーンバーグ

 

音楽 ジャック・フィッシュマン

 

 

 

出演 イフタク・カツール/ジョナサン・サガール/ツァッチ・ノイ/アナト・アツモン/オフェリア・シュトレル/レイチェル・スタイナー

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

君の青春、何センチ?

 

1958年のイスラエルを舞台に、17歳の高校生達の友情、セックス、初恋と失恋、誰もが体験する思春期の生活を当時大ヒットした25曲の音楽をバックに描く

 

長い髪の少女が登場すると「ロリポップ」、ダンスシーンでは「あなたの肩に頬うめて」、失恋したときには「ミスター・ロンリー」とそれぞれの場面に見事にマッチしたオールディーズの名曲が流れ、ハリウッド映画とは一線を画す大胆な性描写に少年たちが心ときめかせた青春映画の傑作

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

1958年・夏、とある町で夜になると若い男女で賑わうクラブ、そこは若いエネルギーが渦巻き、ロックが流れる世界、ベンジーは親友でイケメンのボビーと太っちょのヒューイと女の子をナンパしていた

 

 

そこに入って来た同じ学校に通っている髪の長い美しい少女ニキにベンジーは一目惚れ、その後に2人組の女の子をナンパして映画館へ行く

 

 

ベンジーが裏から入って招き入れたが女の子を残して係員に追い出されてしまうが、後ろの席に座っていたのがニキ、次の日に学校でヒューイに聞くと転校生だと

 

 

ホームパーティが開かれたある夜、ベンジーが顔を出すとヒューイがニキとボビーが踊っていると言い、ボビーが相手なら勝ち目がない

 

チークダンスでボビーとニキはキスをして抱き合いショックを受けるベンジー、酒を飲み過ぎて泥酔してヒューイに送ってしまう羽目に

 

ベンジーはボビーとダブルデート、ニキの友人マーサはベンジーが気に入ったがベンジーはニキが気になる、ボビーが車を盗みドライブデート

 

海までドライブし、前席と後部座席に別れてキスを始めるがサイドブレーキを誤って下してしまい、車はゆっくりと動くがみんな気付かず海に突っ込んでしまう

 

そんなある日、ベンジーはニキとボビーが口論しているのを目にする、ニキに話しを聞くとニキは妊娠している、しかもボビーは知らん顔をしている

 

 

そんな無責任なボビーに怒りを覚えるもベンジーはニキの堕胎のための金の工面に奔走し、ニキはベンジーの優しさに少しずつ心を許すのだが…

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

おいらが子供の頃にテレビ放送で観た作品で久しぶりに観たのですが、なんか違う、それで調べてみるとおいらが観てたのはアメリカでリメイクされたもののようでした

 

本作はロンドンで映画を学んだボアズ・デビッドソンの監督・脚本で、出演者は全員がまったくの無名ながらヨーロッパや日本で大ヒットとなり、イスラエル本国では興行記録を塗り替えるほど

 

 

そのヒットにあやかってシリーズは全8作品作られました、そしてアメリカでもリメイクされておいらはそれを観て勘違いしていたようです

 

高校生の男子の初体験物語で、これまで年上女性による童貞少年の筆おろしなんて作品は多かったのですが、同学年の少女を相手に初恋や失恋を描いた少しエロい作品の最初ではないかな

 

 

男の子のグループが考えるのは女の子の事ばかり、どうしたらセックスが出来るのかそればかり考えている毎日なんです、まあ若い男の子なんてそんなもんです

 

高校生の男の子ばかりで女子を覗いたり、みんなでアソコのサイズを測りあったりしたりね、おいらも若い頃に平均何センチとか雑誌に書かれてました、今考えると誰が平均を出してるんだ

 

 

ベンジーは氷売りのバイトをしているんです、若い人には氷売りなんてピンとこないと思いますが、この時代は冷蔵庫は氷で冷やしていたんです、電気冷蔵庫はまだ高価なのでね

 

そこで氷を運んだらそこの中年女性がエロい格好で挑発してくるんです、高校生にしたらちょっと怖いくらいです(笑)、なのでベンジーも一度は逃げてしまうのです

 

 

再度、ボビーとヒューイを連れてその女性の部屋に行くのです、そこで酒を飲まされてまずはボビーから、次にヒューイなのですが、そこで女性の水兵の恋人が帰ってくるんです

 

 

もちろん追い出されてヒューイはパンツ姿で追い出されてしまいます、年上の女性が高校生の男の子を食べてしまうなんてどこの国にもあるのでしょうか

 

次に町で立っている娼婦と交渉して全員がセックスするのですが、全員が毛じらみをうつされてしまいます、対処方法としてプールに入って毛じらみを殺す作戦をします、そこにニキとマーサが現れたりね

 

 

ベンジーはニキの事が好きなので、ニキの自転車に細工をしてパンクさせて自分の自転車で二人乗りで学校に向かいます、ベンジーとしては至福の瞬間です

 

 

でもニキはボビーと付き合っていてベンジーの見てる前でキスしたりで何だかヤキモキ、好きな女の子が親友と付き合っているのは複雑な心境ですね

 

それでもニキはボビーの子を妊娠してしまい、ベンジーがボビーにそれを聞くと俺の子がどうか分かったもんじゃないと、それを聞いて取っ組み合いとなります

 

 

ベンジーはニキを何とかしようと自転車を売ったりバイト先からお金を借りたりして堕胎手術代を工面して手術を受けさせるんです、それで使っていないお婆さんの家で匿っているんです

 

 

そしてニキの誕生日パーティに行くと、ってっ展開になるのですがこれが悲しくて切なくてやるせない、まあ青春なんてこんなもんです、続編は観てないのですが青春は甘酸っぱいのかもね

 

 

 

 

 

 

イスラエル発とびきりエッチな青春コメディ それが『グローイング・アップ』です。

 

 

 

 

 

リメイク版の方がもっと切なかった印象があります、若い頃は色々ありますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『グローイング・アップ』のレビューはこちらです。