『うみべの女の子』
2021年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ウエダアツシ
原作 浅野いにお
脚本 平谷悦郎
撮影 大森洋介
音楽 world's end girlfriend
出演 石川琉華/青木柚/前田旺志郎/中田青渚/倉悠貴/宮崎優/高橋里恩/平井亜門/円井わん/西洋亮/高崎かなみ/いまおかしんじ/村上淳
《解説》
何も知らなかった自分にはもう戻れない
「ソラニン」「おやすみプンプン」の浅野いにおによる漫画を「イソップの思うツボ」の石川琉華、「アイスと雨音」の青木柚主演で実写映画化、監督は「富美子の足」「リュウグウノツカイ」のウエダアツシ
「思春期」「恋」「性」といったセンシティブな題材に真正面から挑んだ作品として、ファンの間でも高い人気を誇る同作は、「ソラニン」以来11年ぶりに実写映画化された
《物語》
この町には真夏になっても賑わう事のない浜辺があって私はそこで何かを探しながら歩くのが好きだった、ある冬の日、中学二年生の佐藤小梅は同級生の磯辺恵介を呼び出した
中学一年生の時に告白してくれた磯辺にセックスしたい?と呼び出した、そもそも小梅は先輩の三崎に告白したのだが、女癖の悪い三崎は小梅を呼び出し
三崎は小梅に口淫を要求、それを拒否した小梅はフラれてしまい、その当てつけに磯辺を呼び出して事で磯辺は怒って帰ってしまう
翌朝、小梅は親友の小林桂子に三崎の事を話すと、その会話に野球部の鹿島翔太が割り込んできた、小梅に好意を寄せている鹿島だったが小梅は興味がなく、鹿島に好意があるのは桂子の方だった
小梅は三崎に呼び出され先日の事について謝罪を受け、小梅は改めて告白をするもフラれてしまい、磯辺を呼び出すと磯辺はそれでもいいと受け入れ、磯辺の家へと向かう
そこで服を着たまま初めてセックスをした、セックスが終わった後に送ろうかと言う磯辺に小梅は誰かに見られたら嫌だからと断り、玄関でもう一度磯辺のアソコを見せてもらい家を出た
春になって小梅や磯辺たちは中学三年生となり、小梅と磯辺はなんとなくセックスをする関係を続けていた、それは場所を選ばず学校のトイレの中でも
ある時、小梅のカメラのメモリーが一杯になり、磯辺は以前に浜辺で拾ったSDカードを渡すとそこには水着姿で笑顔の少女が写っていた
磯辺はこの少女が気に入りSDカードを返すよう言い、小梅は憮然としてしまう
《感想》
最近の中学生ってこんなにセックスをしているのでしょうか?、まるでセックスフレンドのように好きなんて感情なしでセックスをするんです
磯辺は小梅に告白しているので好きは好きなのかもしれませんが、小梅はそんな感情はなくとりあえずセックスをするだけの関係なんです
過去に告白してくれたからなんとなく磯辺を選んでセックスをするのです、先輩の三崎に告白するも口淫を要求されて拒否、それでフラれて当てつけで磯辺とセックス
それなら三崎とセックスをすればいいのになんで磯辺?、中学生の男の子なんてセックスさせてくれるなら喜んでしますよ、三崎と言えども受け入れたはず、でも小梅はそうではなかったのかなぁ?
14歳という年頃は恋とか愛とか性とかの衝動に翻弄されているのかもしれません、妄想と現実に悶々としていた頃なのかも、それが寂れた海辺の町だったら
W主演となります小梅を演じるのは石川琉華で、この華奢な体は中学生のように見せてしまいます、ヌードと激しいセックスシーンを体当たりで演じています
そして磯辺を演じるのは青木柚で、小梅とセックスだけの関係を続けていきます、しかし彼の中にはいじめを苦にして自殺した兄の存在があるんです、兄はパソコンの中にいじめた相手の名前を記していたのですが、磯辺はそれを消したんです
兄はパソコンでのサイトで交流があった人たちがいたのですが、磯辺は兄になりすまして交流を続けているんです、なんだかこのまま磯辺は壊れてしまうのではないかと思わせるのです
小梅に想いを寄せる鹿島なのですが、なんとなく小梅と磯辺が怪しいと感じるんです、そこで磯辺に問い詰めるとあっさりと白状した上に、小梅の体のホクロの位置なんかも話して鹿島は磯辺を殴ってボコボコにしてしまいます
野球部の鹿島は大事な時期に暴力騒ぎで教師に叱られるのですが、それを挑発した磯辺に掴みかかって階段から2人は落ちてしまうんです、こうして鹿島は大ケガで試合には出る事が出来なかったんです、演じるのは前田旺志郎
病院のベッドで安静にしている鹿島を見舞うのは桂子で彼女は鹿島とケンカばかりしているのですが鹿島の事を想っていて2人で芸人になろうと提案(笑)、演じるのは中田青渚
小梅が告白した先輩の三崎を演じるのは「樹海村」の倉悠貴でチャラくて女癖が悪くてどうしようもない、そんな男に女はなぜ惹かれるのか、それに磯辺の兄の自殺にも関与しているっぽいし
磯辺が海辺で拾ったSDカードに収められていた写真に写っていた女の子に興味を抱きます、演じるのは高崎かなみ、彼女に興味を持った事で小梅は嫉妬し出すのです
中学生にも色々とあってそれが大きな事件にまで発展する事もあったりして、それでもこの時期の若者にはセックスの事は大きな妄想なのでしょうね
思春期の繊細で残酷な「恋」と「性」、海辺に暮らす少女と少年のもどかしくも切ない、胸をしめつけられる青春譚 それが『うみべの女の子』です。
中学生たちは高校生となって新たな青春を始めます、人それぞれいろんな青春がありますもんね。
更に過激な続・裏237号室の『うみべの女の子』のレビューはこちらです。