『ワイルドシングス』
1998年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ジョン・マクノートン
脚本 スティーブン・ピータース
撮影 ジェフリー・L・キンボール
音楽 ジョージ・S・クリントン
出演 ケヴィン・ベーコン/マット・ディロン/ネーヴ・キャンベル/テレサ・ラッセル/デニス・リチャーズ/ダフネ・ルービン・ベガ/ロバート・ワグナー/ビル・マーレイ
《解説》
あそんでア・ゲ・ル
ハンサムな人気高校教師と、その教え子の女子高生らが、禁断の愛欲の犯罪劇を展開、そんな彼らの運命の行方を斬新なタッチで綴った、エロティックサスペンスミステリー
生徒からの教師によるレイプ事件の告発に始まる衝撃のミステリーは、愛憎や嫉妬、金欲などが幾獣にも絡んで、その後、あれよあれよと見る間に物語が二転三転、突拍子もない仕掛けはなんとも刺激満点
《物語》
フロリダ州の港町ブルーベイ、地元高校の教師で進路指導教諭のサムはそのセクシーなルックスから女子生徒たちの憧れの的だ
その日は講堂で3年生の特別授業を行い、地元警察のデュケ刑事とペレーズ刑事を招いて性犯罪の講義を行った、デュケを見て席を立ったスージーはデュケに去年、麻薬所持で逮捕されていた
サムに憧れている大富豪の娘ケリーは募金集めの為にサムのジープを洗車させてほしいと言う、サムは洗車してもらい、ケリーはそのままサムの家に上がり込んだ
翌日、ケリーは学校を無断欠席、心配したケリーの母サンドラが問い詰めるとサムに乱暴されたと言い、サンドラは警察に強姦罪で訴えた
ヨット部では彼を慕うジミー以外は退部し、センセーションな事件として静かな港町を大きく揺るがし、サムは嫌がらせを受けて停職に追い込まれた
サムは無実を証明する為に家を売って裁判費を捻出してボウデン弁護士に助けを求めた、恋人のバーバラの父親にも近付くなと言われて何もかも失って落ち込む、夜にはサンドラの恋人にも殴られて大ケガ
ボウデンはケリーは汚点だらけでサムは汚点はない、デュケは捜査をする過程でスージーに呼ばれ、以前にサムに乱暴されたと証言した事で身柄を拘束され、サムは圧倒的な不利な状況で裁判を受ける
しかしボウデンはスージーの証言の矛盾を指摘し、証言が偽証である事を見破り、追い詰められたスージーはケリーに頼まれたと言い、被害は嘘でケリーの暴行も嘘だと告白
サムは無罪を勝ち取りサンドラから示談金として850万ドルを受け取った、サムがモーテルに戻るとそこにはケリーとスージーの姿があった
実はこの3人はサンドラから大金を騙し取る為のグルだったのだ、まんまと町中の人が騙された中で、デュケだけは疑いを持っていた
《感想》
晴れ晴れとしたリゾート地の港町で高校教師のサムが性犯罪者として訴えられます、それまでは女子生徒も憧れの目で見ていたのに一転して犯罪者を見る目
そのサムを演じるのがマット・ディロンで、こんなスキャンダラスな事件の中心に位置する事になります、地元の女子高生のケリーが乱暴されたと訴えたのだ
ケリーは地元でも有名な大富豪の娘でこの母親のサンドラが若い男を引っ張り込んではセックスパーティをする権力者でケリーの相談を受けて訴えたんです、ケリーを演じるのは「スターシップ・トゥルーパーズ」のデニス・リチャーズ
女子高生とは思えないくらい色っぽいケリーはサムの車を洗ってびしょ濡れ、濡れたTシャツ姿で透けた体を見せてサムを誘惑するのです
次の日にふさぎ込んで母親に相談をして、怒り狂ったサンドラはその有り余る財産を使って最高の弁護士で恋人のトムを使ってサムを訴えて裁判となります
素行の悪いゴスロリ少女のスージーもサムに乱暴されたと証言して、サムは絶体絶命となります、このスージーを演じるのはネーヴ・キャンベルで独特の雰囲気です
そこでサムはビル・マーレイ演じるボウデン弁護士に依頼、これがなんか胡散臭くて暇そうな弁護士で、勝てそうな感じはしないのですが、相手がサンドラと知って俄然やる気が出ます
ボウデンはスージーの虚偽も見破り、ケリーがサムに乱暴された言うのも嘘で港町はスキャンダラスな事件がひっくり返る事となり、サムは無実を勝ち取ります
実はサムはスージーとケリーと3人が仕組んだ狂言でサンドラから850万ドルもの大金を騙し取る為の芝居だったんです、町中が騙されます、これはアッと驚く展開でしたね
それにこの3人は肉体関係で繋がっているんです、3人でのプレイではデニス・リチャーズがヌードを披露するのですが、ネーヴ・キャンベルは控えたまま、これはちょっといただけません(笑)
しかしこれを怪しんだのがデュケ刑事です、演じるのは「JFK」のケヴィン・ベーコンで、ほぼ違法捜査をして3人が共謀している証拠を掴もうとします、それによって完璧だと思われた計画が綻んできます、どんでん返しは何度もあって飽きることなく観てられます
この手のセクシーサスペンスで二転三転するストーリー展開は本作の醍醐味で、似たような内容の作品の中では群を抜いて面白い、それにエロいしね
セクシー度数100%ドキドキ指数120%犯人的中率0%⁉ それが『ワイルドシングス』です。
監督は「ヘンリー」のジョン・マクノートンで、サスペンス描写は抜群でしたね。
更に過激な続・裏237号室の『ワイルドシングス』のレビューはこちらです。