ダーティハリー4 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『ダーティハリー4』

 

 

 

 

 

1984年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 クリント・イーストウッド

 

脚本 ジョセフ・C・スティンソン

 

撮影 ブルース・サーティーズ

 

音楽 ラロ・シフロン

 

 

 

出演 クリント・イーストウッド/ソンドラ・ロック/パット・ヒングル/ブラッドフォード・ディルマン/ポール・ドレイク/オードリー・ニーナン/ジャック・チボー/マイケル・カリー/アルバート・ポップウェル/マーク・キールーン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

さあ撃ってみな、俺はいつでも真剣勝負!

 

悪に対して法律すれすれの荒っぽい手段で敢然と挑む、サンフランシスコ警察の孤独な一匹狼ダーティハリーことハリー・キャラハン刑事の活躍を描くシリーズ第4弾

 

クリント・イーストウッド監督10作目にしてシリーズ唯一の監督作品、撮影は1作目以来となる名手ブルース・サーティーズ、クライマックスで使われる大型拳銃オートマグも迫力たっぷり

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

ある日の夜明け前にサンフランシスコの丘の上でカーセックスを楽しむ男女がいた、しかし女は銃を取り出して2発の銃声が鳴った、女は車を降りるとその場を去った

 

 

サンフランシスコ裁判所ではハリー・キャラハン刑事が検挙した殺人犯の判決が下された、裁判長は違法捜査により犯人に無罪判決を下し、無罪放免となった

 

 

その判決を傍聴席で聞いたハリーは怒りを覚え落ち込んだ、行きつけのコーヒーショップに行くと、いつもはブラックコーヒーなのに砂糖たっぷりのコーヒーを女性店員が出し、店の外でハリーは思わず吐き出した

 

店には強盗団が居座っており、金を要求するも裏口からハリーが店の中に入り、10年間ブラックコーヒーなのに今日は砂糖入りで文句を言いに来た、マグナムで犯人たちを次々と撃ち、駆け付けた警官により犯人は逮捕

 

 

翌朝、ハリーは丘の上で殺された男の現場に向かう、38口径で股間と頭を撃ち抜かれていた、ハリーは同僚に俺たちが頑張っても犯罪は減らないと愚痴をこぼし、ドネリー警部補に呼ばれて署に戻った

 

 

上司のブリッグスは強引で違法捜査を厳しく非難、ハリーは反論するもドネリーに休暇を取れと命令される

 

 

画家のジェニファーは妹が入院している病院に向かう、妹のベスは重い精神病を患い声を掛けても反応はない、ジェニファーはそんなベスに、1人見付けた、そして殺したと告げるが反応はなし

 

 

犯罪組織のボスのスレルキスを心臓発作で死なせたハリーに手下たちが報復にやって来た、マシンガンを乱射するもハリーは3人の男たちを誘い込みマグナムで射殺

 

翌日にドネリーに職務復帰を言われ、股間を撃たれた男について調べに行けとサンパウロ行きを命じられる、そこでハリーはジェニファーと出会う

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

前作「ダーティハリー3」から7年ぶりとなる続編です、本作はシリーズ唯一のクリント・イーストウッドの監督作品なのです

 

 

だからなのか「アウトロー」以降「ガントレット」「ダーティファイター」「ブロンコ・ビリー」「ダーティファイター/燃えよ鉄拳」と、イーストウッド作品に欠かせない女性キャラクターとなっていたソンドラ・ロックがジェニファーを演じています

 

 

長年イーストウッドの愛人と言われていたソンドラ・ロックのその役柄もイーストウッド流のフェミニズムが表わされているようです

 

 

ジェニファーは10年前に妹のベスと共に集団で暴行されている過去があるのです、それが原因でベスは廃人のようになってしまいました

 

 

それで偶然にも犯人の1人に出会ったんです、相手はそんな事は忘れているようで誘惑するジェニファーに疑いもせずにカーセックスをしようとするのですが股間と頭を撃たれて殺されます

 

 

これがジェニファーは犯人全員を狙うのでまた1人と同じ手口で殺され、連続殺人犯となって追われるのですが、ハリーが犯罪組織のボスのスレルキスを孫の結婚式場で脅して心臓発作で死なせてしまうんです

 

その報復に手下がやって来てマシンガンでどれだけ弾丸を撃とうともハリーはかわしてマグナムを撃ち込むんです、やっぱその腕は超一流です

 

 

オープニングの裁判で無罪となったチンピラにも狙われて車に火炎瓶を投げ込まれ、ハリーは火炎瓶を投げ返してやっつけてしまいます、めちゃ恨みを買ってますね

 

序盤でハリーが犯人に銃を突き付けて言う決め台詞が「ゴー・アヘッド、メイク・マイ・デイ(撃ってみろ、楽しませてくれ)」は最も有名なハリー語録でアメリカ映画の名台詞ベスト100でも6位に選ばれてます、ちなみに当時ロナルド・レーガン大統領が引用して話題となったそうです

 

 

ハリーはサンフランシスコからサンパウロに事件捜査で派遣され、そこでジェニファーと出会うのです、2人は被害者よりも加害者の人権が守られる事に憤りを感じておりお互いに理解を示すのです

 

 

ジェニファーたちを乱暴した中にサンパウロ警察の署長の息子もいたんです、なので署長はハリーが煙たい存在なのです、でもね署長の息子は罪に苦しんでいて自殺未遂をしてベスと同じように廃人となっていたんです

 

 

しかし他のメンバーはジェニファーを暴行した事など何とも思っておらず、報復にやって来るジェニファーを更に乱暴して殺そうと企むのです

 

 

そこに現れるハリーがまたカッコ良くてね、遊園地での戦いとなるのですがハリーはオートマグ44で破壊力満点です、7年のブランクを感じさせません

 

 

 

 

 

 

凄い見せ場は5分に1度!新型豪銃44オートマグ激射! それが『ダーティハリー4』です。

 

 

 

 

 

シリーズ最大のヒットとなった作品で、まだまだ54歳のイーストウッドによるダーティハリーは衰えを知りません。